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異世界転生、勇者でも魔王でもなく自分。  作者: 青いバック
一章:旅の準備
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第一話:やった!異世界転生·····?

一話書きました。気長にゆっくりまったり書きます。


四月十八日追記


大幅改稿しまして、話の内容がガラリと変わっています。

 青い光に包まれた俺は、異世界転生が出来ると歓喜した。


(やったぜ!異世界転生出来る! こういう光が出てきて転生系は異世界転生の予兆だからなあ! どんな世界だろうか? 魔法が使える世界か?それとも魔王軍と戦う勇者になったりしてな。)


  色々な期待を胸に俺は異世界転生を果たした――と思っていた。


(んん…明るい。ん?明るい!?よっしゃ!異世界転生成功だぜ!!早速どんな世界か確かめるために耳を澄まそう。赤ん坊の目はよく見えないからな、耳の方が分かりやすい。)


  そう思いよーく耳を澄ますと喋っている人の声が聞こえてきた。


「……げ……ん」

(むむ!聞こえてきたぞ。異世界転生したならば自分の知らない言葉が聞こえるはずだ)


「元気な男の子だよ。」


(え?あ?日本語?あぁ、あれか自動翻訳システム。忘れてた忘れてた。やっぱり周りを見渡そう)


  異世界転生お決まりの自動翻訳システム機能をすっかり忘れていた、俺は周りを見渡すとかなり高度な器具が置かれていた。


 輸血器やベッド。ここの異世界はかなり文明発達してるんだな。異世界転生した主人公達が行き着く先は大体中世辺りの生活をしていたから俺も中世辺りに飛ばされと思ったがそうではないようだな。


 と呑気に考えてたらドアの外から看護師に注意されながら走ってくる音が聞こえた。


「夏実!産まれたのか!?」


  看護師に注意されながらも急いで走ってきたのは、俺の父親らしき人間だった。父親って決まった訳では無いが、俺を抱えてる女性の元へ近づいて来たから父親の可能性が高い。


 急いで走って来た男は、髪は黒で目はちょっとだけ垂れ下がっており鼻が高い男だった。


 そして俺を抱えてる母親の名前は夏実と言うらしい。


 俺を抱えてる夏海という女性は、黒髪ロングで目はおっとりしてて優しい目付きをしており鼻も高い。いわゆる美人っていうやつだ。


 しかし、かなり日本人らしい名前だな。もしかして俺が転生した場所は、異世界で言う日本に似た地域なのか?


