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さよなら異世界 〜精霊の鍵〜  作者: オムラムライス
51/66

どう足掻いても 健全

「さあっ、話は終わりだっ!

魔王様の為、死ねソラっ!

"ダーク・イグニッション"!!」





レスカの(てのひら)から黒い(いかづち)

ような物が、問答無用で俺に放たれる。





「身勝手すぎんだろっ! ちょっ、待っ!

いやあああああああああああああっーー!!」





「レムッ!!」





雷が放たれると同時に、カヤに呼ばれたレムが

俺の前に現れる。





「変身。」





ズガシャアアアアアアアッ!!!!





凄まじい轟音と共に

先程まで幼女だったレムが一瞬にして

巨大なゴーレムへと変わった。





レスカの放った黒い雷は、変身したレムの

エネルギーで相殺された様だ。





「ォ……ニィ…チャン…。ダイ…ジョウブ…デスカ…?」





「あ、ああっ…! 助かったよレム…。

カヤもサンキューな! 今度童貞やるわ。」




「いや要らないよっ!!

メリット皆無じゃないか!」





いやでも、マジで危なかった…。




「チッ! ゴーレムまで仲間にしていたか…。

____!!」





「エアロブラストッ!!!」





俺が攻撃された事でぶちギレしたシルフィーが、

今度は逆にレスカに向かって魔法を撃ち込んだ。





「ヒッ……! シ、"シャドウ・ウォール"!!」





怒りの剣幕で魔法を放つシルフィーに怯えた

レスカは、自身の影から壁の様な物を作り出し

攻撃を防いだ。




「へえ……、この程度を防げるくらいには

成長したのね。じゃあ次はもっと強めに_!」





「いいぞシルフィー! というかお前、そんなに

怒るなんて どれだけ俺の事好きなんだよ

まったくも__」





「エアロブラストッ!!!!!」




「ギャアアアアアアアアアアッ!!?」





いったい何をトチ狂ったのか、シルフィーは

俺に向かって魔法をぶっ放してきた。





「おいっ! 何考えてんだっ!?

守った相手を殺そうとすんな!!」




「黙りなさい。アタシが気に入らなければ

みんな敵よ。引っ込んでなさい。」





雛◯沢症候群より タチわりーんだけど。




シルフィーはそのまま、反撃に出ようとする

レスカの元へ突っ込んで行ってしまった。






途方に暮れていると__






「ソラッ、ソラっ!」





声のする方を向くと岩影に手招きをするレピィと

いつの間にかゴーレム形態を解いたレムとカヤが

居た。




「戦闘はシルフィーに任せて問題無いだろう。

ソラは僕達の後ろに隠れているといい。」





正直 男として情けないが、ちょっと前にレベルが2桁になったばかりの俺にはどうしようも無い

ので素直に従う。




「アッハッハッ!! 最近は思いきり戦えなくて

ちょっとイライラしてたのよ。良いところに

来てくれたわねレスカっ! アタシのストレス

発散に付き合って頂戴!!」





「くううううぅぅぅっ…!! 私だって頑張った

のに…! どうしてこんなに力の差があるんだ

くそうっ! でも諦めない、幼いハク様の為、

負けるわけにはいかないんだっ!!」






…………………どっちが敵だっけ?





あれ? というかそもそも気になってたけど…。




「なあカヤ? レスカのヤツ、魔王はこの間

1000歳の誕生日迎えたって言ってたよな?

それなのに幼いって どゆ事?」





なんだろう、サ◯エさん方式なのかな?





「ん? ああ…。人間のキミと違って僕達精霊や

レスカみたいな魔族はとっても長寿なんだ。

だから1000年って言っても、ソラ達人間に

とっての10年みたいなものだよ。


だからねソラ? 決してお婆ちゃんなんかじゃ

ないんだよ? むしろソラと同年代と言っても

過言じゃ__」






スケールが違いすぎるな…。

しかし10年……10歳か……。





「ねえ、聞いてるかいソラ?

つまり何が言いたいかと言うと、シルフィーや

僕は決して__」





「ああ、ハイハイ。わかってるわかってる。

安心しろ、俺の世界にもロリババアって

ジャンルがあるから。」




「ちっとも分かって無いじゃないかっ!!」






涙目で叫ぶカヤを放置し、俺は再度考える。





人間換算で10歳の魔王か……。

で、側近があのレスカ……。





………………………………………♪





「おっ、落ち着いて下さいカヤ様!

