188/832
セントの塔11階層イレギュラー3
『うわー、最悪っスね。』
「・・・。」
「うち、割とクワガタやカブトムシは平気やけど、この数やと嫌になるわ・・・。」
11階層に行くと森のエリアだった。
そして地面はカブトムシとクワガタムシの魔物?で覆い尽くされていた。
「ミンミンミンミンミンミーン!」
音のする方を見ると木に巨大な蝉が引っ付いていた。
「・・・。」
『セミっスね。』
「目の前飛んで来んとええんやけどな。」
あのサイズはちょっと・・・。
「・・・あはははは・・・虫、嫌、気持ち悪い・・・!」
女神様が壊れ始めた。
『落ち着くっス。アタシも嫌いだけど、我慢してるっス。』
「せやで、アンタにしかあの虫軍団倒す手段ないんやからしっかりしぃや。」
「・・・そうですね。取り乱して申し訳ございませんでした。」
いつもの女神様に戻った。
『やるっスよ。』
クロちゃんと女神様がカブトムシとクワガタムシ(ついでにセミ)に触れていくと、それらは本来この階層に出現する魔物へと変化していった。
『このフロアには原因はないみたいっスね。12階層に行くっス。』