さよなら現世
異世界転生
異なる世界で不幸な死を遂げた者が 神々の力で
また別の世界へと転生する。
ある者は魔王を倒す為に様々な職業の仲間を集め 壮絶な冒険へと
旅にでる。
またある者は転生の際に神からもらった不思議なスキルを使い
金儲けや人助けなどをする。
そういった転生前の世界では創作物の中でしか決してできなかったであろう胸踊る体験
俺、海原空も2年程前に このオパールという町に転生した。
寿命で死んだ訳でもなければ誰かに殺された訳でも無い。
簡潔に言うと
-鎌が頭に刺さって死にました-
我ながら中々に痛ましい死に方をしたものである。
早くに両親を亡くし、農家だった爺ちゃん、婆ちゃんと
一緒に暮らしていた俺は、農作業をしながら稼いだお金の一部で漫画やゲーム等を買い、農作業や収穫期以外の時間は
それらを楽しむというスローライフを送っていた。
学校も卒業して_
「残りの人生はこんな風にのんびり暮らしていくんだろうなぁ」
と思っていた矢先の事である。
ある日いつも通り畑仕事をしていた俺はクワを使って畑を耕していた。
「そろそろ一息ついて休憩するか。凛子ちゃん攻略がいい所で
止まってるんだよな」
「空〜〜! そろそろ飯にしようや! 腹減ったろ?」
そういえば時刻もお昼時である。
「わかったーっ!ここだけやったら戻るよー、爺ちゃん!」
最後の一仕事とばかりに思いきりクワを
振り下ろしたのがいけなかった。そこには野菜収穫用の鎌を放置したままになっていた。
渾身の力で振り下ろされたクワが鎌を跳ね上げ、
クルクルと舞い上がった鎌が俺の頭目掛けて
吸い込まれる様に落ちてきた。
そして__
目が覚めると__
「おはようございますっ!!」
目の前にいたのは神秘的な美しい女神__
などではなくテカテカとした
ムキムキマッチョな黒光りオジ様でした。
「アッーーーーーーーーーーー♂!!!!!!!」
拙い小説ですが長い目と広い心でお読み下さい。