数珠の素材集め8
『クマァ〜!』
ダイワエリアに到着した。
辺りを見渡すと二本足で立っている鹿が一頭が居た。
何あれ・・・。
『ご主人、動きが止まってるみたいっスけど、どうしたんっスか?』
わ!びっくりした。
唐突にクロちゃんの声が脳内に響いた。
『直接脳内に語りかけてるっス。』
クロちゃん、二足歩行の鹿が居るんだけど・・・。
『角に何かを装備してるっスか?』
角に杖が装着されている様に見える。
『特徴的にアオニヨシっスね。』
アオニヨシ?
『物凄い速さと火力の鹿っス。本来は高難易度のダンジョンの奥地なんかに出現して、プレイヤーを苦しめる存在っスね。下手に近づいたりして索敵範囲に入ると追ってくるから待機してた方が安全っスよ。ついでに、ダンジョン外にいるのは、はぐれアオニヨシっス。』
え!?
『どうしたっスか?』
もう1匹出てきたんだけど・・・。
『解体終わったんで合流するっス。一旦、召喚石に戻るんで召喚するっス。』
アイテム欄を見るとクロちゃんの召喚石があったのでクロちゃんを再召喚した。
『本当に2頭いるっスね・・・って、はぐれアオニヨシのメス!?』
急に大声出して、どうしたの?
2頭の二足歩行の鹿はこちらを向いた。
鹿は私達に気がついた。
『申し訳ないっス・・・。』