コードネーム「リキュール」
「ほら早くっ! しっかり握るんだよ!!
片手じゃ無い、ちゃんと両手で包み込むように
握るんだっ!」
俺は溺れそうなメイに黒光りする
ヘドロナマコを懸命に差し出した。
「あっ……、お、おにーさん! ふにゃふにゃで
上手く掴めないッス!」
「最初は誰でもそんなもんだ! いいか?
まずしっかりと形を憶えるように持って、
それから軽く包んだ手のひらを動かしてみろ。
そう、そうだ上手いぞ!」
「お、おにーさん! だんだん硬くなってきた!
それからどうすれば良いの!?」
「ち、ちょっと待ってろ! くそっ、透明な汁
みたいなのが出てきやがった!?
なんだよコレ、トロトロと どんどん溢れて
きやがる!」
お互いが掴んでいるヘドロナマコから
妙な汁が止まらない。
メイも滑っては掴みを繰り返し
ヘドロナマコをシゴくように持ち続ける。
「おにーさん、めっちゃヌルヌルしてきたんス
けど!? こ、これ一旦離し……!」
「バカ! 今離したら大変な事になるぞ!
そのまましっかりシゴいてろ!
ああっ! や、ヤバい! もうダメだ!!」
妙な汁で滑り、ヘドロナマコを
落としそうになってしまう。
「お、おにーさん! 頑張って!!
ガマンして! まだウチ……!」
「ダメだもう無理! これ以上はもうもたない!
あっ………、ああっ!!」
とうとう持っていたヘドロナマコを
滑り落としメイが離れて行ってしまう。
「おにーーさあぁーん! ウチまだそっち
イケてないのにーー!」
くそっ、耐久力が足らなかった!!
もう少し俺が我慢していれば………!
後悔する俺を尻目にメイはどんどん
沈んでいく。
ちくしょうっ! 一体どうすれば__!
「『フォロー・ウィンド!』」
たった今まさに沈もうとしていたメイは
突如巻き起こった風によって、陸へと戻された。
これは__
「ねえソラ、アタシ達に目を瞑らせて
何をやっているのかしら。随分楽しそうね?」
やべぇ、忘れてた。
____
________
_____________
「いい加減にしろよ!? 何度も説明してん
だろ、溺れかけたメイを助けようと
しただけだって!」
「どぉーだかっ! アタシ達の眼を瞑らせて
特殊なプレイを楽しんでたんじゃないの?
会話が完全にアレだったでしょうがっ!」
「ふざけんなよクソ女! 人の決死の救助活動を
猥褻物扱いしやがって!
これだからお前みたいに 脳内にスケベフィル
ター内蔵されている末期女はイヤなんだよ!」
俺の言葉にシルフィーが激昂する。
「アンタもういっぺん言ってみなさいよ!!
スケベ内蔵どころか、存在そのものがエロガキ
のくせに!」
「何度でも言ってやんよ! お? なんだよ?
文句があんならかかって来いや!
俺がちょっと その気になれば、お前なんて
簡単に痴まみれにできんだからな!」
その言葉を皮切りに、俺とシルフィーは
掴み合いのケンカを始めた。
「あ……、あの……。」
「その2人の事は放っておくといいよ。
メイくん……と言ったね? 本当に大丈夫かい?
ソラに何かされたりしなかった?」
どうやらカヤまで俺という紳士が
何か不貞をやらかしたと思っているご様子。
こいつらホントどうしてくれようか……。
「ったく、お前ら女は すーぐ男が悪いと
決めつけやがる。メイ、言ってやれ!
俺がどれだけ必死にお前を助けようと
したかを。」
「ウ、ウチ……、ウチ頑張って抵抗したんスけど
変な薬飲まされて……ぐすっ…、そしたら身体が…
上手く動かせなくて……ヒッ……、溺れそうに
なった所に……こ、この男が徐々に硬くなって
いく……く、黒光りしたヌルヌルの……うっ…
うわあああああああーーっ!」
「「「「 !? 」」」」
「おい待て、ホント待て。この状況で
お前なに言ってくれちゃってんの?」
とんでもない爆弾を投下したメイに詰め寄ろう
とすると、女性陣が壁になるように立ちはだかった。
「そこから一歩たりとも動くんじゃないわよ
ド変態。せめてアタシの手で終わらせて
あげるわ。」
「ソラ……、渡した薬を返してもらおうか。」
「ソラ………さ、最低……。」
「お兄ちゃん、そういうプレイは
レムの担当ですよ。」
おやおや…、1人除いてゴミを見る眼差し
のご様子。
そして爆弾投下犯の張本人はというと___
「……………………………へっ。」
おやおや……! あれだけ痛い目に合ったのに
反省のカケラも無いご様子で。
俺がこの女にどんなトラウマを
植えつけてやろうかと考えていると
妙なことに気づいた。
「あっ…、あれ……?」
お、おかしくね? あれおかしくね?
