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さよなら異世界 〜精霊の鍵〜  作者: オムラムライス
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バード・マイッチング

冒険者ギルド「ハイド・アンド・シーク」






かくれんぼを意味するそのギルドには

駆け出しから熟練まで、たくさんの冒険者たちが

出入りしている。




何か実入りの良いクエストはないかなと_

俺は依頼の貼ってある掲示板を模索していた。






「ヒールキノコの採取、町の近くの異臭調査、

どれもパッとしないな…。っと!!」







掲示板を閲覧していると不意に背中を叩かれた。



「ソラじゃねえかっ! 相変わらずチマチマ採取や

調査クエストばっかりやってんのか?

男ならたまには、ガツンと討伐にでも行けよ!

冒険者の名が泣くぜ!?」






絡んできたのは以前、討伐クエストに行くパーティーに俺が

荷物持ちでも何でもやると頼み込んで同伴させてもらった

パーティーリーダーのルドルフだった。






「なら、また一緒に討伐クエスト連れて行って

くれよ。俺は役に立つ男だぜ?」





「自分で提案した荷物持ちすら、ロクにすること

もできない貧弱モンが何言ってんだ。」





「あんな武器を無造作にぶちこんだ袋なんか

持てる訳ねーだろ! 重いし袋から刃が飛び出て

んだぞ!? ヘタすりゃ俺が一番に討伐されちま

うわ!!」




「へっっ!! ならせいぜい キノコでも採って

身体を鍛えるんだな! そうすりゃまた、討伐

クエストに連れて行ってやるよ。荷物持ちと

してな!」





高笑いしながら ルドルフはその場を去って行った。





クソがっ! 覚えてろよ脳みそ筋肉野郎が…!

もし将来、俺がチート能力に覚醒したら

魔王やモンスターよりもまず最初にお前を討伐

してやるからな……!







とはいえ現在の装備は_




武器:無し



防具:ジャージ上下セット



下着:トランクス(名前の刺繍入り:お婆ちゃん作)



靴:スニーカー






冒険者というより、村人Aみたいだ…。

こんな今の俺にできる依頼といったらー







俺は依頼の紙を1枚取って受付のお姉さんの元へ

持っていった。




「こんにちは!冒険者ギルドへようこそ!

依頼内容を確認致しますね!


ふむふむ… リングフォレストへヒールキノコの採取…

ですね。承りました! ですがこの森の奥で

まる呑み鳥の目撃情報の報告があったんですよ。


キノコが生えているのは森の手前側ですが、念のため

注意して下さいね!」






じゃあ別に警戒は要らないかな…。






「わかりました、ありがとうございます。

じゃあ、行って来ます!」







ふぁいとですよ〜〜とお姉さんに見送られ

俺は森へと向かった。









ーリングフォレストー





手前は採取地、奥はモンスターの生息地と

分けられているこの森は、俺がオパールの町以外で唯一 まともに行動できる場所でもある。





「奥まで行かなけりゃ、ほとんどピクニックみた

いなもんだからなー。おっ、早速見っけ!

おおっ!? あっちにも! 何だよ楽勝だな。」




この分なら規定数よりも多く採れそうだ。

報酬にも色がつくかもしれない。






「思ったよりも早く終わりそうだし、少し探索

でもして帰るか。」






そういって歩いていると、キレイな清流に

たどり着いた。






そういえば歩き疲れて喉が渇いた。

俺は頭から水に浸かり、存分に水を呑み込んだ。






「プハァッ!! 美味え〜〜!!!」






そうして喉の渇きを満たし、顔を上げた俺の

目には
















巨大なクチバシが視界いっぱいに映りこんでいた。


ご都合展開は程よくが好きです。


あんまり都合いいと現実に戻った時には

絶望しちゃいそうですからね。

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