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夢見る星の銀花の大地  作者: らいん
第1章
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はじめての学園生活

 王立リレットスノア学園。


 その学園はユーグラッド大陸のほぼ中央に位置するグラヴィアス王国の王都より、馬車で3日ほど南に離れた場所にあるリレットスノアの街に施設を構える育成機関である。学園の敷地面積は広大でリレットスノアの街東側ほぼ全て、つまり街の約4分の1が学園の土地だ。

 第11代目グラヴィアス国王により建築されたといわれ、創立1000年を越える由緒正しい名門学園で、数多の著名な騎士や魔術師、冒険者などといった者達を輩出している。 


 そのリレットスノア学園の職員棟の最上階、学園長室と書かれたプレートの付いた部屋に1組の男女が向かい合ってソファーに座っていた。


「この度はご入学おめでとうございます、レイクスさん。お元気そうで何よりです」

「ありがとうございます。学園長もお変わりないようで」


 そう挨拶を交わすと、学園長と呼ばれた30代前半ぐらいと思わしき女性が眉根を寄せる。


「学園長だなんてそんな他人行儀な呼び方……。ここには他に誰もいませんし、いつもみたいに呼んでもらって結構ですよ?」

「いえ、どこで誰が聞いてるかわかりませんから。それに普段からそう呼んでないとうっかり口を滑らせてしまっても困りますし。あ、あと俺のこともレイクスじゃなくてレクスでお願いします」


 レクスの言葉に学園長は仕方ないといった風にひとつため息を吐いた。


「わかりました。それにしてもお兄様達がよくレクスさんの入学なんて許可しましたね」

「あー、ウチの家族どころか周りの奴ら全員に反対されましたからね。いくつか条件をのむ形でなんとか説得しましたよ」

「条件ですか? とりあえず3年間だけ通うとは聞いてますが」

「正確には2年と9ヶ月です。それまでに卒業単位を取れなかったら、帰って素直に親父の跡を継ぐと宣言しました」


 リレットスノア学園は基本的に5年制である。

 5年間学園で学び、決められた単位を取得すれば卒業試験を受けることができ、それに合格すれば晴れて卒業となって騎士や役人として国に仕えたり、はたまた冒険者として世界に飛び出して行く。


 ただしこれは普通の学生の場合だ。1年間で一定の単位を取得できなければ留年ということもありえるが、逆に1年間で取得できる単位に上限はない。

 つまり優秀な者であれば1年で卒業単位を取得し、年に1度行われる卒業試験に合格すれば1年目で卒業ということもできるのだ。

 むろん卒業試験を受けるかどうかは本人次第なので、卒業単位を取得した後でそのまま卒業試験を受けずに学生を続けるということもできるが。

 もっとも5年制というだけあって、5年かけてようやく卒業単位が取得できるように調整されているので4年以内に卒業単位を取得するのはかなり厳しくなっている。


 リレットスノア学園における過去最高の卒業単位早期取得記録は2年10ヶ月である。それなら自分は2年9ヶ月で卒業単位を取得するとレクスは大見得を切って説得してきた訳ではあるが――。


「それはまた……、ずいぶんと大きくでましたね。大丈夫なんですか?」

「どうなんですかねー、なんせ1人で王都から出てきたのも初めてですし。いやー、参りましたね」


 困った風に言いながらもレクスのその顔は完全に緩みきっており、これからの生活が楽しみで仕方ないといった様子だ。


「でも、やると言ったからにはやりますよ。俺がなりたいのは冒険者です。こんなところで躓いてられませんから」

「そういう頑固なところはお兄様にそっくりですね」


 失敬な、あんなのに似ても嬉しくないと思ったが黙っておいた。


「お兄様から公正に判断させるために教員達にはレクスさんの素性は秘密にするように言われています。もっともウチの教員達は貴族だろうと平民だろうと贔屓したりはしないでしょうけど」

「いや、全然構いませんよ。そのことで後から親父にイチャモン付けられても面倒ですし」

「一応、私の知り合いのご子息と伝えていますので、もし学園以外のことで困ったことや相談したいことなどあったら遠慮せずに訪ねて来てくださいね。身内として力になれることになら手を貸しますので」

