エピローグ2
それから更に数日後。
王都直属である【テオ・ジュピトリス】のギルド内、そこにもまた、エデンたちと同じく新たなスタートを切ろうとする三人がいた。
そのパーティに流れている空気感は、以前とは少しだけ違っている。
「さて、すっかり怪我も治ったし、活動再開ってわけだ。だが……バラクの野郎が抜けた穴を埋めねえとな。またどっかで有能な奴を引き抜いて――」
「あ、あのね、そのことなんだけど……今度は私やマリーも一緒に決めていい?」
「あぁ? 俺のパーティなんだから俺が決めるべきだろ。なぁマリー?」
「ううん、私たちのパーティなんだから皆で決めるべき!」
「おいおい、お前もかよ。なんだ、俺のやることに文句あんのか?」
「「ある!!」」
「…………」
二人の声を揃えた予想外の返答に、カインは目を丸くする。
「「次に加入する人は簡単にクビにしちゃダメだから!」」
「お、俺はただパーティのために、より優秀な奴を仲間にしたくてだな……」
「「そんなのしばらく一緒にいないと分かんないでしょ! 今度は安心して背中を任せられる人をちゃんと選ぶの!」」
「……あぁ、わかったよ。次の奴は試しにお前らが選んでみればいいさ」
「「やったー! いぇい!」」
パチン、と軽快にハイタッチをするマリーとセラ。
カインはもう驚きっぱなしだ。
「だ、だが雑魚はいらねえぞ。入れるからには強い奴だ」
「だったらあの仮面の人たちを探そうよ! 私たちがピンチの時に助けに来てくれてバラクを倒しちゃったんだから! カインは見てないだろうけどすごかったんだよ!」
「そんなに腕の立つ奴なのか?」
「うん! そうと決まれば捜索開始!」
「ちょっと待て。そいつがどこの誰だかは分かってるんだろうな?」
「……さぁ? 王都のどっかにはいると思うよ?」
「んな奴が見つかるわけねえだろ! 他の奴にしろ!」
「いーやー! あの仮面の人がいいのー!」
「だったら所属ぐらい聞いとけよバーカ!」
「バラクに一撃でやられたクソザコリーダーには言われたくありませんー!」
「なんだとおい俺だってちゃんと能力が使えてりゃあんな奴は瞬殺できんだよこの俺のスキル【スターダスト】が発動状態だったら俺は無敵なんだから――」
「…………」
ガヤガヤと喧嘩している二人を眺めながら、セラは思う。
(うーん、私たちを助けてくれた人が付けてた仮面って、なんかどっかで見たことがあるような気がするんだよなぁ。どこだったっけ…………あ! え⁉ ウソ、もしかしてあの時に第六通りで売ってたやつ⁉ ってことは……いやいやでもでも、街中で普通に売ってるやつだし、持ってる人は他にもいるよね……けど、もしそうだったら……)
「セラー? なにボーっとしてるの? 早く行こうよー!」
「……あっ、うん! 今行く!」
「遅えぞ、さっさと来い! まだ身体が本調子じゃないならおとなしく寝てろ!」
「あー! カインやっさしー! でもカインの方が大怪我だったんだからね? 人の心配してる場合じゃないかもよ?」
「うるせえよチビ! セラ、こいつを黙らせろ!」
「あははは…………また後で考えよっと」
少しだけ風通しが良くなったパーティに初めて居心地の良さを覚えたセラ。
彼女は軽やかに走って、二人の後を追った。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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