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さよなら異世界 〜精霊の鍵〜  作者: オムラムライス
54/66

誰かを助けるのに理由は知らない

耳を澄ますと波の音が聴こえる_。





「ここが………。」




「そう、アクアマリン港だよソラ。

この港町の何処かに、彼女が……、

水の精霊「ウンディーネ」が居るハズだ。」






ついに3人目か。

果たしてどんなヤツなのか……。





「そろそろ常識人枠が欲しいよなぁ…。」




「おかしいわね、どうしてアタシ達を見て

言うのかしら?」





「でもなぁ……、類は友を呼ぶって

言うもんなぁ……。無理かなぁ……。」





「だからっ! どうしてアタシ達見て言うのよ!

何よそのため息!?」






ま、ごちゃごちゃ考えてても仕方ないか。





やかましいシルフィーを尻目に

俺はアクアマリン港へと足を踏み入れた。





すると__






「よぉよぉ、兄ちゃんよぉ?

随分と華やかだねぇ?」



「羨ましいねぇ? へっへっへ。」



「ちょっと時間貰えるかなぁ?」






港町に入るやいなや、ガタイのいい男達が

ニヤニヤしながら、声を掛けて来た。






あー……、やっぱり来たか、こういうイベント。



コイツら見た目は美少女だもんなぁ…、一回位は

こうなるか。






「お嬢ちゃん達可愛いねぇ?」



「お、俺、絶対あの小さい子が良い!

ちくしょう…罪深いカラダしてやがるぜ……!」



「俺ぁ、あっちのワンピースの姉ちゃんが

良いな…、ヒヒヒ…、俺のを頬張(ほおば)

姿を想像しただけで、堪らねえぜぇ……!」







男達は、シルフィーやレムに視線を投げ

下卑(げひ)た笑みを見せる。





クソがっ……、せっかく新しい町に来たのに

いきなり水を差しやがって…。





俺は無言で前に出る。





「ソラ、アタシがやるわ。下がってなさい。」




「いや、俺が行く。凶悪なモンスターなら

ともかく、人間相手にまで お前に助けて

もらうワケにはいかねぇ。

ただし危なくなったら力貸して下さい。」





「惜しいわね、最後の一言が無かったら

格好よかったわ。」







若干呆れ気味にしつつも、シルフィーは

素直に後ろに引いてくれた。






さて……、やるか。






「おっ? なんだ坊主。

まずはお前さんからかい?」




「おう、まあな。かかって来いや。」





「ハッ! いい度胸してんじゃねえか……。

じゃあまずは、これでも食らいなっ!!」




___



_______



_____________







「おいしーいっ!!」




「ハッハッハッ!! そうだろうそうだろう!

嬢ちゃん達は、ちっと痩せすぎだからな。

俺達が獲ってきた新鮮な海の幸を

たらふく食わせてやるっ! これも食べな、

ウシワカサギの天ぷらだ。口一杯に頬張って

酒で流し込むと絶品なんだぜ!」





「おいひ〜いっ! ソラ、アンタも食べてみな

さいよ! ヤバいわよこれっ!」





「お、おう…。」





「レムちゃんっていうのか。ちゃんと毎日3食

ご飯食べてるか? ほら、煮っころ蟹のミソの

部分チュウってしてみな? 美味しいか?」





「とても美味しいです。ご親切にありがとう

ございます。」





「礼儀正しい子だねぇ。たくさん食べて

大きくなるんだよ? 子供は 食べて、寝て、

遊ぶのが一番良いんだ。

あっ、そろそろつみれ汁もできあがるな。

ちょっと待っててくれよ?」






現在 俺達はアクアマリンの漁港付近で

歓待を受けていた。






「よう、坊主。食ってるか?」




「あ、ああ…。ていうか いいのか?

