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オールデュエル決勝戦5
今のワタクシは無敵と言っても過言ではない。
魔法に強い魔物を杖に付与し、ローブには防御力が高い魔物を付与した。
「合成獣化」
だが、目の前のプレイヤーは諦める事なく、予選の時にワタクシに見せた、自分の肉体に召喚魔法を付与する行為に及んだ。
その姿は鹿の角を持ち熊の身体だった。
「『紅蓮の壁」」
目の前のキメラは上級魔法の炎属性の魔法を放ってきた。
ワタクシはすかさず水属性の防御魔法を使ったのだが・・・。
「くまぁ!」
キメラは物凄い速さで後ろに回り込みワタクシに拳を入れて見せた。
「『うむ、時間がない。一応、毒は入っておるが・・・。ポイズン・アップ!』」
キメラは角から魔法を放った。
ポイズン・アップ!?
確か、毒が入っている敵だけに使える魔法で、効果は対象の毒ダメージを増加させる、でしたわね・・・。
という事はワタクシは今毒を・・・。
自分のステータスを見ると毒になっていて、HPが物凄い速さで減っている。
何でこんなに減りが早い?
いや、考えてないで回復しないと・・・。
「あ!時間切れちゃった。」
キメラは元の少女の姿に戻っていた。
回復するなら今ですわね。




