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博士と立野くん

立野くんの研究

作者: 星野☆明美

液体のりの主成分PVAを研究することにした立野くんは、放射線治療の時にPVAがヨウ素を治療箇所に定着させることに目をつけた。

ヨウ素は昆布などの海藻に多く含まれる。日本人は周りが海の島国だから、比較的ヨウ素を取り入れやすい。

海外では、人為的に塩にヨウ素を入れたり、粉ミルクにヨウ素を入れたりしているらしい。

甲状腺ホルモンを作り出すため、甲状腺にヨウ素が集まるらしい。取りすぎも取らなすぎも危険である。

「甲状腺近くにはPVAは使えないな」

胸から下に適用かな?と立野くんは危険だからという理由と、覚書を入力した。

あと、頭部に適用。……は危険かな?脳に後遺症がでるかもしれない。

皮膚近くなら、皮下注射でPVAを注入できるけど、身体の内奥にはどうやって届ければ良いだろうか?

「こりゃ医者の研究領域じゃないのかね?」

博士が立野くんの研究を見て言った。

「でしょう?僕はそこまで頭良くありません」

「しかし推論ではいいところをついてると思うよ」

「ありがとうございます」

もうちょっと詳しく調べながらやっていくしかない。

他の研究者で、PVAとヨウ素の関連した研究をやってる人に相談したらどうだろうか?

研究の横取りと言われないようにあらかじめ共同研究の申し込みをしなければならない。

めんどくさい。

でもやりがいはあるだろう。

ラットを使った実験とか、とてもかわいそうに思える。でも人間の身体でやるわけにはいかないから、擬似的にラットにがん細胞を作り出し、PVAとヨウ素をその細胞に定着させる。そして放射線治療。

ラットは元気になる。

どの場合でも治療が可能なのか、何度も条件を変えて実験する。

大量のデータが出揃う。推論は事実として認められ、あるいは的はずれだとわかる。

「僕は今、研究をしてるんだ」

喜んだり悔し泣きしたり、本当にがんばっている。


ヨウ素とホウ素を取り違えました。PVAと一緒に定着させるのはホウ素の方です。

SFということで笑って許してください。(懇願)

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