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16:我、怒髪天を突く

 うん、確かに我さっき植物型のモンスターが~って考えてたよ?

 けどさ、あれはないんじゃないカナ?



=====================================

名前:

種族:バイオプラントガーディアン

状態:正常

称号:なし


Lv  :30

HP  :1400/1400

MP  :300/300

筋力 :200

耐久 :500

敏捷 :50

魔力 :5

幸運 :10


【スキル】

  操根

  再生 (微)


【魔術】

  土魔術

=====================================



 サイズは~……多分10メートルには届かないくらい?

 見た目は大量の木の根が絡み合って出来た人型で一部は背中側から生えているらしく背後でうねっている。

 顔に当たる部分に目や口らしきものはなく、胸部には巨大な黒い球根っぽいものが埋め込まれている。

 ビジュアル的にもあれが核っぽい?

 多分腕とか足とかズバーってやっても斬った端から生えてくるパターンだね。

 等と現実逃避気味に眺める我の周囲では兄弟姉妹ズが大パニックを起こしている。

 まぁそりゃね、今までファザーとかマザーとかの小型犬クラスの生物ばかり見ていた所にいきなり10メートル弱の巨大生物(あれ)だもん。

 パニックを起こすなという方が無理な話だろう。

 我? お台場であれより巨大なの拝んだことあるし。

 サイズ比で言えばこちらとの差の方が大きいだろうけどファンタジーな世界だし、で納得できちゃうしねぇ。

 どうせドラゴンとかこれより大きいんでしょ?

 いちいち驚いてらんないよ、きりがないだろうし。


 だがステータス、お前はアカン。

 全般的に高すぎやしませんかね、ゼロひとつ付け間違ってない?

 なに、HP1400って?

 それで耐久が500とかどんだけ硬いのさ、おまけにスキルで再生って。

 筋力もゴブリンの首を一撃で蹴り砕くファザーの約四倍だし、掠っただけで確実に兎ミンチの出来上がりである。

 総評・敵対できる相手じゃない、っていうか敵にすらなれないレベルです。

 我が齧っちゃった木の実といい、巣穴の外は殺意で溢れ過ぎちゃいませんかね。

 まぁ幸い敏捷は低いし逃げようと思えば逃げられるよね……と、そう思っていた頃が我にもありました。


 ズズーン、ズズーン………。


 うん、確かにそんなに早くない、というか寧ろ遅い。

 けどそれは我からすれば、の話。

 敏捷5の兄弟姉妹ズから見れば巨大生物が高速で接近しているようにしか見えない訳で。

 まだ結構な距離があるとはいえ根っこゴーレムは一直線にこちらに向かってきている。

 とはいえあれ、多分我達を狙ってきている訳じゃないっぽいよねぇ?

 兄弟姉妹ズがパニックを起こしてあっちこっち散り散りに逃げても小揺るぎもしないでただ直進してるし。

 推定、目的目掛けて一直線の根っこゴーレムの進路上に我達が偶然居合わせちゃいました?

 前進のついでで踏み潰されでもしようものなら兎煎餅不可避だからどの道避難しなきゃなんだけどもね。


 ただ、問題は逃げられるのって我だけなのよねぇ。

 兄弟姉妹ズはそもそもの敏捷で劣ってる上にパニックを起こして絶賛右往左往中。

 全員を落ち着かせて進路方向から外れた所に誘導するよりも根っこゴーレムにぷちっと踏まれる方が確実に早い。

 ファザーはファザーで敏捷こそ根っこゴーレムに勝っているものの、体躯は小型犬レベルな訳で。

 ぶっちゃけ10メートル弱と比べたら一歩辺りの移動距離が、ね。

 そもそも兄弟姉妹ズがいる限り絶対に逃げないだろうし。

 要するに我だけ逃げるor全員仲良く煎餅にクラスチェンジの二択である。

 言うまでもなく、我は死にたくなどない。

 ならここでの選択肢は迷うことなく我だけ逃走するに決まっている。


 ……筈なのに。

 我の足はその場に縫い付けられたように固定され、思考はどうすれば皆でこの場を切り抜けられるのかを模索し続けていた。

 逃げるでもなく、即座に行動するでもなく。

 ただ棒立ちになって迷うそんな我の行動は、最悪の悪手であり。

 故に、突き付けられたその現実は当然の帰結であったと言えるだろう。




 ただ、呆然と立ち尽くす我。


 パニックを起こし右往左往し、または凍り付き、または意識を手放す兄弟姉妹ズ。


 そんな我達を護るべくファザーが地を蹴り、宙を駆け、根っこゴーレム目掛け弾丸の様に突貫し。


 まるで羽虫のように容易く払われ、大地に叩き付けられ二、三度ゴム鞠のように跳ね、倒れ伏し、ぴくりとも動かない様を見せ付けられた瞬間。


 我の頭の中で何かが爆ぜた。



 気付いた瞬間には我の体は宙を駆り巨大球根もどきの目と鼻の先にあった。

 そのまま勢いに身を委ね右後ろ足に力を溜めながら廻旋、全霊の力を注いだ一撃(ラビ・ソバット)を推定・核に叩き込む。


 牛蒡の親戚如きが調子ぶっこきやがって。

 やってやんよっ!!


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