表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/16

風紀委員長の秘密

「……お父さん?」


 俺を見て、うちの子達は不思議そうな表情を浮かべて……俺を呼ぶ。

 そんなうちの子達に対して俺は、

「オカンだっつーの」

 と苦笑しながら、俺はそう言った。……俺は“名前”で呼ばれてはいけない、“お父さん”と呼ばれるのは逆に好都合。そう呼ばせるために、俺は“オカン”と言う自称に拘らなければならない。


 ……紅、君の名前を“声”に出して呼ぶことを俺は許されない。

 “山口和樹”その名前は偽名と言えるだろうし、……うちの子達を“風紀委員長”として護ることで、俺の“役目”に繋がる。

 この学園に居る時は、《表》だけの俺を知られていればそれで良いのだ。

 と考えながらうちの子達の声に答えた後、俺は人通りの少ない廊下へと足音を立てずに、俺は足を向けていた。


「山口、やっと気づいたのか。……自分の抱いている気持ちの正体に。相変わらず疎いな……そう言う話題は」

 と急に現れた声に、俺は驚きもせずに声が聴こえる方へと振り返り、その人物の言葉に答えるようにこう声を出す。


「それをアンタに言われたかねぇーよ、……“おじいちゃん”センセー」

「そりゃそうか、……“元祖”には言われたかないよな、“遺伝”だしな」

 と会話をし、俺はおじいちゃんセンセーとすれ違うように歩き出した。

 茶化された訳だが、さて紅を探しにいかないといけねぇーな。……俺の想いを伝えなければならないから。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