セントの塔■■階層イレギュラー9
「どう言う状況でござるか?」
女神様が皆に状況を説明した。
「それならsinoちゃん、次の階層の偵察をお願い。女神様、セントの塔の管理システムを見ても大丈夫ですか?」
「私の一存ではなんとも・・・。レイモンド氏に確認しないと・・・。」
「問題ないわよ〜。」
まだ通話は切れていなかった。
「伯父さんありがとう。」
「早速、偵察に行ってくるでござる。」
Sinobiさんは次の階層の方へ消えた。
「これが管理システムです。」
そう言って女神様が空中に画面を出した。
「解ってますよ。・・・成る程ね。かなり複雑だ。」
わかるんですか?
「うん、ミライが教えてくれたからね。女神様、外からも修正試みてるんだよね?」
「ええ、我が社の社員が必死にバグを取り除こうとしてますが・・・。」
「内側からしか受け付けないんだね。」
「その通りです。今の私は事情があって十全に修正作業を行う事が出来ないので、ゲーム内の原因を探りに来たのですが・・・。」
「私のスキルで何とか出来ると思う。」
「そうですか。プレイヤー:Sinobiが戻ってきたら作業を開始して下さい。」
「了解です。」
ネームドさんが扇を出して、準備を始めた。
「少々宜しいでしょうか、女神様?」
レイカさんが女神様に話しかけていた。
「プレイヤー:レイカ、何でしょうか?」
「前から思ってるんですが、私と女神様、リアルであった事がある気がするのですが・・・?」
「・・・気のせいでは?」
「女神様、お腹すいたから、ご飯奢って。」
続けてSamuraiさんが女神様に話しかけた。
「・・・後で話し合いましょう。あと、働いたらにして下さい。」
Samuraiさん、知り合いでも無いのに女神様に奢らせようとするとは図太い。
「Samurai、朗報や。早速、働く事になりそうやで。」
「地中から何か来ますわね。」
地面から羽の生えたミミズが数匹出現した。
「ねえ、アレ食べられる?」
Samuraiさん、ゲームの中だから無理です。