こんな手厚い歓迎…、金も払ってないのに…。」





「ああ、いいんだ。この町は俺らみたいな

漁師や、ジジババはたくさん居るんだが、若者

が少なくてな。若い冒険者や観光客と触れ合え

るのが嬉しいんだ。」




「こういう歓迎も、少しでも長く町に留まって

欲しくてな、数年前から始めたんだ。

そしたら少しずつ…本当に少しずつだけど

観光客や冒険者が増えて、住んでくれる人も

増えてなぁ。へへっ、ありがてえやな。」






村おこしみたいなものか……。

頑張ってるんだな。





「坊主達が何の目的で来たのかは知らねえが、

何か手伝って欲しい事があったら言いな。

できる限り力になるぜ。

ただ……、その代わりと言っちゃなんだが……。」





「 ? 」





「……町でジジババ共が声を掛けて来たらよ、

できる限りでいいから、話し相手になって

やってくれや。最近ちょっと色々あってな、

落ち込んでるヤツらが多いんだ。」





「……ああ、わかった。

じゃあ早速で悪いけど、宿の場所を教えて

もらえないか?」





そんくらいならお安い御用だと_



漁師のおっちゃん達は昔からある

老舗の宿屋の場所を教えてくれた。




___


______


__________





おっちゃん達に別れを告げ、教えてもらった

宿屋へ皆と歩き出す。





「はぁー、食べたわー。

食べ歩きしようと思ってたけど、もう入らない

わね。良い町じゃない。」





「そうだね、気持ちの良い歓待だった。

………と、忘れてたよ。レピィ君。」





「は、はい。どうしましたカヤ様?」





「ずっとそのローブを羽織っているのも

窮屈だろう。ようやく完成したからね、これを

飲んでみるといい。」





するとカヤはポケットから、小さな錠剤のような

物を取り出した。




「何だこりゃ?」




「レムに飲ませている、モンスターを人間にする

薬だよ。元々ゴーレム専用に調合した上、最後

に作ったのが何百年も前だから、作り方が

朧気(おぼろげ)でね。最近ようやく思い出した

からハーピー用に作り直したんだ。」





「てことは、コイツがあれば……。」





「もう、そのローブを羽織って、人目を気にする

必要が無くなるよ。ほらっ、飲んでごらん。」





「カ、カヤ様……、私の為に……。

ありがとうございます! ホントに……!」





「なかなか憎い事するじゃないか、カヤ。」



「せっかくの旅だ。つまらないしがらみや、遠慮

は勿体無いじゃないか。」






カヤの気遣いに ちょっぴり感激した俺は、

袋の中に仕舞っていた物を、カヤの手のひらに

握らせた。





「な、なんだいソラ? これ………は………。」





俺がカヤに渡した物。それは……。




「僕の下着じゃないかっ!!?」




「ふっ…、本当なら色々と使ってから、そっと

戻すつもりだったが、ちょっと良い仕事をした

からな。ご褒美だ。」





「だからご褒美も何も僕の物なんだよっ!!

おのれいつの間に__!」





__と、そこまで言って、レピィが薬を飲んだの

だろう。ローブの翼で盛り上がっていた部分が

(しぼ)み、少し縮んだように感じる。





レピィが羽織っていたローブを脱ぐと__




「あら、思ったより違和感無いわね。

てゆーか、さすがアタシの妹。

メチャクチャ可愛いわね、うん。」





いや、お前に妹は居ねえよ?

だがしかし これは__。




「え、えへへ……、ありがとうございます。

えと…、ど、どう…かなソラ?」





初めての体験で戸惑っているのだろう。

俺は不安を払拭(ふっしょく)するべく、心からの賛辞を送った。





「ああ、安心しろ。すごく孕ませたい。」




「私の求めてた答えと違うよっ!?」






おかしいな、女性に対する最上級の褒め言葉の

ハズだけど……?






すると、クスクスと_



俺達を見て誰かが笑っていることに気づいた。





「ああ、ごめんよ。仲が良いねぇ。

観光かい? 良かったら、1つ食べてかない

かい? 美味しいよ。」





そこには昔ながらの駄菓子屋の店主を

想像させる、優しい笑みを浮かべたお婆ちゃんが

小さな店の中に、チョコンと座っていた。





「ええっと……どうも。これは?」




俺は色の付いた 小さな真珠のような物を

受けとる。





「食べてごらん。とっても甘いよ。」





お婆ちゃんに薦められるまま、口に運ぶと

日本でも味わった事の無い、優しい甘みが

広がる。





「う、美味い……。ていうかこれ……。」





飴玉……だよな? 何年ぶりだろう……。




こっちに来てからは勿論、日本でも大人になって

からは、あまり食べなかった。




だからだろうか……。




「シロップスライムを加工した物でね……おやまぁ……、

泣くほど美味しかったのかい?

面白い子だねぇ。」





「ソ、ソラ? 確かに美味しいけど、そんなに?