 どうせ異世界転生したなら日本に似た地域ではなくて、ゴリゴリの竜人族や獣人族が住んでいる地域が良かったな。


 そんな事を思っていたら俺は母親の手から父親(仮)の手へと渡った。


「えぇ、あなた産まれましたよ。元気な男のですって。ほら抱っこしてあげて。」


 父親(仮)に抱っこされた俺は、父親(仮)では無く父親だと分かった。


「あぁ、なんて可愛らしいんだ。ほらパパですよ〜。」


  父親(仮)から父親へと昇進した男は、俺に顔を近づけてきた。


 こんなに顔を近づけてくるなんてコイツかなりの親バカで子煩悩だな。と心の中で思った。


「貴方この子の名前は?」


 母親が父親に昇進した男に聞く。


「あぁ、名前はもう決めているんだ。翔だ!空にでもどこにでも飛び立てるような人になって欲しいからな。」


 どうやら俺の名前は決まっていたらしく、(しょう)という名前らしい。


「ふふいい名前ね。よろしくね翔」


 母親は俺の名前を気に入ったらしい。


 ちなみに名付けられた俺は気に入ってはなかった。


 何故気に入ってないかそれは簡単な事だった。俺の前世の名前が翔太だったからだ。


 わざわざ異世界転生をしたのに名前も異世界風ではなく、日本風の名前になり名前もさほど変化しなかったのだ。


 折角、異世界転生をしたのに名前が似たような感じだなんて……。


 まぁ、異世界転生出来たしそれだけでも万々歳か。


  そして母親の退院の日と同時に俺も退院した。


 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


  母親の退院から一年が経ち俺も一歳になっていた。


 今日は俺の一歳の誕生日だから、父親がご飯を食べに行こうと言ってくれ家族でご飯を食べに行く事になった。


 ご飯を食べに行くから車に乗るぞって言われ、この世界には車があるのかと思い乗る。


 俺はてっきり竜車とかに乗って行くのかと思っていたから車で行くと言われた時は驚いた。


 が、この世界の文明は高度な事を思い出しなら車があるのもおかしくないかと思い一人で勝手に納得していた。


 行く途中この世界の外を見てやろうと思ったが赤ん坊の身長では、車の中から外を見ることは出来なかった。


 外を見るのをやめ大人しくし、何処に行くのだろうと思って車に乗っていたら、着いたのは中高生達がよく行くレストランの名前に似た所だった。


 このレストランの外見見た事あるなと思い看板を見上げてみると「ようこそハンバーグ屋」と書かれていた。


 このレストラマン名は……前世で中高生達が打ち上げとかでよく使っており、格安を売りにしているレストランじゃないか……。


 何故異世界にこれがあるんだ……たまたまか? ここはもしかしたら文明発達をしすぎて前世と同じレストランを作ってしまったのかもしれない。うんそうかもしれない。


 父親が俺を抱え店内へと入る。


 店内へと入るとチリンチリンとお客さんが来た事を知らせるベルが鳴る。


「はーい今行きます〜」とレジの奥の方から聞こえてきた。


 レジの奥から出てきた店員は「何名様ですか?」と聞き父親が「三名です」と答えると「はい、3名様ですね。こちらへどうぞ」とテーブル席へと案内された。


 テーブル席へ案内された俺はメニュー表が無いかテーブルの上を確認するが無い。


 なんだこのお店?メニュー表を置いてない事なんてあるか?と思っているとメニュー表がフワフワと浮いて机に着地した。


 え……?何今の?何で二人は平然とメニューを開いているの?もしかしてやっぱりここは異世界!?


 メニュー表がフワフワと浮いて机に着地するなんてマジックでも出来ない芸当だ。


 これは間違いなく、魔法だ。


 魔法があるんだこの世界には!やった!と心の中で腕を上げガッツポーズをとる。


 父親が何にするか決め、あらかじめ机の上に用意されていた紙に書くと紙は消え、どこへいってしまった。


 どこへいったかは分からなかったが、多分あれは店員に注文したメニューを知らせる紙なのだろう。


 その証拠に店員を呼んでもいないのに商品を持ってきた。


 これは便利だなあ。と心の中で思いながら母親にあーんをされながら俺は離乳食を食べていた。


 俺は帰ってる時に気付いた。


 最初は何でここに「ようこそハンバーグ屋」があるのか疑問に思っていたのに、メニュー表のことですっかり忘れていたことに……。まぁいいや!


 次の日、朝起きた俺は昨日見た魔法の事を解明すべくベットの格子を開け家の掃除をしているメイドさん達の目を盗みながら本が沢山ある父親の書斎へと向かった。


 何度か物に当たり、メイドさん達に気付かれそうになったがその度に隠れなんとかやり過ごした。


 父親の書斎へと全ての家の者達の目を盗み入る事に成功した。


 もしかしたら俺、盗人の才能があるのかもしれないと、本当にあるかも分からない才能に酔いしれながら魔法のことに関して書かれてそうな本を探す。


 身長が小さいから、その身長で届く範囲にあってくれよと願いながら探していると一番下の棚に「冒険者と妖術について」という本を見つけた。


 妖術……?魔法は無いのか? いいやこれを読むか。

 

 本を開くと目次と書かれており、一ページ目が冒険者の役職について書かれているらしい。


 俺は早速一ページ目を開き冒険者の役職について見る。


 開いて見てみると、役職は四つあると書かれていた。

 