「はい、ありがとうございます」


 それからしばらく学園長と互い家のことなどで雑談のような近況報告をし、頃合を見計らってお暇することにした。


「では学園長も入学式の準備で忙しいでしょうし、オレはそろそろ教室の方へ向かいます」

「もう少しくらい話してても大丈夫ですけど、レクスさんは早く学園内を見てみたくて仕方が無いようなので引き留めるのは野暮ですね」

「あはは、さすがにバレてますか」


 立ち上がり、軽く礼をしてからドアへと向かう。

 学園長も立ち上がりドアの前まで見送りにきてくれた。


「良い学園生活を」


 微笑む学園長に見送られながらドアを開ける。

 かくして、グラヴィアス王国第一王子レイクス・ディア・グラヴィアスは学園生活の第一歩を踏み出した。




 ※  ※  ※  ※  ※




「う~ん……。張り切って外に出てきたのは良いけど、教室ってどこだろう?」


 職員棟の出入り口の前でレクスは困ったようにごちる。

 リレットスノア学園はとにかく広くて大きい。なにせ大都市の一つとして有名なリレットスノアの街の4分の1が学園の敷地である。

 今しがた出てきた職員棟の他に、教室棟、実習棟、訓練棟、購買棟、学生寮などさまざまな建物がある。

 遠目からでもどの建物なのか判るように色分けや形を変えてあるようだが、さすがに今日初めて来たレクスに判別できるわけがなかった。


「ちょっと情けないけど、学園長に聞きにいくべきか? いや、まだ時間に余裕はあるし一度校門まで戻れば案内板があったし……」


 時間を確認すると入学式にはまだまだ余裕がある。今朝は新生活が楽しみすぎて早くに目が覚めてしまったのもあるが、学園長から事前に「人目に付かないように早めに学園長室に来て欲しい」と言われていたのもあり、そのまま起きてすぐに学園までやって来たからだ。


「せっかく綺麗に咲いてるリレットもよく見てなかったし、やっぱり校門まで戻ろうかな」


 リレットはこの街の名物となっている木だ。桜とよく似た性質を持つ木で、春先の暖かくなってきた時期にほんのり青みがかった白い花を咲かせ、初夏までには花は散ってしまう。

 そして街のいたる所に植えられたリレットから舞い落ちる白い花は、あたかも春に降る雪のように街中を白銀の世界へと染め上げる。

 スノアとは古代言語で雪時雨という意味があるらしい。リレットの花が雪のように舞うという意味を込めて付けられたのがこの街の名前だ。


「って、あれ? あんな所に人がいたんだ」


 職員棟の横の少し離れた場所に生徒が1人居た。腰まで届いた長い銀髪のおかげで、周りのリレットの木に紛れて気付き難くなっていたのだ。

 後ろ姿しか見えないが、この学園の女子用の制服を着ているので女の子なのだろう。

 その女生徒は大量の木箱が積まれたリアカーを引いていた。

 いや、引こうとしているが力が足りないのかその場からほとんど動いていない。カメにすら追い越されそうだ。

 気になったのでそのまま近付いてみたが、少女はこちらに気付いた様子もなくリアカーと格闘している。

 このまま黙って後ろから押してあげれば格好良いんじゃね?と思ったが、なんとなく勢いのついたリアカーに少女が轢かれる姿が想像できたので普通に声を掛けることにした。


「重そうだけど、大丈夫?」

「ひやぁっ!」


 後ろから声を掛けたせいか、もの凄く驚かれた。

 そしてそのまま勢いよく振り返った少女はとても小柄で、リボンの色から判断してレクスと同じ1年生のようだ。

 リレットスノア学園は下は10歳から入学することができる。だからこの少女も最初はそれぐらいの年齢なのかと思ったが、それにしては体の一部分がとても大きい。どことは言わないが制服の上からでもはっきりとわかるぐらいに膨らんでいる。

 もしかしたら妖精族(フェアラ)小人族(ポックル)なのかもしれない。


「ああ、ごめん。驚かすつもりはなかったんだけど」

「い、いえ、大丈夫です。私が周りを見てなかったのが悪いので……」


 レクスの謝罪に少女は心臓の動悸を鎮めるように胸を手で押さえながら大きく息を吐く。

 それだけの仕草でとても柔らかそうに胸部の形が変わり、思わずガン見しそうになったが初対面でそれはさすがにマズイ。まずは紳士的に接してチャンスを窺うのが鉄則だ。


「それで、この荷物は? ずいぶんと量が多いけど」

「これはですね、さっき搬入された教材なんです。これを実習棟まで運ぶアルバイト……みたいなのです」


 ああ、なるほどと納得する。

 リレットスノア学園は他の名門校と比べて学費は安い方ではある。しかし5年分の学費ともなればかなりの金額になってしまうので、在校生は学内ギルドや街のギルドでクエストを受けて小遣いを稼ぐのは普通だと聞く。


(とはいえ1年生が入学式の日に教師からのクエストを受けてるって、もしかして自分と同じように学園関係者が知り合いにいるとか?)


