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あなたへの想い

レイチェルは、『氷姫』の並んだ部屋で、ガラスの彫像を見つめている。


「(このまま、ドアを開けなければ、、、いずれ、彼女は衰弱してしまう)」



『氷姫』の伏せたまなざし、美麗な洋服のしわ、すらりと伸びた手足を見つめながら、レイチェルは甘やかな気持ちに酔いしれていた。


レイチェルが見ているのは、彫像だけではない。その向こうにいる、それを造ったルシアーノの姿だった。


「(こんなにも胸が苦しい、、、、あなたが、誰かのものになってしまうことが、辛い。だから私は、、、、)」


そのとき、玄関から激しい音がした。

勢いよくドアを開けて、入ってきたのは、ルシアーノだ。



「レイチェル!」

「ルシアーノ様?!どうしてここに、、、」


「あなたの屋敷にティーナが招かれているようだな。帰りが遅いから迎えに来たんだ。ティーナはいるのか?」


「ティーナ様なら、ルシアーノ様の造ったガラス細工に夢中になって今日はお泊りになるそうですよ?」


と、レイチェルが微笑む。

だが、どこか繕ったような笑顔に、ルシアーノが鋭い眼差しを向けた。


「それは俺が許さない。すぐにティーナを出すんだ」

「未来の旦那様は過保護ですのね」


とレイチェルが肩をすくめる。


「、、、、ティーナに何かしたなら、例えあなたでも俺は、、、」

「、、、ティーナ、ティーナってなんなんですの?!」


とレイチェルが大声を出した。


「レイチェル、、、」

「今日、わかりました。あなたが変わったのは、ティーナ様のせいなんですね。あの子は私とはどこか違う。私とは違って、純粋で、、、、あなたの隣に立ちたいと素直に思ってる。それと比べて私は、、、私が思っていることは、、、」


レイチェルはルシアーノの胸に飛び込んだ。


「っ、おい!」

「私はずっとガラス細工の向こうの、あなたのことを見ていたんです、、、、美しいあなたのことがずっと好きだったの!会わなければ会わないほど想いは募っていった、、、でも、それじゃあだめなのね」


レイチェルがルシアーノの胸に顔を押し付けた。


「私だって!私だって、ずっとあなたのことが好きだったのに!誰よりもあなたのことを見ていたのに、、、、好きなんです、好きなんです、ルシアーノ様!」


レイチェルがルシアーノの胸で想いを告げる。


ルシアーノは、何も言えずにレイチェルの肩に腕を回した。



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