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デートしてたら異世界転移した件  作者: なぎさセツナ
3/5

椿と渚③

埒があかないので、ギルマスに会いに行く渚と椿。


(渚)

ギルマス、なんでしょうか?


(ギルドマスター:女)

渚、椿、スタンピートの件で新たな事実が判明した。

すぐに出発してくれ。


(渚)

分かりました、で、どんな事実です?


(ギルドマスター:女)

スタンピートの根源は、魔王軍の策略によって人工的に生み出された汚れたマナである事が判明した。

しかも、このスタンピートは邪神を復活させる為の儀式である事が分かった。


(渚)

スタンピートはこの王都の近くで起こりかけてますよね?

こんな王都の近くに邪神を復活させる気なんですか?


(ギルドマスター:女)

魔王は我々の警戒が厳重なこの王都を選び、こちらの動きを封じる算段だという。

その為に人為的にスタンピートを発生させる準備を整えている。


(渚)

スタンピートでこちらを封じているうちに、邪神を復活させると。


(ギルドマスター:女)

そうだ。



ギルドマスターは頷いた。


(ギルドマスター:女)

我々の目の前で邪神復活を許してはならない。

渚、椿、すぐにスタンピートの発生予定地に向かい、阻止するのだ。


(渚)

発生予定地は迷宮ですか?廃神殿ですか?それとも……


(ギルドマスター:女)

神官の調査によると、遺跡の廃墟の内部にあるそうだ。

スタンピートの発生源が、その床下から探知されたのでな。


(渚)

分かりました、早速向かいます。


(ギルドマスター:女)

行ってくれ。

くれぐれも慎重な探索とともに対処を行え。

他のメンバーも同行する。



ギルドの前で、他のメンバーと合流する。


(椿)

なかなか良い感じに揃ってるわね。

人数からみても充分な戦力になるわ。


(渚)

姉さん、ボクらは新人ですよ。

ベテランの指示に従いましょう。


(椿)

そうね。

でも、スタンピートについては専門の私に任せて。

この場で一番スタンピートを理解しているのは私だと思うわ。


(渚)

姉さん、また自分の世界に飛んでる。

異世界に来たばっかりで、経験も無いのにそんなわけないでしょう(ため息)


(椿)

渚、何をバカな事を言ってるの。

私はこの世界について書く為に、あらゆる情報を集めてきたのよ。

この場におけるスタンピートを解明する事は、私にとっては大変重要な情報なんだ。


(渚)

まだ集めてる段階ですよね?

しかもこの世界に来て、まだ7日目ですよ(ため息)


(椿)

ふふふっ♡バカ渚。

私はこの世界に来る前から、既に5年以上も前からこの世界感を構築していたのよ!


(渚)

それ空想の世界!

ラノベの読み過ぎですって(ため息)


(椿)

渚、あなたときたら……

ふふふっ♡スタンピートに関しては、確かに私が過信している部分は否定できないわ。

でも、これは事実なのよ。


(渚)

早く自分の世界から帰ってきてくださぁ〜い。

現実じゃ無いですよぉ〜(ため息)


(椿)

渚!行きますよ〜(輝く目)


(渚)

もう不安しか無ぇ〜(涙目)


(椿)

大丈夫よ渚。

スタンレイを狩るのに失敗しても、私達にはスタンピートから身を守る手段があるのよ。


(渚)

スタンレイって何ですか?

狩るとか、獲物じゃないんですから。

スタンピートから守る手段は"結界"を発動しますけど、食い止められなかったら、王都が全壊しますよ(ため息)


(椿)

スタンピエを狩る事で起きる事態を回避し、王都を守ろうとしてるの。

渚、あなたはスタンピエを倒すという一点に執着しすぎてるわ。


(渚)

スタンピエじゃないです、スタンピートです!

