ミライ製の指輪
「リングパーツはコレがええかな?」
「クマー!」
「違うか。じゃあ、コレか?」
「クマー・・・。」
「コレもちゃうか。」
メディさんが幾つかの指輪の輪っかを養蜂熊に見せていた。
何をしてるんですか?
「パーツ選びや。本来は召喚者の方に聞くんやけど、このクマ知性高いから気に入ったので作ろう思うてな。」
パーツ選び?ミライは一瞬で作ってだけど・・・。
「ミライ?ナラ、その黒い召喚石が入った指輪見してみ?」
『御主人!?大切に扱うっス!その召喚石は特別製っスから。』
クロちゃんの召喚石が使われている指輪を渡した。
「成る程、ミライが創ったんが良うわかる品やな。」
え?わかるんですか?
「システムから合成や加工をすると上限値が決まって強うならんのや。」
『それは、ご主人に説明したっスよね?』
うん、数珠の時に。
例の数珠を取り出した。
「そのダ・・・個性的な数珠もそうやな。かなり、ええ能力付いとるな。」
『使う素材も重要だって数珠の時も言ったっスよ?』
そうだっけ?
『そうっスよ。』
「その指輪、パーツは超金剛石、召喚石は人工金剛石。」
超金剛石?
「オリハルコンや。ジルコニアの召喚石も聞いた事ない。」
ジルコニアは人工ダイヤモンドなのがわかるけど、オリハルコンって何?
「このゲームにおける最高の鉱石や。」
え・・・!?そんな物を!?
「ミライは何も無いところから合成や加工のシステム使わんで指輪の作成と石の加工を行ったんや。あんな化け物と一緒にしないで欲しいわ。ウチは人間やで?」
「因みにクマの召喚石は琥珀や。金属パーツ拒否られたしな・・・。ナラ、ちょっとコレ高こうなるけど、ええか?」
「クマー。」
養蜂熊がつぶらな瞳でお願いをしてきた。
う・・・。
どんな素材のなんですか?
「最近、実装された樹脂のパーツや。」
『最近実装って事はまだ、出回ってないから高いっスね。』
「くまー?」
養蜂熊は更に私に詰め寄った。
・・・わかった。メディさん、お願いします。
「了解。ほな、作ろうか。」
「くまー!」
「メディ、全員集合って何の用?」
ネームドさん達が到着した様だ。
「お?みんなも来たみたいやな。」