大丈夫?」




「ん……、あぁ…、大丈夫。

ちょっと懐かしくてな……。お婆ちゃん、これ

20個程貰える?」




「はいはい、毎度ありね。

そんなに喜んでもらえて嬉しいよ。

オマケで3個入れとくね。」





お婆ちゃんから、飴玉が入った袋を受け取り

涙を拭く。





ちょっと前にトパーズで かき氷もどきを

食べた時はそんなだったのに、なんだろうな。

このお婆ちゃんの優しい顔を見てたら、

日本の、俺の婆ちゃん思い出しちゃったよ…。






元気かなぁ……、2人とも……。

病気とかしてないといいなぁ………。





「ふふっ…、ありがとうね。

あたしも最近少し落ち込んでたんだけど、

貴方のおかげで、元気が出てきたわ。」






そういえば………。





「漁師のオジサン達も言ってたね。

ねえ、お婆ちゃん。この町で何かあったの?

お話聞かせて?」




レピィが座っているお婆ちゃんの目線に

合わせるように、(かが)みこむ。





「ああ……、実はね……。

あたし達の町には、キレイな水と美味しい魚の

他にも、もう1つ名物が在ってねぇ。」





するとお婆ちゃんは自身の東側を指差し__





「毎年、春と夏以外の季節にね、「氷結花」と

いう、それはもうキレイな花が咲き乱れる

森があっちにあるんだけどね、半年前から

「ジョロキアスネーク」っていう魔物が

森に巣を作ってねぇ……。」





「ジョロキアスネーク……、触れるだけで

火傷するような痛みが走る鱗粉を纏うヘビか……

しかも群れるから厄介だね。」






「あたしら老人は、毎年その花を見るのが

楽しみでねぇ……。寿命が尽きたら、この花の下

に埋めて欲しいと、老人同士で寄り合って話を

するほどに……。でも、もうそんなバカ話も

できなくなっちゃったわぁ……。」






寂しそうに_




そう微笑んだ。






「あたしら老人は勿論、漁師の男達も

気性の荒いジョロキアスネークには

歯が立たなくて……ホント…参ったねぇ。」





お婆ちゃんは笑ってはいるが、その表情は

どこか暗く感じる。





「この町には冒険者ギルドも無くてねぇ…、

他の町に依頼を要請してはいるんだけど、

報酬も少ないからねぇ……。」





ギルドが無いせいで、若者もそんなに居ないの

だろう。



要するに、花ごときの為に そんな危険なヘビを

相手にするのは無理だと。





本人達もそれは分かっているのだろう。







「ふふふ……、つまらない話を聞かせて

ごめんなさいねぇ…。今の話は、どうか忘れて

ちょうだい。この町には美味しい食べ物が沢山あるから、

お腹いっぱい食べて行ってね?」






俺達はお婆ちゃんに別れを告げ、再び宿に

向かいだす。






何だかすっかり毒気を抜かれてしまった。

あれほど今晩の宿が楽しみだったのに、今は微塵も

そんな気にならなかった。










「ね、ねえ………ソラ?」





レピィが遠慮がちに 声を掛けてくる。

コイツの事だ…、たぶんきっと……。





「あ、あのね……? 私達は精霊様を探さなきゃ

いけないのは、わかってるんだよ?

で、でもね……、あのね……。」





「お前の言いたい事は分かってるよ。」






気持ちは分かる。





でも、やはりレピィは……、コイツは甘すぎる。




「じ、じゃあ__!」





「けどなレピィ、俺は冒険者だ。

命を賭け金に、その日の収入を得てる。

わかるな? つまり何が言いたいのかと

言うと_____」













〜翌日〜






「死ねゴラアアアアアアアアアアッ!!!」




「シャアアアアアアアアアアアッ!!!」






俺達は現在 (くだん)の森に居る。






「オラッ! テメコラッ!!

生い先短い爺ちゃん婆ちゃんの、数少ない

楽しみ奪うとか何考えてんだっ!!」





飛びかかってくるジョロキアスネークを

エンチャントソードの柄の部分でシバき倒す。





すると腹を立てたジョロキアスネークは

口を大きく開け、威嚇して来る。









「シュルルル……シャアアアアアッ!!!」





「おっ? なんだテメッ、やんのかコラ!?

上等だかかって来いや! ジョロキアスネーク

とか大層な名前しやがって、全身の皮剥いで

裏返しにしてやろか? おっ?

テメーの屁の臭いで死ぬカメムシみてーに

悶絶死させてやるぁっ!!」





「シャアアアアアッ!!!」














「すごいね……。」




「レベル的には惨敗のハズでしょ?