 何にせよこの少女1人で運ぶにはかなり大変そうだし、入学式に間に合わなくなっても可哀想なので手伝った方が良さそうだ。

 決しておっぱいに釣られてちょっとお近づきになりたいなーなどという下心からの行動ではない。民を助けるのが王族の務めであり責務なのだから当然のことであり、断じて下心は8割程度しかない。


「重そうだし驚かせたお詫びも兼ねて手伝うよ。どこまで運べば良いの?」

「いえ、そんなことして頂かなくても! 私が受けた依頼ですし大丈夫です!」

「入学式までまだ時間あるし、ちょうど手持ちぶたさだったからさ。気にしなくて良いって。それにキミ1人じゃ運べてないみたいだし」

「う……、そ、そうですか? それなら……お願いします」


 さすがに自分ひとりでは無理があったという自覚があったのだろう、少女は申し訳なさそうにしながらも頷いた。




「んと、私ってハーフなんです。お父さんは只人族(ヒューム)なんですけど、お母さんが小人族(ポックル)で。これでも今年で14になるんですけど……」


 思わず年齢を聞いてしまったレクスに少女はそう教えてくれた。

 その少女も最初はレクスにだけ荷物を運ばせるのは申し訳ないと後ろからリアカーを押してくれていたのだが、自分が押しても全く役に立っていないと悟り、今はレクスの横でしょんぼりと肩を落としながら道案内をしてくれている。

 元来小人族は小柄で非力な種族である。見た目の成長は早いのだが、只人族の9歳ぐらいの子供と同程度の身長で成長が止まってしまう。

 いくらハーフとはいえ女の子で、しかも14歳という若さなら非力でも仕方ないことだろう。


「でも14歳で入学っていうのも凄いな。普通は16歳ぐらいで入学するのが一般的って聞いてたけど」

「……いえ……、その~……私は……、ぁぅ……」


 レクスの言葉に少女はしどろもどろになって俯いてしまう。素直に褒めただけで特におかしなことを言ったつもりはないが、あまり触れて欲しくない話題なのだろうか。


「ところで……。そうそう、この荷物って業者から搬入されたんだよね?」

「あ、はい、そうですよ。着きたてほやほやです」


 着きたてほやほやってなんだ。


「普通はこういうのって業者がそのまま指定した教室とかに持って行ったりするんじゃ?」

「それはですね、この学園って関係者以外は立ち入り禁止の場所が多いので業者さんは基本的には職員棟か購買棟、それか校門までぐらいしか入ってこれないんですよ」

「あー、なるほど。実習棟とかになれば魔法の研究とかもしてるんだっけ? それなら尚更か」


 それにしてもこの少女は同じ1年生とは思えないほど内部事情に詳しい。やはり学園内に身内でもいるのだろうか。


「あっ、着きました。ここが実習棟です」


 話をしている間に実習棟に着いたらしいので入口の横辺りにリアカーを停める。

 見上げた建物は先程学園長と会話した職員棟よりも一回り以上大きかった。窓の数から考えて7階建てなのだろうか。


「えっとですね、あとはこの荷物をその……3階の準備室に運ばないと、いけないんですが……」


 少女が申し訳なさそうにしながらも上目遣いで見上げてきた。男心をくすぐる方法を心得ているのか。


「大丈夫、最後まで手伝うよ」


 一番手前にあった木箱を持ち上げると、かなりズッシリとした重みがある。これはちょっと早まったかもしれないと思いつつ、覚悟を決めるしかなかった。




「ふぅー、これでラストっと!」


 二人がかりでリアカーに積まれていた13個の木箱をなんとか運び終えて、一息つく。

 とはいえ、少女の方は比較的軽い箱を休憩を挟みつつ引き摺るような勢いでなんとか3つ運んだだけなので、レクスは10往復することになったのだが。


(3階だったからまだなんとかなったけど、これが7階だったら俺も途中で力尽きてたかもしれないな……)


「本当にありがとうございました! もしあのまま私1人でやってたら明日までに終わらずに依頼失敗になるとこでした」


 そう言って少女が勢いよく頭を下げる。


「ああ、気にしなくてもいいよ。それにしてもこれだけの量の荷物を運ぶ依頼なのに、女の子1人でも受けれるんだね」

「荷物運びのような学内クエストは危険なことは何もないので、運ぶ場所さえわかるのなら誰でも受けられますよ。身体強化の魔法やスキルで普通の男の人より力持ちになる女の子とかもいますし」

「ああ、学園ともなれば身体強化系が使える子が普通にいてもおかしくないのか」

「はい。あとはそうですね……、パーティーリーダーが女の子で、その人が代表で依頼を受けているというケースもあるんじゃないかと」

「ふむふむ、パーティーでなら代表1人が受ければ良いのか」

「あ、もちろん私は身体強化なんて使えませんし、見ての通りソロですけど」


 最後のはなぜかドヤ顔で胸を張って言われたので、ちょっとイラッとした。揉んでやろうかこのアマ。

 