「お、おいメイお前……。」
「き、きゃああああっ! あの男、まだウチの事
狙って__」
「いや、そういうのもういい! それよりお前
身体! 薬飲ませてから1時間は経つのに
何でまだ人間のままなんだよ!?」
「……………………………へっ……?」
俺の言葉にメイは自分の身体をペタペタ触り
徐々に絶望的な表情になる。
「おっ……、おにーさん! どういう事ッスか!?
どういう事ッスか!!?」
「お、おおお俺だってわかんねえよ! 最初に
飲ませた薬では10分ぐらいで元に戻った
のに何でだ____」
と、そこまで言ってふと開発者の方を
見ると大量の汗を掻いて、明後日の方向を
見ていた。
「カヤックさん?」
「違うよ?」
まだ何も言ってないんだが、もう分かった。
俺はカヤに詰め寄ると__
「正直に言え。さもないと今晩も
みんな大好き『深呼吸』の時間がやって
くるぞ。」
「 !! わ、わかったよ……。ちゃんと包み隠さ
ず話すから、アレだけは…、アレだけはやめて
下さい……!」
カヤはコホンと咳払いをすると__
「た、たぶんだけど…、メイくんが飲んだ薬は
失敗作じゃなくて完成品……の様な物だと
お、思……う…。」
俺はその答えを聞き拍子抜けする。
「なんだよ、完成品なら問題ないじゃないか。
レピィだって飲んでたし、もう2、3時間も
すれば元に戻るだろ?」
その言葉を聞き、メイも胸を撫で下ろした。
だがカヤの掻く汗は勢いを増す。
「え、えっとね……、レピィくんに飲ませたのは
ハーピー用にしっかり調合したヤツで…、
メ、メイくんが飲んだのは、たぶん適当に
調合した失敗作の中で、たまたま上手く調合
された物だと思う……。」
カヤの申し訳なさそうな独白は続く__
「キチンと調合したものなら、元に戻る時間も
計算して作るんだけど……そ、その……。」
「お、おい…、そこで口ごもるなよ…。
なんだよ、言えよ…。」
「今回メイくんが飲んだ薬は失敗作に
紛れた粗悪品……、時間制限も儲けてなければ
元に戻す為の逆算式もわからない……。
唯一のデータである薬はメイくんの胃が
消化済み………つまり………」
「つまり?」
「もう元にはもどれない。」
「いやああああああああああああーっ!!?」
髪を掻き乱し、ご乱心のメイ。
一匹のマーメイドの人生が終わりを迎えた
瞬間である。
「お、おいカヤ…。なんとかして元に戻せねえの
かよ? コ◯ン君も裸足で逃げ出すレベルで
悲惨じゃねえか、見てらんねえよ……。」
「む、無理だよ…、まったく同じ薬があれば
なんとかなるけど………、もう無いし……。」
「あんだよ役に立たねえなバーロー!
灰◯哀ちゃんの方がよっぽど有能じゃねえか!
もうお前天才の看板卸せ!!」
「おのれ言わせておけばっ!!
そもそも用法、用量を守らないキミのせい
でこうなったんじゃないかっ!」
「そうッスよ!! おにーさんのせいで
こうなったんスからねっ! 責任とって
もらうッスよ!?」
「ンだよ! 結局最後は俺のせいかよ!?
ああわかったよ、責任でも何でも取ってやろう
じゃねーか! じゃあとっととパンツ脱いで
くぱぁしろや! どうせ責任とるなら最後まで
やらねえと割に合わねえからなっ!」
「最低の開き直り方しやがったッス!
こ、この…………!!」
「おっ? なんだなんだ?
まだ文句がおありで? しょうがねえだろ
やっちまったもんは! 諦めて認知しろや!」
「うわあああああああーーっ!
ウチの大事なモノ無理矢理奪って
その言い方ぁぁぁっーーー!」
その後___
カヤがなんとか元に戻す薬を作ると
言って、薬が完成するまでの間、一緒に俺達の
旅に着いてくるという事で話はついた。
そしてとうとう___
「あれか……………?」
「ッス。あそこで釣りしてるのが
シズク様ッス。基本的にこの時間はここで
夕方まで釣りするのが日課になってるんス。」
本来の目的である、水の精霊の所まで
メイに案内してもらった。
「アイツが…………水の精霊…。」
狼◯亭先生のFGO本
ドチャシコオブザイヤー。
どうも、オムラムライスです。
最近ハマっている漫画があるんですよ。
「先輩がうざ◯後輩の話」という
しろまん◯先生が書いてらっしゃる本なんです
けど、ヤバいです。
めっちゃニヤニヤする。
そして個人的に風間くんと桜井さんの
絡みがたまらない。
わからない人は、某からかい上手なあの二人を
想像して下さい。
もう……、もうホントたまらん…!
くっ! わかってるんだ……! 男として
情けない事は……!!
でもしょうがないんだよ!
あの「してやったり」なドヤ顔で見られると
たまらないんだっ!
悔しいっ! でも感じちゃうビクンビクンッなん
だよわかるだろ!?
くぅっ……! ええなぁっ……!
私もあんな感じの彼女や嫁さん欲しいっ!
手のひらで転がされたい!
え? 今日はどうしたって?
ハッハッハッ!
大体いっつもこんなもんじゃないか。




