表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/13

レイチェルの怒り

「ルシアーノさん、どなたですか?」

「私はレイチェル・サンタナ。ルシアーノ様のガラス細工を、長年買わせていただいている者です」


「サンタナ家は、俺のことを若い時から目をかけてくれてな。まだ、名もないときからよくガラス細工を買ってくれているんだ」

「それは、、、ご挨拶もせず、すみません」


レイチェルが、ふふん、という目をする。


「別にあなたに謝ってほしくはなくてよ。ただのメイドなのでしょう?」

「え、えーと」

「ルシアーノ様の側に女が近寄ることなど、腹立たしいことこの上ないですが、、、まぁ、いいわ。た、だ、の、使用人なのですからね」


ティーナが黙り込む。



「で、レイチェルは何か俺に話しでも?」

とルシアーノが呟く。


「私は、、、私は、ルシアーノ様に一言申し上げに来たのです!」

「何を?」

「近頃の作風のことです!ルシアーノ様、一体どうされたのですか?このごろは、昔のような作品をお作りにならないじゃない!」


ティーナが、ルシアーノの方をちらりと見た。

ルシアーノは、小さくため息をつく。


「『氷姫』(ひょうき)シリーズに、『幻獣』シリーズを作っていたころ、、、ルシアーノ様の作品はもっと高潔で、冷たくて、美しかったわ!それなのに、どうして?

最近作られた作品は、気球を眺める動物と女の子の細工、、、そんな腑抜けた作品になってしまって、私は悲しいのです!」  




レイチェルの怒鳴り声にも、ルシアーノはひるまない。


「、、、俺自身が、以前と比べて変わったんじゃないかと思う。それは、隣に大切な存在ができたからだ。だから、もう昔のような作品を作れと言われても、戻ることはできない。サンタナ家のあなたの頼みでも」


「大切な、存在、、、?」


レイチェルは、ルシアーノとティーナの左手に嵌められている指輪に気がついた。


何かを口に出そうとして、それを飲み込み、険しい表情になると、きびすを返す。


「私は、いまのルシアーノ様のことを認めるわけにはいきません」


そして、レイチェルはドアの向こうに消えていった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