第二話:100年前のとある戦い
すごくサボってました。なのにこの量ですみません。次からは頑張ります多分。
四月十八日追記
ここも大幅改稿しました。
内容もガラッと変わっております。この調子で全てを変えていくつもりです。
色々な事が知れた俺はもっと色々な事を知ろうと思い「なんでも大全」を捲る。
「なんでも大全」を捲っていたら目を引かれるページがあった。
「五種族の乱って知ってる?」という書き出しから始まっている文面だった。
「五種族の乱」?と思った俺はそのページを読むことにした。
「五種族の乱って知ってる? 君がこのページを開いてるって事は知らないって事だよね。 良いだろうこの私が教えてしんぜよう。 五種族の乱ってのは百年前全種族を巻き込んで戦いが起きたらしいよ。 でもこの戦いについての文献はほぼ戦火で燃えちゃって分かってる事が少ないの。しかーし!分かってる事もあるからそれをここに書くね。 分かってることその一、この戦いで活躍した女性侍『玉枝御膳』と一緒に戦っていた『謎多き首に傷を負っている男』が前線で活躍していたらしいよ。 後は急に妖怪達が大人しくなってこの戦いから逃げたとかね〜。 もうこれ以上分かってる事がないからこの話はおしまーい」
なんでも大全だけど、何でもかんでも完璧に書いてる訳では無いのか。
百年前だからもしかしたら玉枝御膳に会えるかなと思ったが、玉枝御膳の当時の年齢から百年前をプラスしたら、百二十歳は超えているだろう。
文献が戦火で燃えて分かる事が少ないなら、百年前の戦いで生き残った人達に話を聞けるのが一番だが、そんな日が来るのだろうか?
もし生き残った人達に会えたならすぐには聞かずに仲良くなり親交を深めいけると思った時に聞こう。
本に夢中になっていて気付いてなかったが、外の日はすっかり落ち家の中からは「翔様どこですか〜」と俺を探しているメイドさん達の声が聞こてきた。
ここに居るとバレたら今後ここの警備が強くなってしまうかもしれない、今日はこの辺にするか。
扉をそっと開け周りにメイドさん達や母親が居ないことを確認して、ハイハイで俺の事を探しているメイドさんの所へ行き「ばぁばぁ」と赤ちゃん言葉で話し自分の存在に気付いてもらう。
「翔様!いらっしゃたんですね。あらおててが埃にまみれですよどこで遊んでいたのですか?」
「なんでも大全」を取ったときだろう、あの本はやけに埃が多かったからな。
「ぶぁ?ばぁばぁ」
赤ちゃん言葉をは喋りながら手を叩き埃を落とし、赤ちゃんスマイルをメイドさんに見せると「もう、可愛いですね」と話がいい感じに逸れてくれたので良かった。
「さぁ、翔様。ご飯の時間でちゅよ」
メイドさんにも赤ちゃん言葉が移り俺は抱っこされたままリビングへと向かった。
メイドさんに抱っこされてリビングに着くと「翔〜会いたかったぞ」と父親が迫ってきたので顔を叩くと父親は「おぉ、この歳から平手を覚えているなんて将来は有望だな。ガッハッハッ」と笑い始めた。
どんだけポジティブなんだよコイツ。とそんな事を思っていたら母親が近付いて来て「翔ちゃん、人を叩いたらいけませんよ。お父さんを叩くことは特別に許しますけど、お友達とかは叩いたらダメですよ」
と叱られてしまった。
「えぇ!?俺を叩くのはいいのかい?夏実??」父親はたじろぎながら言う。
当然の反応だわな。愛する妻に夫は叩いてよと言われているのだから、俺だったらショックで立ち直れない。
「いいのよ才汰さんは強いんだから。ちょっとぐらいサンドバッグになりなさい」
「そ、そんなぁ」頭を下げ落ち込む父親。
サンドバッグを呼ばれた事によって父親の名前が判明した。才汰というらしい。
珍しい名前だけどここは異世界だそういう名前も何もおかしくはない。
これで両親二人の名前が判明した。これからは二人を下の名前で呼ぼう(心の中だけだけど)
しかし、夫をサンドバッグって呼ぶ嫁を俺は初めて見たぞ……。 もしかしたら俺は凄い家庭に生まれてしまったのかもしれない。
「さぁ、気を取り直してご飯を食べましょ」夏海が手を叩き机に座る。
我が家のリビングにある机は縦長で椅子も十個ぐらい設置されており、そんなにいるか?とも俺は思う。
机の下には赤い絨毯が敷かれており、天井には綺麗なシャンデリアが煌めいている。
どっかの王国の食堂では無いかと思った人もいるかもしれないだろう。 これが我が家のリビングなんだ。
実際俺も初めて見た時は、どこぞの王国の食堂やとも思ったが一年も住んでいたら流石に慣れてきた。
俺の席は夏海の横で真ん中に才汰が座っている。
メイドさん達は俺らがご飯を食べ終わるまで立って待っており、食べ終わったらすぐに片付けに入る。
こんなに席があるんだから一緒に食べれば良いのにと思っている。
夏海に離乳食をあーんされながら食べる。
赤ん坊の舌だから離乳食を不味いとは感じない。
どちらかというと最高に美味い料理を食ってる気分だ。 しかし大人になってこれを食べたら味が薄いとか不味いとか思うだろうな。
離乳食を食べ終え、俺はメイドさんに抱っこされ寝室へと連れて行かれ横でメイドさんが子守唄を歌ってくれ俺は眠りにつく。
ではまた。