 一つ目が「陰陽師」


 二つ目が「住職」


 三つ目が「薙刀使い」


 四つ目が「侍」


 どういう事だ……?と思いページを隅から隅まで見ていると、これらを西洋風に言い換えるとこうなりますと書かれた文面があった。


 その文面によると上のやつがこうなる。


 魔法使いが「陰陽師」


 シスターが「住職」


 騎士が「薙刀使い」


 ナイトが「侍」


 となる。


 騎士が薙刀使いになるのか。あれ騎士要素あったけ?と思っていたが、俺の興味は陰陽師に移っていた。


 陰陽師を西洋風に言い換えると魔法使いなんだよな。てことは魔法使いになりたい俺は陰陽師になれば。実質魔法使いなのか。


 なら陰陽師になるしか無いよな。


 しかし、どうやって陰陽師は技を放つんだ?魔法使いはMP(マジックポイント)を消費して技を打つけど陰陽師は何を消費して技を放つんだ?


 目次に戻り、その事が書かれているページを探すと百八十三ページと書かれていた。


 俺は本をペラペラと捲りたかったが、この小さい体ではそれが出来ないので一枚一枚丁寧に捲った。


 目的のページ数につき、妖術の事を学んでいく。


 えっとなになに。西洋はマジックポイントというものを体内から体外に放出して、魔法を放ちますが私達日本人も同じです。


 えっ、今日本人って言った……? 日本人と書かれている事が気になったが、そこは後回しにしよう。


 私達は体内にあるマジックポイントを妖力と呼び魔法を妖術と言います。私達は妖力を使い妖術を放ちます。


 成程。妖力がMPで魔法が妖術。ただ言い方が変わっただけか。


 なら、この問題はすぐに解決したな。


 次の問題はこの日本人についてだ。


 俺は急いで下の段に、日本の事が書かれた本が無いかを探す。


 そして見つかったのは「なんでも大全」という何とも胡散臭い本だった。


 しかし、この「なんでも大全」を開き目次を見てみると、本当に色々な事が書かれていた。


 一ページ目「日本列島に住んでいる種族について」とか色々書かれていた。


 この目次を見る限り、ここは日本という事が確定しているらしい。


 でも気になるのが「日本列島に住んでいる種族について」という目次だ。


 俺が前世で生きていた、日本列島は種族は日本人だけだったのでこんな事が書かれるはずがないので、色々な種族がいること住んでいることは確定している。


 よし、じゃあこの「日本列島に住んでいる種族について」を読むとしますか。


「なんでも大全」を開き一ページ目を見る。


 最初に書かれていたのは俺が今住んでいる場所についての説明だった。


 これはありがたい。今俺がどこにいるのかちゃんと把握していなかったからなこれで把握が出来るよ。


 早速その説明を読んでいく。


「私達が住んでいる地域は北海道地方と呼ばれているよ。何故北海道って呼ばれているかって?私も知らないさ。 これを執筆している私でも流石に分からない。でも、 ここは安全だよ他の地域に比べたら。 昔はと言っても三百年以上前の話なんだけどね、安倍晴明という大陰陽師が大嶽丸というこの世を自分の物にしようした、それはそれは極悪極まりない鬼なんだけどね、その鬼と戦って、安倍晴明が勝ちその鬼をここ北海道に封印してからは、 ここの地域は魔物も出なくなり平和になったんだよ。封印したのは北の森だからそこにはあんまし近付かないようにねー。 これがこの地域のお話だよ。 ちょっと長くなって読むづらくなったかな? もし読みづらかったらごめんね〜」


 凄いユーモアな人だな。これ書いた人はどんな気持ちで書いたんだと思わせるような文だった。


 これを後全地方分(ちほうぶん)見ないといけないのか。キツイかもしれないなと思いながらも見ないとこの世界の日本列島について分からないので腹を括り見る事にした。


「次は東方地方について書いていくよ〜。 東北地方って呼ばれてる所には。あ、聞いて聞いて勝手に人間達が東方地方って呼んでるだけだから、そこに住んでる人達はなんて言ってるか分からないよ〜」


