緊急会議
セントの塔21階層から戻った女神はギルド内の会議室に戻って来た。
「イルド、各部署のリーダー招集して。」
「何かあったの?」
「一部モンスターの仕様の見直しが出てきた。流石に私の一存で決めるのは不味いからね。」
「解った。ネットワークの会議でいいんだよね?」
「うん、それでお願い。家で仕事してる人も居るしね。」
「了解。各部署のリーダーにメッセージ送っておいたよ。」
イルドがメッセージを送ってから数分後、会議室に十余名が入室して待機していた。
「お忙しい所・・・」
「あー、挨拶は良いから。我々が集められたという事は大事?」
エルフのアバターの男性が女神の言葉を遮り発言をした。
「ええ。一部のモンスターの仕様を見直そうかと思いまして。」
「理由は?」
ドワーフの男性が尋ねた。
「致命的では無いのですが、幾つかモンスター関連のバグの報告が上がっています。」
「オレらが悪いってか?」
妖精のアバターの女性は椅子から立ち上がり、頬を膨らませながら言った。
「技術部が頑張ってくれているのは良くわかっています。いつもありがとう。」
「・・・悪かった。」
妖精の女性は照れながら着席した。
「ん?」
「どうしたのイルド?」
「セントの塔22階層で新しいバグの報告が上がった。」
「・・・・あ゛ーーーもうイヤだ!」
女神は新たなバグの報告を受けて叫んだ。
「それなら、オレが行って修正してきてやるよ。」
先程、頬を膨らませていた妖精のアバターの女性が名乗りを挙げた。




