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11:我、進化する?

 なんで敵対する存在がいるのに平然としていられるのかその神経が分かりませぬ。

 …まさか、我をここに連れてきたのってその存在をどうにかさせる為だったりしませんよね?


 「それは無い」


 あ、さよですか。


 「だってキミ弱いもん」


 うっさいわ。


 「いや、まじめな話だからね? ちなみにこれがあの世界の一般的な成人男性のステータス」


 そう言いながらどこへともなく箱庭をしまい謎ボードを取り出す美人さん。



=====================================

種族:ヒューマン(♂)


Lv  :1

HP  :50/50

MP  :8/8

筋力 :10

耐久 :10

敏捷 :10

魔力 :10

幸運 :10

=====================================



 「で、こっちがキミ」



=====================================

種族:ヴォーパルバニー(♀)


Lv  :1

HP  :10/10

MP  :500/500

筋力 :2

耐久 :2

敏捷 :1,200

魔力 :412

幸運 :2,000

=====================================



 レベル1でオール10ですかそうですか。

 おまけにHPも我の五倍、と。

 どうやら世界はヴォーパルバニーに厳しいようですねこんちくせう。


 「ちなみにキミ以前の三匹。 初代はただのカラス、二代目はゴブリン、三代目は村人に狩られたね」


 聞きとうなかったそんな現実。

 でもその現実で理解した、理解してしまった。

 我、というかヴォーパルバニーという種は火力……というより殲滅力は非常にどころか頭がおかしいレベルで高い、と思う。

 そして仮に敵と対峙してもその狂っているとしか思えない敏捷で逃げるなり攻撃を躱すなりすればいい。

 ただしそれも相手を認識していれば、の話である。

 謎ボードでスキルを見た時から薄々と思ってはいたのである。

 ヴォーパルバニー、及び原種であるラビ。

 どちらも気配察知や聞き耳、等といった普通の兎が持っていそうな警戒スキルを一切持っていないのである。

 その結果がご先祖様方の死因です。


 結論、ヴォーパルバニーは相手を認識してさえいれば狩るにせよ逃げるにせよほぼ負ける事はない。

 ただし認識外、要は不意討ちを喰らうとあっさりコロコロされる程に脆く弱い。

 弓で射られるどころか石を投げられるだけでも良くて瀕死、基本は即死であろう。


 「ちなみにラビ、肉は癖がなくておいしいよ。 ついでに骨も皮も用途がある優良資源なんだ」


 ふざけんなっ!!?

 ただでさえ貧弱なのにこの上乱獲対象かいっ!!


 「最弱の上素材も無価値で何の為に存在するの、なんて言われるより良くない?」


 どう考えても乱獲されるより無視される方がマシである。

 そして神様のお墨付きでラビ、最弱認定である。

 生まれたてのシスターとLv8のマザーが大差ないステータスだった時点である程度諦めてはいたけどさ。

 ただしファザーは除く。

 ホーンラビ、だっけ。 種族。

 ラビと比べてステータスがあまりにも高過ぎる。

 種族説明にラビの進化種と書いてあったからファザーが、というよりも進化という行為がおかしいのかもしれないが。

 まぁ問題はその進化とやらがどうすれば出来るのかである。


 「レベルが一定値に到達すれば進化条件を満たせるよ」


 アッサリ分かりました。 が、同時に新たな疑問が発生した訳で。

 レベルアップって大抵敵を倒して経験値を溜めて~、だよね?

 あのラビのステータスでどうやって敵を倒せと?


 「一発逆転を狙って格上に挑むか地道に適正モンスター狩りの積み重ね?」


 最弱に適正モンスターとな?


 「イエローワームっていう辛うじてラビより上位のモンスターがいるんだけど、基本それがラビの適正モンスター兼ご飯だね」


 …ご飯?

 まさかそのイエローワームって全長40センチくらいありそうな丸々と太った毛虫?


 「うん」


 あれを相手に、延々、積み重ね……。

 現状の我の体長は多分7~8センチ、ジャンガリアンなハムスターレベルである。

 で、毛虫は全長40センチ。 この時点でもうギブアップです。

 というかどうやってあんなのの首を刈れと?


 「ま、程々に頑張ればいいんじゃない? 下手に張り切ってあっさり死んじゃったらボクもつまらないし」


 なら優良資源設定どうにかしてくれませんかねぇ?

 どう考えてもそれのお陰で死亡率がアップしている訳なんですが?


 「とはいえキミ、もう死んでるんだよねぇ」


 そもそもこんなちんまい我の肉がおいしいとか言われてもほとんど食べるところが~……ってちょっと待ったプリーズウェイト。


 「ん、どうかした?」


 我が死んでるってどゆコト?


 「正確には死にかけっていうか、魂が抜けた状態? 加護の影響でここに迷い込んできたっぽいけど」


 …我、もしかしてオバケ?


 「ヴォーパルバニーはヴォーパルバニー・ゴーストに進化した?」


 嫌ぁぁぁああぁああぁぁぁあああぁぁっ!!!??

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