ちょっとソラ、一緒に宥め__!?

顔がヤバいよソラ!! 私に怪しげな薬飲ませ

ようとした時と同じ顔してるよっ!?」





おっといかん、またしても顔に出てしまったか。




しかしこれは 上手くすれば色々と

お得なんじゃないか?




レスカを追い返し、恩も売り、さらには

俺の欲も満たせる。





やっちゃっていいかな? いいよね。

しかしその為には大事なアイテムが足りない。




俺は今一度、カヤに向き直る。




「ババアじゃないよっ!! そもそも人間が短命

すぎるんだ! 樹木だって長い年月経とうが

見た目そんなに変わらないだろ?

あんな感じで__!」





「落ち着けカヤ、悪かったよ冗談だって。

お前が可憐な少女だっていうのは

ちゃんと分かってるから。」




「え? う、うん。

ほ、本当に分かってるのかい?」





「ああ、勿論だ。むしろ俺の居た世界にも

カヤみたいな美少女はそう居ないぞ。

うん、きっと居たらモテモテだろうなあ。」





「そ、そうかな? なんだいソラ、急に随分と

持ち上げるじゃないか。まあでも理解してるん

ならいいんだよ。うん。」






あっさりと機嫌を直す激チョロ精霊に

俺は話を切り出した。






「ああ。ところでピチピチのカヤさんや、前に

頼んでたアレ、そろそろできてる?」




「ん?…………あ、ああ。アレかい?

ダンジョンを出る前に僕に作ってくれって

言っていた………。」






そう、実は「クリエイト」のスキルを持つカヤに

俺の居た世界にあった便利な物を、いくつか説明

していた。




その中で再現できそうな物を作って欲しいと

頼んでおいたのだ。






「ええっと……すでに幾つかはできてるよ。

コリをほぐすマッサージ器具…だっけ?

先端部分が丸いのは、なんだか可愛いね。

あとは…羊の腸を加工して作った変な輪っか。

ちゃんと注文通り棒状の物を入れたら伸びる様

にしておいたよ。最後は……ああこれか。

キミの世界で かめら…っていう__」






「それだあああああああああっ!!!」




「うわあっ!? いきなり大きな声を出さないで

くれっ! そんなにこれが欲しかったのかい?

キミの描いた絵の通りに見た目は似せたけど、

細かい仕組みは よく分からなくてね。

僕なりのアレンジを加えたよ。」





「どうやって使うんだ?」





「ええっと、要はこのレンズを通して見えた

景色や物の一瞬を何かに留めておくんだよね?

だから この鉄の箱の中に、小さな魔石と紙を

入れておいた。」





石と紙……?




「レンズを通して魔石とキミの視界がリンクする

よう調節してある。後は右上のボタンを押せば

一緒に中に入ってる紙に、キミがボタンを押す

瞬間に見ていた景色が反映されるってわけさ。

分かったかい?」





「魔石は電池代わりみたいなもんか。

デジカメに近いな。良い出来(でき)だカヤ。

ちょっと試させてくれよ。」





「え? ぼ、僕を映すってことかい?

かまわないけど……服は脱いだりしないからね?

僕が作った物だから協力するだけだよ。」






「大丈夫大丈夫、心配すんな。

その代わりちょっとポーズとってくれ。

まずはこう………両手を皿みたいにしてくれ。」





「ええっと……こうかい?」





「そうそう、いいね。

で、次はその手を顔の……口の前辺りにセット

してくれ。」





「えと、こう…かな? 何だか随分と珍妙な

ポーズだね?」





「俺の居た国じゃ人気のポーズなんだぜ?

で、最後は目を(つむ)って、口を大きく

開けて、舌を出す。

んべぇーってな、んべぇーって。」





「ほ、ほうはい(こ、こうかい)?」





「はーい、ナイスでーす。」





パシャッ。





おお、ちゃんとライトも点くんだな。

さすがカヤ作。




「撮れたかい? じゃあ左上のボタンを押して

みてくれ。」





これか……?




ボタンを押すとカメラもどきの下部分から

拳大(こぶしだい)の紙が出てきた。





「おおーっ! ちゃんとカラーで出てきた!

