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さよなら異世界 〜精霊の鍵〜  作者: オムラムライス
2/66

オーマイ・ゴッド

目を開けると地獄でした。







「イヤアアアアアアァァァァッッー!!!!」







眼前に、黒光りのテッカテカ顔をドアップで捉えた俺は

全力で泣き叫んだ。







「お、落ち着きなさい! 大丈夫だ、安心しなさい

大丈夫だから!」








目の前の黒光りは俺を安心させるためなのか

両手を拡げて無防備である事をアピールしてくる。







だが俺はといえば__







「いやああああ!! いやあああああああっ!!

やめてやめてぇっ! 俺まだ童貞なんです! 初めては

女の子がいい!! 可愛くて優しくて料理上手で

割烹着姿の似合う女の子と添い遂げるんだああぁっ!」






「なぜいきなりそんな話になるんだ! というか

見た目で判断するのはやめたまえ! 私は君たち

で言う所の神のような存在なのだぞ!」







何を 言ってるんだコイツは………。







「どこにそんなボディービルダーみたいな神が

いるんだよ! 言うに事欠いて神はないだろ!

神って言ったら普通は美しい女神とか威厳に

満ちあふれたヒゲの生えた爺さんとかだろ!?

あんたが神ならジムの中は神だらけじゃん!」




「それは君たち人間が勝手に想像した姿だろう!

神だって日焼けもすれば筋トレもする、ご期待

に添えないのは申し訳ないが、こういう神も

いる事を理解してもらいたい。」




そう言われてしまっては もう何も言えないが

予想できないにも程がある。というかこの人が

本当に神なら……




「俺は…やっぱり……死んだんですね?」




受け入れたくはないが死ぬ少し前の事をおぼろげにだが覚えてる。視界が地面にある事を、遠くから爺ちゃんと婆ちゃんの泣いてるような叫び声が聴こえていた事も。



(ああ…。本当に死んだんだな………。あんまり孝行できなくてゴメンよ二人共……。)



俺が少しだけ落ち着きを取り戻した事を確認した神様は



「大丈夫…ではなさそうだね……。無理もない、皆

ここにきた時には同じ反応をする。」



それは目の前に神を名乗るボディービルダーが

いるからだと思います。



「俺は…これからどうなるんですかね…?」



俺の問いかけに神は



「その前に君に聴きたいことがある。」



何だろう?

神様相手に答えられる事なんか持ち合わせてないんだけど、オススメのプロテインとかかな?



アホな想像をしている俺に神はとんでもない事を

言い放った



「現世に……日本に帰りたいかね……?」



俺は耳を疑った



「か、帰れるんですか…? 日本に……!?

帰ります今すぐに!!」



興奮した俺に神は落ち着きなさいとなだめる



「もちろん何の代償も無しに生き返る事はできな

い。これは本来ならあまりオススメできないん

だ、条件が厳しすぎる。」



だとしても、そうだとしても……!



「お願いします! 戻れるなら俺何でもしますから!」



俺の言葉に神様は、そうか……と頷いた。



「君は、異世界転生は知っているかね…?」



「え、ええ 漫画やゲームでよくありますし…

そうか! つまり異世界に行って魔王を倒せば

俺は生き返る事ができるんですね!?」




「全然違うよ?」




「違うの!?」


絶対そういうイベントかと思ったのに!




「仮に魔王を倒しても世界が平和になるだけで

君が生き返る事とは何の関係もないよ」



「い、いやそこは魔王を倒したご褒美的な…

世界を平和に導いたかわりに願いを叶えてやろ

うみたいな、そういう感じじゃないん

ですか?」




「それはそれ、これはこれだよ」




マジかよ厳しすぎるだろ異世界。



「じ、じゃあどうやって現世に帰るんですか?」



「その前にもうひとつ聞きたいんだが、君は精霊という存在を

知っているかね?」



「ゲームでもポピュラーですからね、もちろん。」



中でもメジャーなのが地水火風の四大精霊だろう。

それぞれどんな名前なのかはうろ覚えだが

属性によって分けられていた気がする。





「君が現世に戻る鍵は その精霊たちなんだよ。」




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