倒すんじゃなくて食い止めるんです。

姉さんがなんか倒す事に執着してません?(ため息)


(椿)

ふふふっ♡渚、あなたはスタンピートをただ防ぐだけで終わると思っているけど、それじゃあ魔王と邪神の野望を止める事はできないわ。

スタンピートで狩り尽くす事で彼らの計画を阻止するのよ!


(渚)

そうです、分かってます。

で、場合によっては"魔王討伐"です。

それは皆んなと慎重に考えないといけない事案です(ため息)


(椿)

ふふふっ♡大体な事だわ。

スタンピエドを狩るには、やはり最適なパーティーを組まなくてはいけないわね。


(渚)

スタンピエドとか言ってるし……

また狩るとか言って、執着してるし……

最適なパーティーを組むのは当然ですが、ベテラン達が居るんです。

既に最適なパーティーは編成されてますって(ため息)


(椿)

渚、最適なパーティーは私達が編成するの。

うふふっ♡スタンピートに対抗するには私の考える最適なメンバーが必要なのよ。


(渚)

皆さんとは今日会ったばっかりです。

もう、姉さんの頭ん中、どうなってるんですか(ため息)


(椿)

渚、スタンピッドは緊急事態なの。

これ以上、時間を無駄にするわけにはいかないわ!


(渚)

誰のせいですか。

またスタンピッドって……

もう知りませんよ(ため息)


(椿)

ふふふっ、良い子ね。

とりあえず保護施設に向かいましょう。


(渚)

いや、皆さんと一緒に行動しましょう。

勝手な行動は迷惑になります。


(椿)

渚、何を言ってるの。

保護施設でスタンピッドの詳細を調べるの。

それから即座に行動に移すのよ。


(渚)

スタンピートな。

もう訂正するのが面倒くさくなってきた。

それは既に先発隊がやってますって、二度手間ですよ。

早く先発隊と合流して対応にあたるのが、ボクらの役目です(ため息)


(椿)

良い相談ね。

でも渚、スタンピエドは魔王の策略なのよ?その程度の手段でどうにかなると思ってるの?


(渚)

あゝ、はいはい、相談はしてません。

とりあえず、皆さんと行動をともにしましょうか(ため息)


(椿)

ふふふっ、了解。

渚がそう言うのなら、仕方ないわね。


(渚)

やっと落ち着いたよ(ため息)


(椿)

ふふふっ、渚、落ち着いて調べるわよ。


(渚)

はいはい。



何とか先発隊と合流して、探索を始める。


(椿)

ふふふっ、見て渚。

スタンピートで襲撃された痕跡がここにしっかりと残っているわよ。


(渚)

姉さん、スタンピートはまだ起こってません。

大量発生した魔物の仕業です(ため息)


(椿)

いいえ、これは明らかにスタンピートの痕跡よ。

この周囲に漂う汚れたマナがその証拠。


(渚)

あゝ、はいはい。

たしかにこの周囲のマナは汚れている。

隊長に報告ですね。


(椿)

良い子ね、急いで連絡してちょうだい。


(渚)

分かりましたが、くれぐれも勝手な行動はしないでくださいね。

皆んなに迷惑をかけるから。


(椿)

渚、別に勝手に行動しようなんて思ってないわ。

スタンピートを防ぐ為の手段を探しているだけよ。


(渚)

本当にそれだけにしてくださいね。


(椿)

渚、私はスタンピッドを研究しなければならないの。

それがスタンピッドを封じる唯一無二の手段になるからね。


(渚)

そうでつね、頑張ってください(遠い目)


(椿)

ふふふっ、良い返事ね。

でも、スタンピートを調査するには、現場から直接データを取らないといけないのよ。


(渚)

その為にボクらは来たんです。

もう悪い予感しかしねぇ〜よ(涙目)


(椿)

ふふふっ、何言ってるの。

スタンピートが起きる前に阻止するのが目的でしょう?