 思い切っり話を脱線させたなコイツ。


「あっ、話が脱線したね。 話を戻すと東方地方には仲間思いのそれはそれは優しい月昂族さん達が住んでいます〜。 でもねいつもは優しいけど、仲間が傷付けられると激おこプンプン丸になって、闇夜に隠れて攻撃してくるらしいよ〜。 おっそろしぃ! だから、この子達には暴言とか禁止ね。 あっ、あとねこの子達耳が長くて髪の毛は金髪らしいよ〜。 金髪とかちょ〜イケてる」


 なんだコイツ……。激おこプンプン丸なんてもう死語だろ。今時のギャルはもう使わないだろ……てかこれギャルが書いてんのか? 分からないこれ誰が書いてるんだ。


 いちいち気にしてたらキリがないな、次から気にせずに見よう。よし次だ。


「次はね二つまとめて話しちゃうね〜。関東地方と中国地方にはね、ちょ〜イケてるリーダー達がいるんだよねその二人の名前教えてあげるちょ。 まずはね関東地方のリーダー『ぬらりひょん』名前からしてカッコイイよね〜。髪の毛も白で目はつり上がっていて耳も尖っているらしいよ。フゥ!イケてる! そしてそしてお次は、中国地方の「玉藻前」〜!! この人はね狐らしいよ〜一回化かされてみたい! 」


 どんどんテンション上がってない?これ書いてる途中でちょっと楽しくなって「うち書く才能ありすぎぢゃね?」とか言って書いているんだろうな。


 ハッ!突っ込まないと決めたのに気付いたら突っ込んでしまっていた。


 気を取り直して次だ次。


「次は近畿地方と中部地方にいるお鼻のながーい天狗達についてだよぉ! 天狗はねお面を二つ思っていてね一つは何かをする時でもう一つも何かする時に付けるらしいよ、え?分かってないぢゃんって?バレた〜。これについてはなんにも分かんないからそっちでどうにかして〜。 でねでねここのリーダーの『ダイダラボッチ』が凄くデカくて中部地方にはリーダーがいないらしいよ! 一回でいいから生で見たいねえ!」


 お鼻のながーい天狗って可愛いな。 天狗かぁ、お面のことを知りたいしなんか頼もしそうだから仲間にしたいな。


 よし、突っ込みはしてないはずだ、うん。 次にいこう。


「次は四国地方だよぉ。 ここにはね耳はモフモフ尻尾もモフモフの獣人族が住んでいるよ〜。 お触りしてみたいなあ! この子達は耳とか鼻が良くて索敵に向いてて、弓も使えて、温厚で私達にも優しいらしいよ〜。てことはモフらせてって言ったらモフらせてくれるのかな!?今度言ってみよう!」


 獣人族か、俺もモフりてぇ。 ここはコイツと同じ気持ちだな。初めて一致したな。


 よし、一致した所で次にいこうか。


「さぁ、これが最後の地方だよ! 準備はおーけ?」


 おーけー!と心の中でつい反射的に言ってしまった。


 いつの間にかコイツに俺は毒されていたのか……悪くないなこれも。


「よし、準備が出来たみたいだし説明にいこうか! 最後の地方はここだぁ! 九州と沖縄地方だ〜!ドンドンパプパプ。 ここに住んでいるのは気性が荒くて口からは鋭い牙が生えている鬼が住んでいるよ。九州には『茨木童子』沖縄には『酒呑童子』この二人がいるから九州方面に行く時は十分に注意してね! 『酒呑童子』の方は特に注意して! あそこは気性の荒さから、鬼ヶ島と呼ばれているぐらいだからね! じゃあ、これにて地方の説明はおーしまーい!」


 鬼ヶ島か。犬と猿とキジを連れて行けば大丈夫かな?


 しかし、最後までこのテンションで書いてたな。


 でもおかげで色々な事が知れたよありがとう。

ではまた。

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