37話
「おい!あの新しく出来た«ヘルシャフト» と公爵の決闘があるらしい!」
「はぁ?俺達には関係ないだろ?」
「おおいにあるね!」
「例えば? 」
「そう!決闘で怪我人がでれば!俺達のポーションが売れる!」
「俺達はそこまで売れてないわけでも無いだろ?」
「金の管理をしてるから言うぞ?赤字だよ..この街は強いものが多いせいで買うものは弱いものぐらいなんだよ。この周辺だとダンジョン以外で狩場もないし。しかもダンジョンに行こうにも、あそこに入るのは英雄級以上から余計に買わないよ。俺達が売ってるのは下級ポーションだけだ。安いし..買う人少ないしで赤字だよ!」
「わかったわかった!お前に任せるよ!売ってこい!」
「てめえもこいやぁ!」
「ていうか!女の子なんだから口調直したら?」
「直すもなにもこれは元からだ!ボケェィ!」
「はぁ、何も言えねぇ..」
「それよりもだ!今日だそ!行くぞ!売り込みじゃい!」
「だから!毎度言ってるが!口調を」
「うるせぇ!いくぞ!ボケェ!」
「大体!貴族とかが戦うのだぞ!中級ポーションぐらいならどちらも持ってるだろうが!」
「んなもん行かなきゃわかんないだろうが!」
「だから!行っても仕方ないと言ってる!」
「いいから行くぞ!」
その二人が後に巻き込まれ楽しみながらも何故こうなったと思う日々が始まることになる。
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「おい!ウィーク!」
「なんだよ!こっちは仕事してんだよ!」
「今日が決闘の日だろうがよ!」
「知るかぁ!」
「知るかじゃねぇ!」
「だってお前見ろ!この書類の量を!俺の代行でする奴見つけねぇとろくに俺が動けねぇ!」
「なら!探してこいや!けど!今回は諦めてこい!うちの所から何人か送るから!」
「ならいいよ!くそぉ!またヘルに怒られる!」
「いつもの事だろ!早くしろよ!決闘が始まらねぇとそろそろクレームが来るぞ!」
「会場は?」
「それなら、出来てる。」
ゴンが作成した会場は古代ローマのコロッセオを真似たものである。
「なぁ、ゴン?初めの挨拶は俺がすんのか?」
「そりゃそうだろ?ここのボスはお前だよ?俺達は幹部とその部下だけだぞ?誰が挨拶すんだよ?幹部が戦うのにそれに檄を飛ばすことをしていいのは上に立つお前だけだろ?」
「いいけどさ、今からだっけ?」
「まぁ、向こうはそろそろ到着するらしい。」
「礼儀正しく行ってやるかね。待たせて文句を言われるのもだるいしな。」
「なぁ、ツヴァイはほんとに皇族級なのか?」
「そうだぜ?まぁ、戦闘用の職ではないけどな。」
「へぇ、そうなのですかいいことを聞きました。」
「んっ?あぁ、貴族さんね。」
「そうですねぇ、まぁ、その息子なのですが。父の代理で来ました。」
「そうかい、でっ?そろそろ始めるかい?」
「えぇ、1時間後はどうでしょう。その方が観客も準備出来ますし。」
「いいぜ?ヘル?」
「はい、兄様..準備をして参ります。」
「なぁ、あんた?」
「ゴン?今はトップの話し合いだ。」
「すまん。」
「うちの身内が悪いな。」
「いえいえ、それより、私は貴方に負けると判断はしておりますのでこの茶番で兵達を殺すのは許して下さいとお願いをしに来ました。そのためなら首を差し出します。」
「サタン?どうだ?」
「合格だ。本心から言ってる。それよりも決闘の準備が出来た。向かってほしい。」
「あぁ、いいぜ?んじゃ、また後でな。お前の願いは叶えてやるよ。」
「ありがとうございます。」
貴族の青年は頭を下げて感謝を述べた。その時にツヴァイ側では。
「ヘルさん?どうしたのですか?」
「あなたには幹部として今回は戦って貰います。なので、それに相応しい戦いをしてもらいます。不殺でお願いします。その上で圧倒するそれが今回は求められます。相手は強くても準皇族級です。相手の貴族がそれに当たります。それ以外は英雄級なので余裕と言えば余裕でしょう?」
「まぁ、やって見ないことには分からないけど?負けることは少ないと思う。本格的な戦いは初めてだから。」
「それぐらいなら大丈夫ですね。では、向かってください。」
「はい!行ってきます。」
(さてと、今回の戦いで私達の強さが表にでます。1番弱いとはいえツヴァイは幹部です。負ければ抑止力としては弱くなってしまいます。それも圧倒することが出来れば、より強く周りを威圧できる。頑張ってください。)
ヘルは、そう思いながらも仕事をたんたんとこなし、ウィークの挨拶への準備まで行っていた。




