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企画会議

ナラがセントの塔の攻略を再開した頃、ギルドでの会議室で会議が開かれていた。


「昨日、株主総会が開かれましたが、特にこれと言って大きな事は・・・あったな。筆頭株主様がお見えになりました。」

イルドの一言で室内がざわついた。

「アバターネームはキリ。『みんなが楽しく遊べるようにサービスを提供し続けてください。』との事でした。という事で、今日はイベントについてなのですが・・・」


「夏イベントは必須だと思います。」

あるギルド職員が発言をする。

「屋台とかはどうでしょうか?」

「私もそれを考えたが・・・技術的な面で保留中だ。」

「それじゃ、お化け関連とかは?」

「女神シーイーオー次第だな。彼女もシナリオとプログラムをちょっとずつ書いている様なので。」

会議室中が「仕事が早い、流石だ。」と言う声に変わった。

「次回、お化け関連は女神様がきた際に決めるとして、他に案がある者は?」

ミトが手を上げた。

「イルド、今日は女神様おらんかったな?」

「はい、『昨日働いたから今日は遊ばせろ!』との事で・・・。」

「あの子らしいの。うちのグループ主催のイベントなんか、どうじゃ?」

「・・・彼女の不在時、いつもは私に裁量が任されていますが、流石に出資頂いている方や企業様がとなると・・・。」

「あの子が居たら眉間に皺を寄せて却下してくるじゃろ?」

「・・・っく。シーイーオーに聞いてからにしますので暫しお待ちを。」

イルドはギルドマスター室へと飛び通話を開始した。


「イルド姉、何?今、会議中でしょ?」

女神シーイーオーに繋げた。

「まだ途中。それより緊急事態だ。今すぐにギルドに来て欲しい。」


「何があったの?」

「イベントの話で株主やスポンサーが関わってくる話が出て、私では決められないので戻ってきて欲しい。」

「ミト爺だね。判った。行きたくないけど、今、そっちに行くよ。」

彼女はギルドマスターの部屋に転移しプレイヤーのアバターから女神のアバターへと切り替えた。

「行こう。イルド。」


会議室に女神シーイーオーが姿を現した。

「ミト様、あまり部下を苛めないで下さい。」

「来たか。うちのグループ主催でイベントをやらしてくれんか?」

「確かに装備の一部には隠しステータスで遊びの範疇で数値は入れましたが・・・」

「無理を言うて悪いとは思ってるが、折角オシャレのステータスがあるんじゃから勿体ない。」

「そうですね。このゲームはシステムでアイテムを作らず己の手で作る事でオシャレ度がつく装備品を作れますからね。」

「試験的にやってみたいんじゃ。職人プレイヤーにもスポットを当てて欲しい。」

「・・・採用。イルド、後はお願い。9月にはリリースしたいから、必要なプログラム書いてくる。夏のホラーイベントはプロットが仕上がったから、この会議で詰めて8月の頭から告知して中頃にでもリリースして。」

「え!?ちょっと、なんで採用したのさ!?」

「・・・なんで、採用したんじゃ!?」

女神の即答にイルドは勿論驚いたが、ミトも採用されるとは思っていなかった様でかなり驚いていた。


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