(渚)

そうです、そうですから、くれぐれも勝手な行動はしないでくださいね。

お願いします、ホントお願いしますね(涙目)


(椿)

分かってるわ。

スタンピートを引き起こさない事が第一だから、勝手な真似はしないよ。



半信半疑だか、そうは言ってられないので隊長に報告に行く。


(渚)

隊長、あちらにマナの汚染地帯を見つけました。



隊長と共に汚染地帯へ行く。


(椿)

見て渚。

スタンピッドを引き起こす為の儀式の跡があるわ。


(隊長:男装)

スタンピッドってなんだ?


(渚)

気にしないでください。

スタンピエドだの、スタンピッドだの、スタンレイだの好き放題言ってますから。


(隊長:男装)

あ、あゝ……


(椿)

渚、スタンピートとは……


(渚)

ね、まともに言う事もあるんです。

もはや本人の頭ん中は、自分の妄想の世界と行き来してますから。

 

(隊長:男装)

そ、そうか……


(渚)

ふふん、渚、スタンピートとは邪悪な勢力による儀式によって引き起こされる大規模な災害よ。

汚れたマナの急激な増殖とそれに伴う魔物の乱舞が始まるのです。


(隊長:男装)

乱舞って……


(渚)

今回それだってギルマスから説明があったよね。


(椿)

そうね、これは以前と同じ現象だけど、今回は魔王の野望が関係している可能性が高いんだ。


(渚)

可能性じゃなく、魔王の野望そのものです。

それに以前って、ボクらこの世界に来てからまだ7日目ですって(ため息)


(隊長:男装)

この世界?


(渚)

あゝ、ボクらこの世界の人間じゃないんです。

なんか召喚魔法で召喚されました。

足元に魔法陣が浮かんで、気が付いたら、この世界に居たんです。


(隊長:男装)

そうなのか?


(渚)

はい、そうです。


(椿)

渚、私はスタンピートに関する知識を持っているだけよ。


(渚)

頭ん中の妄想の世界でね(ため息)


(椿)

渚、私は私の持つ知識でスタンピートを解決したいだけなのよ。

その為に必要な事はやりたいのよ。


(渚)

はいはい、皆さんに迷惑がかかるから、勝手な事はやめようか。


(椿)

ふふふっ、良い子ね。


(隊長:男装)

コイツ大丈夫か?


(渚)

ダメだと思います。

ただ戦力としては、役に立つとは思います。


(隊長:男装)

そ、そうか……



半分期待、半分呆れる隊長だった。


(渚)

隊長、この一帯はどうします?

浄化しますか?


(隊長:男装)

浄化します。

でもスタンピートを引き起こそうとしているヤツらが潜んでいるかもしれん。

慎重にな。


(渚)

分かりました、ただ、一気に浄化しますね。

潜んでるヤツの対処はお願いします。


(隊長:男装)

出来るのか?!


(渚)

はい、可能です。



そう言うと、辺り一体を浄化した渚。


(隊長:男装)

す、凄いな……


(椿)

渚、スタンピエドを引き起こす儀式を行う者達の気配がするわ。


(隊長:男装)

なんだと、よし、皆んなを集めるぞ!


(椿)

見て、こちらに向かって来てるわよ。


(隊長:男装)

クソッ、これじゃあ間に合わない!


(渚)

ボクらでやります!

 【煉獄】


(椿)

待って渚!

スタンピエドを引き起こそうとしている相手が魔王の手下なら、簡単に殺してはいけないわ!


(渚)

魔力は絞りました。

動けなくしただけです。

ここに集めますね。

 【アースバインド】



渚の土魔法で相手を集める。


(隊長:男装)

ありがとう、渚。

コイツらを吐かせたらスタンピートを止められるかもしれん。

しかし、凄いな。


(渚)

召喚チートみたいです。

かなり助かってます。


(隊長:男装)

だろうな。


(椿)

渚、スタンピッドを阻止する方法は一つじゃないわよ。


(渚)

あゝ、はいはい。


(隊長:男装)

情報次第では作戦を立て直す必要も出てくるな。


(渚)

そうですね……


(椿)

じゃ、行こうか。


(渚)

どこに?


