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続RPG~召喚から始まる魔王生活~  作者: 柊雪葵
第二幕 エルフ族と結界修復
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第八章「真相の先にあるもの」5

 突然の見敵だった。



 俺はリアから飛び降り、身体を自由に動かせるようになったリアは剣を抜いて構える。

 しかし、その行動は徒労に終わってしまった。



「いや、警戒しすぎだろ……」



 声の主は廊下の壁にもたれかかりながら、呆れ顔でそう言葉を漏らす。

 そこにいたのはよく知っている銀髪の美少年──もとい、美少女だった。



「ゼノウィリア様、驚かせないでください」



「いや、お前らが勝手に驚いただけだろ……。それに俺が敵だったら命はなかったんだから、元々の警戒心が緩みすぎていただけだな」



「私の間合いの外なので警戒の範囲外です。魔王様やゼノウィリア様、それにござるのように気配を絶たれてしまっては間合いの中に入られない限りは気付けませんので」



「はいはい、分かったからそんなムキになるなよ」



「ムキになってなど──」



「リア、少し落ち着いてくれ」



「……はい」



 リアは負けず嫌いなのか、ものすごく腑に落ちない顔をしていた。

 まあ、今は先を急ぐべき時だからそれに付き合ってられないし、フォローは後回しにするか。



「それでゼノはどうしてここにいるんだ?」



「どうしてって……。そんなの三厳(みつよし)を迎えに来たに決まってんだろ? もしかしてお前は二人だけで乗り込むつもりだったのか?」



「ああ」



「ホント計画的なのか無計画なのか分からねぇな……。先に言っておくが2人では無理があるからな」



 ゼノがまた溜め息を吐く。



「私がいても無理とは随分な言い様ですね」



「いや、剣聖の強さは知っているつもりだが、三厳を守りながらジキルクルトとその他大勢を相手にするのは無理があるだろ……」



「ふむ……。それはさすがにそうですね。味方が多いに越したことは──たまにあるけど、この場合は助かります」



 今度は自分から折れてくれた。

 まあ、いくらリアが強いと言ってもそういうもんだろうな。



「まあ、そういうわけだ。俺たちも力を貸すぜ」



 俺たち?

 ゼノ以外にも誰かいるのだろうか?



 そう思った瞬間に、またもや聞き覚えのある声が聞こえてきた。



「────待っていたでござる」



「ござるは少しだからいいだろうけど、私たちは待ちくたびれたわよ!」



「ホントそうだよ。随分前に戻ってきてたんなら、もう少し早く助けに来てくれてもいいじゃん!」



「少し落ち着くのだ。これも三厳殿に考えがあってのことであろう。こうして助けに来てくれただけで良いではないか」



 そこにいたのは正成(まさなり)にミリスとエリス、そしてアクルセイド。

 捉えられていたはずの仲間が勢揃いしていた。



「お前ら騒ぎすぎな。これじゃ確実にバレるだろ……」



「まったく、三厳も素直じゃないな」



「そうですね。すごく嬉しそうな顔をしていますから、それをそのまま言葉にすれば良かったと思います」



「お前らもうるせぇよ……」



 嬉しいのは事実だが、こんな言い方をされると余計に本音を言いたくなくなる。

 てか、こいつらはこういう時だけ一致団結しやがって……。



「それじゃ感動の再開を終えたところで、ほら、三厳さっさと指示を出せ」



「はいはい。それじゃ行くぞ」



「まったくしまらないでござるな……」



「ホントよ……」



「まあ、三厳らしいけどね」



「まあ、なんたって、あの、三厳だから仕方ないだろ……」



「ふふっ、魔王様は人気者ですね」



「そうであるな」



 こういうのもなんか久しぶりな気がする。

 まるであの時──ベルちゃんたちと決戦を繰り広げる前に戻ったような感じ。



 それがどこか気持ち良かった。



「それで、作戦はどうするでござるか?」



「話し合いで解決するならそれが一番。そうじゃないなら──俺とゼノ、リア、正成の4人で少しだけ戦わないといけないだろうな」



「何で私たちはハブられてるのよ!」



「そうだよ! 三厳はもう少し私たちにも頼るべきだと思う」



「そうであるな」



 ハブっているわけではないが、3人から苦情の声が上がった。

 そしてその説明をいつも通りゼノがする。



「相手には精神支配術士がいる。だから姿を隠せる俺とござる、そして精神支配に耐性のある三厳とヴァレリア以外はいない方が戦いやすい」



「せっ──」



「──そう言われてしまうと、邪魔にならないことが某たちの仕事ということになる。当然の判断であろう」



「そうだけど……」



「エリス、ここは大人しくひくわよ。私たちは力になりたいのであって、邪魔をしたいわけではないでしょ?」



「うん」



 話はまとまったようだ。

 後の4人になった場合の戦い方は、各自の判断でもどうにかなるだろう。



「……拙者は正成でござる」



 いや、どうにかならないかもしれない。

 そんな気持ちを抱きながら、俺は最後の廊下を曲がった。

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