感情
『親友が自殺した』
その時の私は、一体どんな感情を抱いていたのかな。
表面上では泣いていたけど、心は本当に悲しんでたのかな。
皆の反応も、人それぞれだった。
驚いている人や悲しんでいる人もいたし、いなくなって喜んでる人もいた。
私はその中のどの類なのかな。もしかしたら、死んだ事に喜んでいたのかも。
私は飴を口の中に放ってから空を見上げた。
今は夕方。夕陽が空一面に広がって綺麗な朱を彩っている。
「彼女の血も、こんな感じだったなぁ……。やっぱり朱は綺麗だなぁ……」
私は一人、ポツリと呟いた。