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都市ノ侍  作者: 鍔芹藍
序章…ロクとシーザー
4/5

第3…[裁ち鋏]其の三

第3…どうぞ〜

五月二日午後五時半カフェ[エイリーナ]。正確には午後五時二十九分四十秒。


「あら、まぁ多少遅刻するのはいいかしらね。」


五十、五十一、五十二。カランカラン、店に女性が入ってくる。長く綺麗な黒髪を後ろで結び、サラサラと揺らす。すごく綺麗な整った顔立ち。綺麗で大きな眼の、眼光は鋭い。威圧感とも言える。黒いノースリーブのシャツに白いパンツとグレーのパーカー。5センチ程ヒールの入った黒のサンダル。


「綺麗な人だなぁ。」


五十八、五十九。


「どうも東京アズマケイさん。今日は。」


午後五時半ピッタリ。夢は東に会った。

夢は東の向かいに座る。


「お褒めに頂き光栄です。」


「えっと?」


「…見てくれのこと、私を見て『綺麗』と言っていたので、その感謝をと。」


後日談だが、東はその時「変な人来ちゃった」と思ったと言う。


「えっと…どなたでしょう?」


「あぁ…そうでした。綺麗と言われて舞い上がってしまいました。すみません。」


舞い上がっててそのクールさなんだ…。これはもう、東だけではなく、他の客や店員も思ったことだ。


都市侍シティーザムライ鞘枝夢サヤエダユメです。」


「あ!え?男性だと思って…」


「それは片凪カタナギです。お客様と会う場合、私が窓口となります。さて、何か注文はされましたか?」


「はい、コーヒーを…」


「では、それを飲んだら出発します。」


「え?ここで話すんじゃないんですか?」


少し首を傾げた東に、殆ど90度に首を傾げた夢が答える。


「それが[誰に書かれてもいい話]だと言うのなら構いませんが、恐らくはダメでしょう?」



しばらくの後、東は近くのシティーホテルに招かれた。


「どうも東京トウキョウさん。」


東京アズマケイです。」


ソファに座り足を組んでいる男が、思い切り名前を間違えた。


「電話で会話した、片凪です。おかけ下さい。」


東は禅太郎の向かいに座らされた。


「さて、ではお話ください。」


「その前に、その刀はなんですか?」


「これは…霊媒用の道具みたいなものです。お気になさらず。」


「はぁ…では話します。これは、私の友人の南道華ミナミミチカと言う人の話です。何が始まりなのかはわからないのですが、あの子は最近、何かに憑かれたような感じなんです。様子も変だし…それに…」


そう言って彼女は話し始めた。どこにでもいる、どこにでもある、ごく普通な女性の、ごく普通でありふれていて、作為的でいて人為的でない出来事を。

文字数はわざと999にしました。雰囲気出るでしょ?

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