「あっと、大事なことをすっかり忘れてました。ええっと、この荷物はほとんどお兄さんが運んでくれたので依頼料の半分……、いえ、8割お渡しします」

「え? ああ、だから気にしなくても良いって。これぐらい余裕だったしさ」


 嘘だけど。ほんとは腕とか腰が悲鳴をあげてて超ヤバイです、とは男の意地で言えなかった。


「で、でも……」

「あと、お兄さんじゃなくてレクスね」

「ふぇ?」

「俺の名前、レクス・ディアスって言うんだ。キミより年上だけど同級生にお兄さんって言われるのもなんかむず痒いから、レクスって呼んでくれないかな」

「あ……、はい! わかりました、レクスさん」


 ちょっとキザだったかと思ったが少女の方は素直に頷いてくれた。


「あ、私もまだ名前言っていませんでした! 私はエリルクム……です。エリルって呼んでください」

「エリルか。えーっと、苗字は?」


 苗字を聞いた途端にエリルの表情が曇る。もしかして聞いてはいけなかったのだろうかと思っていたら、恐る恐るといった感じでエリルが口を開いた。


「苗字はその……、デュ……、デュートバレスって言います……」

「デュートバレス?」


 もの凄く聞き覚えのある苗字だった。むしろこの大陸においてその名前を知らない者はいないんじゃないかというぐらい有名だった。

 ロベルト・デュートバレス。現在世界で3人しかいないSランク冒険者の1人だ。

 ユーグラッド大陸、ガルデオン大陸、ヴォルッツ大陸の三大大陸を股にかけて冒険し、更には新大陸であるフレクレム大陸を発見して『冒険王』として世界に名を轟かせた人物である。


 そしてそのロベルト・デュートバレスとレクスは個人的な付き合いがあり――。


「もしかして、ロベルト師匠の娘さん?」

「っ! お、お父さんと会ったことがあるんですか!? いつ会いました!? どこで会いました!? まだ髪の毛は生えてましたか!?」


 凄い勢いで食いつかれた。ロベルトは5年ほど前から行方不明になっているのである。

 それよりもなぜこの子は父親の安否を尋ねる前に頭髪の心配をしているのだろうか。確かに昔会ったときも生え際のことを気にはしていたが。

 もっとも、レクスもあの師匠が簡単にくたばるタマではないと思っているので、安否はそれほど心配していなかったりするのだが。


「あー、ごめん。最後に会ったのは俺が10歳ぐらいのときだったはずだから、もう7年ぐらい前の話かな」

「そう……ですか……。あっ、すみません、急に大きな声出しちゃって」

「いや、それは別に構わないんだけど」


 もう少しロベルトのことを詳しく聞いてみようかと思った直後に鐘の音が聞こえてきた。


「この鐘の音ってもしかして……」

「えぇっと、予鈴……ですね。そろそろ入学式が始まるんじゃないかと……」

「うわっ! それはヤバイ、早く教室に行かないと! 教室棟ってどれ!?」

「たたた、大変です! えっと、もう移動が始まってるかもなので直接講堂に行った方が良いと思います! 案内するのでついてきふぎゃん!」


 慌てて駆け出そうとしたエリルが木箱に足を引っ掛けて盛大にすっ転んだ。こけた拍子にスカートが捲くれ上がってパンツが丸出しである。

 普段なら紳士的に助け起こすフリをしながらねっとりとおパンツ様を観察するところであるが、さすがに今は時間がやばい。できるだけ網膜に焼き付けつつ、エリルを小脇に抱えるように持ち上げると廊下に飛び出て走りだす。


「ふぎゃあああああっ! 怖い怖い怖い! おおお、降ろしてくださいいいい! いやあああっ、階段は無理です無理無理むいいいいいっ! 落ちる! 落ちます! 3段飛ばしとかダメえええええっ!」


 エリルの悲鳴が大音量で実習棟内に木霊する。もし実験中の上級生でも居ればかなり迷惑になっているかもしれないが、非常事態なので許して欲しい。


「講堂ってどっち!?」

「こ、講堂はあっちで、ひぃやあああっ! 私、自分で走りますから降ろしてくださいいいいい!」


 階段を一気に駆け降りて外に飛び出し、エリルの示した方向にそのまま全力疾走する。またもや横から大音量の悲鳴が聞こえたが、エリルの足に合わせてたら間に合わない気がしたので仕方がない。



 講堂の入口とその中に入って行く生徒達の姿が見えたところで、叫び疲れてグッタリとしていたエリルを降ろしてその集団の中に混る。

 どうやらエリルは別のクラスだったのか、挨拶もそこそこにその場で別れた。去り際に「あとでパンツ変えないと……」と呟いていたのは聞こえなかったことにしてあげた。

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