第六話:森の中の赤い仮面
前書きの意味を最近知りました。ずっと気になっていたのですが、調べるのが面倒くさくてつい最近調べて知りました。
四月二十二日
大幅改稿しすぎて話が変わりました。
あの事件から一年が経ち俺も四歳にランクアップしていた。
事件とは俺の容姿なんも変わってなくね?事件の事だ。
この事件名は今俺が適当に命名した。
こんなくだらないこと言ってないでさっさと練習しないと。 一年も経ってるのに上達の上の字もあったもんじゃない。
原因は風のイメージが難しすぎる事だ。 扇風機で何とかしようと試みていたが扇風機では風のイメージが湧かなすぎた。
ごめんな……扇風機。 俺はお前に過度な期待をしすぎていたみたいだ。 これからはお前に頼らず頑張ってみるよ。 また機会があったら会おうな……。
頭の中で想像し風のイメージのお世話になっていた扇風機とお別れし他の物を想像することにした。
扇風機の代わりになる風を送るもの。 送風機とか? いやもっと想像がしずらいぞ。
うーん困ったもんだ。
「お、翔ここに居たか!」
「父様? どうしたんですか?」
困っていると才汰がやって来て「今から森へ暖炉に使う薪を拾いに行こうと思うがお前もどうだ? もう四歳だろう。 そろそろ外を見るのも悪くないはずだ」と薪拾いに誘われ、俺は森は風が豊かそうだなとよくの分からないことを思い着いて行くことにした。
森への道は家の門から出て、二分程真っ直ぐ歩き左に曲がると直ぐだった。
もっとかかるものかと思っていたが、こんな近くにあるとは。 妖術の事に夢中になりすぎていたから家の周りの土地勘すら無かった。
山へ入り、登山をしながら形のいい木と手頃なサイズの木を拾い背中に背負ってる竹籠に入れていく。
かなり上への方へ来たなぁ。 それにしても今日はいい天気だ。
休憩がてら空を見上げていると、大きな何かが物凄いスピードで飛んでいるのが見えた。
もしかしてドラゴンか!? ドラゴンなら見に行かないといけないな! ちょっとだけ才汰の目を盗んで見に行くとしますかね。
才汰がちょっと目を離した隙に、急いでドラゴン?が飛んだ方へと向かう。
早く行かないとドラゴンがまた飛び去ってしまうかもしれない! 急げ急げ
全速力で走り、ドラゴンが飛んだ方へと向かう。
ここら辺だったはずだよな。 辺りを見渡しドラゴンが居ないか確認していると後ろから誰かに声をかけられた。
「どうしたんだい? そんなに周りを見渡して何か落し物かい? 僕も一緒に探そうか?」
と俺に声をかけてきたのは頬っぺに大きな縦の傷を負った男だった。
「いえ、落し物はしてないんですけど、空をドラゴンが飛んでいたので探しに来たんです 」
「空を飛んでいるドラゴン? 僕も空を飛んでいたがドラゴンは見なかったな。 もしかして君が見たのは僕じゃないか?」
確かに有り得るな……。 空を飛んでいたと言うこの人がドラゴンを見てないなら俺はこの人とドラゴンを間違えていたのだろう。
え……? 空を飛ぶ? 〇〇〇〇〇〇?
いやいや、この世界にそんな物は存在はずだ。 ほら今この人が手に持ってるのは〇〇〇〇〇〇では無く赤い仮面では無いか。
頭にも付けてないしな。
「えっと……空を飛ぶとはどういう事でしょうか?」
「あぁ、そっか。 僕達の里では当たり前なんだがこちらでは普通では無かったね。 空を飛ぶのは風の妖術の応用で僕はそれで空を飛んでいたのさ」
「なるほど……。風の妖術で。 僕の師匠になってくれませんか?」
風の妖術を応用して空を飛べるこの人は風の妖術をマスターした神様かもしれないと思い、師匠になってくれないか唐突だが頼んでしまった。
「君の師匠に? 今会ってそんなに時間も経ってない男を師匠にするのかい?」
「大丈夫ですよ。 貴方は悪い人じゃない悪い人が辺りをキョロキョロと見渡す不審者に声をかけるはずが無いですもん。 なんなら悪い人なら後から僕の事を殺すでしょうね」
「……。 ハハハ君は面白い事を言うね。 いいよ僕も後悔をしたくない君を弟子にしよう。 僕の名前は天森」
「僕は翔です」
天森と名乗った男を俺は握手を交し、師弟関係が結ばれた。
「じゃあ、僕の事はこれから師匠って呼ぶように。 分かったかい?」
「はーい」
「うんいい返事だ。 急だが親交を深めるという事で僕になんでも質問をしてくると言い」
「なんでも?」
「あぁ、なんでもだ」
聞きたい事が山ほどあった俺はその言葉に心の中で腕を上げ思い切り喜んだ。
「じゃあ、まずその頬っぺの傷と何故ここに来たかを教えてください」
俺はずっと頬っぺの傷に興味があった。 何故って?なんでも大全に五種族の乱の時頬っぺに傷を負った男が戦っていたと書いていたから、もしかしたらその人がこの人かもしれない。
「頬っぺの傷は昔の戦いで付いたものだよ。 そんな大層な物じゃない。 次にここに来たのはある女性との約束を守る為にここに来ている」
昔の戦い! これは確定演出だな。
でも今聞くのは無粋だろう。 もっと親交を深め仲良くなったら聞こう。
「じゃあ次の質問です。 赤い仮面を持ってましたが天狗族なのですか?」
「正解だ。 僕は天狗族だ。 歳は秘密で」
なんとも乙女らしい。
「天狗族って仮面を外すと人間そっくりなんですね。 てっきり鼻が長いものかと」
「鼻は普通だよ。 人間族の中によく天狗族が混じってる事がある。 翔も街ゆく人をよーく観察したら天狗族を見分けることが出来るようになるかもしれないよ」
「気が向いたら観察しておきますね」
「あぁ、そうしてみたらいい」
「じゃあ……」
師匠に次の質問をしようとすると「翔〜! どこに行った! 大丈夫か〜!」と俺の事を心配する才汰の声が山に木霊していたので
「すみません。 あれ俺の父です。 ここには秘密で来たので内緒でお願いします」
「分かったよ。 さぁほら早く行くといい。お父さんが心配をしている」
「はい、じゃあ」
「うん、じゃあ。 あっ、明日ここに来るんだよ僕が妖術を教えてあげるよ」
「分かりました〜」
去り際に師匠が呼び止め明日ここに来る事になった。
「父様。 ごめんなさいオシッコがしたくなって我慢が出来なくて離れてしまったら道に迷ってしまって」
「なんだ、そうだったのか。 オシッコは我慢出来ないもんなしょうがない。 さぁ帰ろう」
「はい」
オシッコは我慢出来ないと息子の言い訳を肯定した才汰と山を下山し家に帰る。
ではまた。