すげえなコレ、色とかどうやって出してんだ?

やっぱりお前は頼りになるな!」




「そ、そうかい? まあ、それほどでもあるよ!

じゃあ撮った紙を見せて__」





「あっ、その前にもう2、3枚いいか?

あとこれ焼き増し………同じ物を何枚も複製

できるか?」





「ま、まだ撮るのかい…?

複製なら紙が出てきた場所とは別に、もう1つ

横長の口があるだろう? そこに複製したい紙

を入れて、中央のボタンを押すんだ。

そしたら押した回数分、出てきた場所から

同じ物が量産される。」





「なるほどなるほど。よしっ! じゃあ次の

ポーズ頼むわ。今度は横を向いてくれ。

んで、カメラから反対の手を口の前に。」




「ま、また口かい? 変わった文化だね…。

ええっと、こうかな?」





「いいぞ。で、口の前にある片手の親指と

人差し指でこう……小さな輪っかを作ってくれ。

残りの指は上に立てる。」





「こうだね。次は?」





「さっきと同じように舌をんべぇーって

出してくれ。あ、今度は目を瞑らなくていい。

代わりに目線だけカメラを向いてくれ。」




「ほ、…ほう(こ、…こう)?」





「いいね〜、いいぞー! じゃあ最後は

思いっきり! その手を前後に動かしてくれ!

さん、はい!」





言われた通りにコスコスと手を動かすカヤ。

イイゾ〜、実に良いコスコスだ!





パシャッ!





「はーい、オーケーでーす!

実にエ…、芸術的なポーズだカヤ!

やっぱりモデルがいいんだな、うん。」





「ね、ねえソラ? 何かさっきから

おかしくないかい? そもそも手の動きは

必要無いんじゃ__」





「こうした方が躍動感が出るんだ。

これも人気のポーズなんだぞ?

ビッ……パンクな格好の奴とかメチャクチャ

似合うんだ。」





「そ、そうなのかい? じ、じゃあそろそろ

映した紙を……。」






「最後! 最後にもう1枚だけ! なっ?

頼むよカヤ、この通り!」





両手を合わせ、誠心誠意拝み倒す。





「わ、分かったよ。最後だからね…?」




「サンキュー! じゃあ最後はこう……股を

思いっきり横に開いてくれ。」





力士の四股のポーズをする。




「 !? さ、流石にそれは……ちょっと…。」




「お願いだカヤ! 俺、可愛い女の子に

一生に一度でいいから、この神聖なポーズ

して欲しくてさあっ!!」





「わ、分かったよ! 泣くこと無いだろうっ!?

ん、しょっ……。 こ、これでいいかい?

早く撮ってくれ。」





「まだだっ! 最後に両手を頭の後ろに

組むようにして……こう、こうだッ!!」





「ねえソラっ! キミの世界の人間は本当に

このポーズをしてるのかいっ!?

これ、このポーズは………!」





「大丈夫だっ!! 女性の5人に1人は

必ずしてるからっ! そういう世界だから!」






ほぼ2次元だけど。





パシャァッ!!!!






パーフェクト………。




やりきった感がスゴい……。




「も、もういいかい? じゃあ今度こそ

映した紙を……!」





「シルフィーッ!!

今助けに行くぞぉぉぉぉぉっっ!!!」





「 !? 」





何か言っているカヤと、空気を読んで黙っていた

レピィ達を置き去りに、未だ交戦中のシルフィー

とレスカの元へ駆け寄る。





「ちょっ!? 何で来たのよソラ!

アンタ死にたいの!?」





「ふん、どうやら観念して

潔く死にに来たか……。」







そんなつもりは毛頭無い。




____



_________



_______________





「貴様、今……何と言った?」




「聞こえなかったのか?

もう一度言うぞ。」










「俺と取り引きしようぜ。」

















どんなに苦しくても__




どんなに辛くても__




どんなに疲れてても___









1人エキサイトしちゃうんだなあ。





だって、にんげ___






どうも、オムラムライスです。






カメラの事は全く分からないですが




「異世界のカメラはこんなんだったら

ええなあ……。」




みたいな感じで書きました。




カメラに詳しい方には「なめんな」と

言われてもしょうがないと思います、スミマセン






え? そんな事より み◯おに謝れって?


ハッハッハッ!













何の事ですかね?

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