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絵本と私と異世界転移  作者: まつだ
桃太郎の世界。
1/14

きっかけ。

私は幼い頃から絵本を読んで育ちました。

両親は仕事で忙しく、家を空けるとこが多かった。

そんな私の楽しみが絵本を読むことだったのです。


絵本は教育に悪いと言われています。

だからでしょうか、 周りの友達は絵本なんか読もうともしません。

それでも私は大好きな絵本を読み続けたのです。


数ある絵本のなかで、私が一番すきなのは『桃太郎』なのです。

知ってる人も多いんじゃないでしょうか。

桃から生まれた桃太郎さんがおに退治に行くお話。

その道中、犬さん・猿さん・キジさんと出会い共に鬼と戦うこと を誓うのです!

しかし、桃太郎さんはあと少しのところで鬼に負けてしまい奴隷とされてしまいます。

正義のヒーローが悪者に負けてしまう、いまの戦隊ヒーローなんかじゃ考えられませんね。

それを嫌がって子供にみせない母親達がいるのも分かるような気がします。


私は思うのです。

もっと『桃太郎』に良い終わり方があっても良かったんじゃないかと。

例えば、桃太郎さんが鬼を退治して村に帰ってくる。

これだけでも十分ハッピーエンドです。

そうすれば、子供に絵本を読む習慣が付いたりするんじゃないでしょうか??

我ながらナイスアイデアです!!


だけど、現実はそう甘くありません。

私が愛し続けた『桃太郎』は残酷で悲しいストーリーなのです。


じゃあ、そんな物を未だに読んでいるかですって??


そんな事決まっています。

この絵本は私の大切な思い出であり、お母さんの形見でもあるからですよ!


さて、そろそろ電車が駅に着きそうですね。

さぁ、今日も子供達に絵本の良さを伝えにいくぞ!

おー!!


私は読んでいた『桃太郎』を閉じて、カバンに入れると電車の席を立ちました。

よし、保育園に向かうとしましょう。



「ごめんねぇ、葵ちゃん。保護者の人たちから苦情が絶えなくて。

これ以上、ここで絵本の紹介は駄目って事になっちゃったの。」



私はそう言われたあと保育園を出て、今路地裏を歩いています。

それにしてもどうすればいいのでしょう。

また保育園を追い出されてしまいました。

これで通算15回目です。


やっぱり絵本を子供たちに進めるなんてするべきではないんでしょうか。

いまからでも勉強しt.....


「お嬢さん、ちょっと見ていかないかい??」


私の思考を遮ったのは、ヨボヨボのお婆ちゃんの声。

どうやらこんな路地裏で何かの商売らしいです。

商売といっても売られてそうなのは小さな机の上に置かれているペンだけのようですね。


「お嬢さん、ペンはいらないかね??」


確かにこんなところで売られているペンに少し興味をそそられますが、あいにく今は帰りの電車代しかもってません。


「ごめんなさい!おばあちゃん。

いま、帰りの電車代しかお金もってなくて...」


おばあちゃんはニンマリ笑って、私にペンを差し出してきました。

どうゆうことでしょう??


「なぁに、お代は結構です。

どうぞお受け取りくださいまし。」


なんとタダでくれるらしいです!!

なんて優しいおばあちゃんでしょう!!


「ありがとうございます!

大切に使わせてもらいます。

これって何に使うペンなんですか??」


「好きな事にお使いなされ。

例えば、自分で物語を書くときにでも使ってみたりするのもええかもしれませんのぉ」


なるほど...。

好きな事に使う...。

自分で物語を書く...。

私の中に何かが閃きそうです...。


...そうです!なんで今まで気づかなかったんでしょう!!

絵本が教育にわるいとされているなら、教育にいい絵本を自分で作ればいいのです!!


「ありがとう!!おばあちゃん!!」


そう言って私は急いで駅へと向かうのでした。



新品の自由悵に、おばあちゃんから貰ったペン。

準備は万端です!!

どんな絵本がいいかなー、私は考えます。

そういえば冷蔵庫に、前貰った桃が入っていたはずです。

それを食べながら考えますか。


....もも??

....そう!桃です!!

決まりました!私の処女作は『桃太郎』にしましょう!!

ただの『桃太郎』じゃありませんよ??

私だけの『桃太郎』です!!


そうと決まれば早速始めましょう!!

ペンのフタを外して作業に取りかかります......。





「助けてーーーーーーーーー!!!!」




私の目を覚まさしたのは誰かの叫び声でした。

いつの間にか眠ってしまってたようです。

『桃太郎』の続きを書かないと...ってあれ?

さっきの悲鳴はなんだったのですか!?


目をこすりながら、悲鳴が聞こえた方へと振り向く私。


目の前の光景に眠気は地平線の彼方まで飛んでいったようです。


私の前に立っていたのは...




まるで『桃太郎』に出てきそうな 【鬼】 だったのです。













所々、読みにくい箇所があってすみません。

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