なんでアイツあんなに勇敢なのよ?」




「何か鬼気迫ってますね…。

って私達も加勢に行きましょうっ!!」




「問題無いよ、ホラッ。」


















「変身。」





凄まじい轟音が背後で響く。





レムが加勢に来てくれたか。




「オ……ニイ…チャン……エンゴ……シマ…ス。」




「よしっ、コイツら踏み潰してくれっ!」






その言葉を聞いたレムは、足を思いきり振り上げ

地面に叩きつける。




それと同時に、衝撃で大量のヘビが宙を舞う。





「シルフィー!! ぶった斬__!」




「もう終わってるわ。」






それを聴くと、浮いていたジョロキアスネークは

全て、首と胴体が分離する。





__が





「くっそ、まだ出てくんのかよ!?

つーか、何匹潜んでやがんだ!」





先ほどから結構倒しているハズだが、

数が減るどころか何倍にも増えている。




埒が明かねえなこりゃ……。















「あ、あのカヤ様…、私も戦闘に参加します。

せっかく人間にしていただいて 申し訳ありま

せんが、元に戻してもらえませんか。」





「ああ、すまない。その薬は出来たばかりで

微調整がまだなんだ。効果が切れるまで

1日は必要でね。悪いけど、今回は我慢して

くれ。代わりに_____僕が出よう。」



















ヘビが湧いては、鱗に触れないよう、注意を

祓い、ぶった斬る。





そんなやり取りを数十回

続けた所で___







カヤがこちらに近づいてきた。





「シルフィー、僕以外を浮かせてくれるかな。

危ないからね。」





「あら、珍しいわね。興味無い事には

極力、力を使わないアンタが。

どういう風の吹き回し?」





「まあ、たまには動かないと鈍るからね。

それにこういう相手には、僕の方が相性良い。

__レムッ! ゴーレム形態を解いて

皆と一緒に後ろに下がるんだ。」






「了解しましたマスター。お兄ちゃんも

下がりましょう。」




「あ、ああ……、って、いや! カヤ1人で

大丈夫なのかよ!?」





「そういえばキミに僕の魔法は、まだ見せて

無かったね。安心しなよ、むしろ僕には

こちらの方が「好都合」だ。」






…………………?





ワケもわからず前線をカヤに任せ、全員後ろに

下がる。





「さっ、頼むよシルフィー。」




「ハイハイ、"フォロー・ウィンド"」





シルフィーが呪文を唱えると同時に、カヤを除く

全員の身体が宙に浮く。





そしてそれと同時に___





「お、おいおいおい!? さっきまでとは比に

ならない数のヘビだぞ?

おいシルフィー降ろせっ! カヤを助けに_」





「大丈夫よ、見てなさい。」





散々倒されたことに痺れを切らしたのか_

それとも巣穴が近くに在ったのか_




数万匹とも思える ジョロキアスネークが

一斉にカヤに群がり牙を向く。






「おい、カヤッ!! 何ボケッとしてんだ!?

早く___!!」






魔法を撃てと、俺が言おうとした瞬間___





カヤは口をニヤリと歪め__


















「"アース・クエイク"」





















本日の収穫




①ヒトでなしに振り回される◯貞。とてもつらい

1巻


②アス◯デウスはあきらめない 3巻



③せっかくチ◯トを貰って異世界に転移したんだから、 好きなように生きてみたいTHE COMIC

1巻



④おしかけツイ◯テール 4巻



⑤Dr.ST◯NE 8巻



⑥ぼくたちは◯強ができない 9巻



⑦早◯女姉妹は漫画のためなら!? 2巻



⑧双◯の陰陽師 17巻



⑨モ◯さんのマジメすぎるつき合い方 5巻



⑩あつまれ! ふ◯ぎ研究部 5巻



⑪週刊少年◯チ 4巻



⑫異◯族レビュアーズ 2巻



⑬転生したらス◯イムだった件 10巻





その他 おつまみ、炭酸ジュース各種。






オムラムライスの__




宴が___





始まりゅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!!






というワケで_




どうも、オムラムライスです。





今日は本屋さんで、上記の漫画を買い漁って

いました。




やっぱり本屋に行くとアレですね!




「えっ、嘘マジで? この本の◯巻出てたの?」




という、予想外の出会いが在って

大変嬉しい。




しかもそういう本を、エ__聖書と一緒に

若い女の人が居るレジに持っていくと_




「あーはいはい、またですかシコリブタが。」




という軽蔑した目を投げてくれるので

2度おいしい。




欲しい本が手に入って、予想外の出会いがあって

ご褒美まで貰える。




通販には無い魅力ですね!





え? その店員裏でめちゃ悪口言ってるよって?


ハッハッハッ!











__まだご褒美が頂けるんですか!?







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