セントの塔6階層シークレットエリア:決着
黒と呼ばれているお爺さんはドレッカアさんに一方的に攻撃されていた。
あれ?シークレットエリアのボス特有の行動パターン変更は?
「ワシは他の色持ちの守護者のドロップアイテム保有数で弱くなるんじゃよ。じゃが、まさか守護者を出してくるとは思わなかったが・・・。」
え・・・ここ本当は最後に来る所なんじゃ・・・。
「ナラ、何でもいいからジジイにダメージを与えろ!私たち召喚された者ではトドメをさせない。」
『赤いのの言う通りっス。』
正直者にしか見えない武器を糸にしてお爺さんの周囲に張り巡らした。
私の見えない糸がお爺さんに当たると彼は倒れ、宝箱が出現した。
『やっと、解放されたっス。ご主人、宝箱を開けるっス。』
宝箱を開け中身を確認すると黒色の簪が入っていた。
髪飾りを手に入れるとお爺さんがむくりと起き上がった。
「うむ・・・まさかワシが他の守護者の撃破数1のプレイヤーに倒されるとは・・・。」
お爺さんは、そう言いつつクロちゃんに近寄っていた。
がクロちゃんは警戒を怠っていなかった様でパンチをお見舞いしていた。
『油断も隙もないっスね。想定は他のを全撃破してからみたいだったっスね。』
よく倒せた・・・と言ってもドレッカアさんのおかげとしか言いようがない。
「あるプレイヤーは他の守護者を倒さずにワシを倒したがの・・・。」
まさか、象の?
「いや、老人の姿をしたプレイヤーじゃよ。彼はワシと同じ技を使い普通に強かった。」
老人、同じ技・・・多分ミトさんかな?
「私は帰らせて貰う。ナラ、一度、私に使われているAIの元になった人物に会いに行った方がいい・・・。と言うより向こうから接触してくる可能性が高い。」
え?ドレッカアさんのAIの元になった人?
それって誰?
「うむ、そうじゃな。ワシのエリアの外に居る様じゃな。早く行った方が良いかもの。」
何かまずい事しちゃったの?
『・・・。』