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12:我、進化キャンセルされたっぽい

 我、まさかの生後八日でご臨終である。

 マザー、ファザー、兄弟姉妹、先立つ不幸をお許し下さい。

 次の生はまともなご飯が食べたいなぁ。

 できれば白米、味噌汁、納豆がある箱庭がいいです。


 「浸ってるところ悪いけど、まだ手遅れじゃないからね? あとあんまりふざけた事ばっかり言ってると早贄るよ?」


 百舌っ!?


 「コレ、覚えてる?」


 そう言って美人さんが差し出したのは赤い木の実。

 うん、あれはここにくる前に我が齧った木の実だね、歯型が付いてるから間違いない。

 で、それがどしたの?

 我的にはリンゴ舌になってるからその剥き途中のまま放置されてるリンゴを剥いてくれる方が嬉しい訳ですが。


 「鑑定してみれば分かるよ」


 鑑定? その木の実に?

 謎ボードさんって生物以外には無反応なんじゃないの?

 我、以前ファザーの狩ってきた死体を鑑定したけど無反応だったんだけど。


 「キミのスキルならなんでも鑑定できる筈だけど……もしかしてまだ使い慣れてないだけじゃないかな?」


 つまり?


 「この世界では鑑定は当たり前、出来て当然と考えてみるといいんじゃないかな? よその世界から連れてこられた魂の死因としては割とよくあるし、以前の常識が邪魔をするとか認識の違いに対応できないとかって」


 ほむ、常識とな。

 まぁレベルとかステータスとかスキルとか存在してなかったもんね、我のいた世界。

 て、ゆーかそんなもの調べられるものなら間違いなく世の中もっと楽だったと思う。

 ステータスから割り出すあなたのお薦め職業、とかスキルで見る適正職業のススメ、とかね。


 閑話休題(さておき)、神様が出来るというならやってみませう。

 元々持ってた常識パージ、この世界に沿った常識インストール。 後は我の気持ちの問題。

 頑張れ頑張れできるできる絶対できる頑張れもっとやれるって。

 やれる気持ちの問題だ頑張れ頑張れそこだ!

 そこで諦めるな絶対に頑張れ積極的にポジティブに頑張る頑張る。

 p……


 「うっさい」 ぺちっ


 むぎゅ~、後頭部ぺちりからそのまま平手で卓上に押し潰すコンボとか凶悪過ぎやしませんかね。

 我、そのてのひらに収まるサイズしかないから強制五体投地状態ですよ?


 「うるさい&暑苦しいのが悪い。 それにとっくにステータスボード出てるし」


 言われてみれば出てますね、謎ボードさん。

 えーと、何々?




{封竜の実:

 成竜ですらその身を封じられる程に強力な麻痺毒を持つ木の実。

 木の実そのものにかけられた呪いである為加工や果汁塗布等による麻痺毒の抽出は不可能。

 味は桃に近く、その果汁は濃厚な甘みを持つ。

 搾り出された果汁そのものに毒素は付与されていない為甘味として重宝される。}




 毒だこれーーーっ!?


 「竜にも有効な麻痺毒をその体躯で受けた結果心肺機能の停止、仮死脳死状態で幽体離脱がキミの現状だね」


 笑顔で言うこっちゃないですよね、それ。

 怖い、異世界怖い。

 こんなのその辺に生えてていい代物じゃないよ。


 「鑑定の重要性、理解した?」


 重要どころか必須だよ。

 お腹が減りました、木の実を食べました、死にましたとか笑えないよ。


 「あっはっは」


 笑うなーーーっ!!


 「まぁまぁ、お詫びにこれあげるからさ」


 そう言いながら美人さんが差し出したのは紫色の木の実。

 なんだか所々に黒い斑点がありますね。

 おまけにその黒い斑点、よく見たらドクロっぽいですね?




{毒殺果実:

 たべたらしぬ。}




 ・ ・ ・ ・ 。(ニッコリ)


 「・ ・ ・ ・ 。(ニッコリ)」


 その後繰り出したラビ・ソバットはでこぴんで迎撃されました、ちくせう。


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