片想いでいいですか?
私の名前は 『森川 カノン』21歳、大学生。
私は、ずっと想い続けている大好きな人がいます。
彼との出逢いは、、、私が10歳の頃、近所に住んでるお兄ちゃんだった。
みんなからは、 『たー坊』と呼ばれていた。
私は、お兄ちゃんを【たくちゃん】と呼んでいた。
誰に対しても、優しくてリーダーシップの取れるお兄ちゃん。
私よりも4つ上だったけど、、、?
もっと上のように感じた。
▽
ある日、、、。
私がお兄ちゃんたちと一緒に遊んでいると......?
私は、ガラスが割れている場所で転んでしまい...。
顔や体中に、小さな怪我をした。
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誰よりも一番に、私に駆け寄ってきてくれたのは、、、たくちゃんだった。
『大丈夫か? カノン! 直ぐにおばさんを呼んで来る! そしたら直ぐに
病院に行こう!』
『ううん』
『立てるか? 少し、、、ここで待ってろ! おばさん呼んでくるから!!!』
...そう言うと? 私のお母さんを連れて来てくれた。
『カノン! 大丈夫なの? 何故、、、こんな事に、直ぐに病院に行きましょ!』
『ううん』
▽
私とお母さんは、一緒に病院に行って診てもらうと、、、?
傷は残らないと言われて、母親も私もホッとした。
お母さんが私にこんな事を言った。
『良かったわね! 怪我は残らないって! 女の子だから怪我が残ると大変な
事になるんだからね! 本当に良かったわ!!』
...そう言うと、お母さんは泣きながら私を抱きしめてくれた。
私も、お母さんにしがみついた。
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病院を出ると......?
たくちゃんが待っていた。
そして、私たちに近づいて私のお母さんに言った。
『おばさんごめんなさい。カノンが怪我したのは、、、全て僕のせいです。
本当にすみませんでした。』
そういうと、、、? たくちゃんは、私のお母さんに深く頭を下げた。
それを見た母親は、たくちゃんに言った。
『もう、、、いいのよ! この子の怪我は跡が残らないらしいし、それに、、、
タクヤ君のせいでもないんでしょ? 頭を上げて!』
『本当にすみませんでした。』
『気にしなくていいのよ~! これからもこの子の事、よろしくね!』
『ははい』
▽
でも、たくちゃんは私の事を真剣に考えていたんだろうな!
私に、何度も謝っていたし。
『カノン、、、本当にごめんな。女の子なのに、怪我させてしまって!
おばさんは跡が残らないと言ったけど......? やっぱり、怪我させたのは
俺がちゃんとお前の事! 見てなかったから、本当に済まない!!!』
『たくちゃんのせいじゃないから、もう気にしないで!!!』
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あの怪我から、11年。
私は今、【たくちゃん】の彼女だ!
...でも、それは私があの時、、、怪我をしたから。
私の怪我は、病院の先生には跡が残らないと言われたけど.......?
実は、、、顔に少し、跡が残った。
たくちゃんは、私に申し訳ないと思い、、、今、私と付き合ってくれている。
本当に、私が好きで付き合っている訳じゃない!!!
それに、たくちゃんには...他に本気で好きな人がいたのに......。
それなのに、、、私の為にその人の事を諦めたらしい。
▽
私は、【たくちゃん】の事が大好きだけど......?
こんな風に付き合いたくなかった。
私は、ずっとたくちゃんの事を思い続けるのだろう。
『一生、彼に片想い』
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