(椿)

スタンピートを引き起こす為の儀式場よ。

おそらくあの者達の中には、儀式を行う事ができる者がいるはずだわ。


(渚)

それは情報を得てからにしようか。

勝手な行動は、皆んなに迷惑がかかる。


(椿)

良い心がけね。

しかし、スタンパイドをこのままにすれば、魔王と邪神がこの世に降臨してしまう。

そうすれば大量の犠牲者が出てしまうわ。


(渚)

その為にも勝手な行動はやめようか。

それと魔王は既に居ますから。

姉さん、妄想の世界から帰って来てよ(ため息)


(椿)

そんな事ないわ。

スタンピートに関しては、現実の問題なんだって。


(渚)

だからボクらがスタンピートを止める為に編成されたんですって(ため息)


(椿)

ふふふっ、良い返事ね。

でもスタンピエドを止める為には、最適な方針を取らないといけないの。

うん、今からでも遅くないわ。


(渚)

だから、それを今、隊長達が考えながら、ギルマスに報告しに誰かを行かせたんじゃないですか(ため息)


(椿)

ふふふっ、そうね。

でも渚、スタンピドを止める最善の方法を考えてみてはどうかしら。

儀式そのものを排除する方法を。


(渚)

だから、その方法を隊長や報告を聞いたギルマスが考えるんです。

迂闊に動いたら、取り返しのつかない事になりますって!


(椿)

渚はスタンプを阻止する上で、最も効率的な方法を提案しているのね。

スタンピドが起きてしまったら、手遅れになる可能性が高いから。


(渚)

人の話を聞けよ。

で、いい加減、"スタンピート"って言おうか。


(椿)

渚、スタンピッドを引き起こす儀式場はここにあるわ。

ふふふっ、あの者達は上手く擬装したと思っていたみたい。

ダンジョンの中にね。


(渚)

だから余計に勝手な行動はやめようか。

で、ダンジョンじゃなくて、ここは"遺跡の廃墟"な。


(椿)

ふふふっ、遺跡とダンジョンの違いなんて些細な事よ。

問題はスタンピッドを止められるかどうかなの。


(渚)

正論を言ったかと思えば、支離滅裂な事を言い出すし……

とにかく勝手な行動はやめてください、指示を待ちましょう。


(椿)

ふふふっ、渚、スタンピエドを止める為には時間が欲しいのよ。

うん、私達の判断で行動すべきかもしれないわ。


(渚)

不適な笑い、やめてくれません?

だから、勝手な判断はやめてください。

人の話を聞けよ!(ため息)


(椿)

渚、スタンピッドは大きな災害だ!

この周辺を巻き込んだらどれほどの被害が出ることやら。


(渚)

だから勝手な行動はやめてください。


(椿)

渚、スタンピートを引き起こす儀式が、今まさに行われているかもしれないわ。

この状況を見過ごせるわけがないわ。


(渚)

だからこそ、勝手な行動はやめてください。

人の話を聞けよ(涙目)


(椿)

渚、スタンピッドを引き起こす儀式を阻止できるかもしれないのよ。

ふふふっ、ここで私達が行動すれば、数々の犠牲を出さずに済むのよ!


(渚)

だから……

もう姉さんの存在がスタンピートだよ(半泣)


(椿)

私達はスタンピッドを止めに行くの。

うふふっ、その為に必要な事はやり切ってみせるわ。


(渚)

私達??

いや、ボク、行きません。

皆んなに迷惑かけたくないんで……


(椿)

渚、スタンピッドを止めに行かないの?

うふふっ、魔王と邪神が現世に降臨すると言っても?


(渚)

だから、魔王は既に居ます。

魔王の策略でスタンピートを起こそうとしてるんです。

いい加減、妄想の世界から帰って来てください(涙目)


(椿)

渚、魔王がスタンピートを引き起こす儀式を執り行う可能性もあるのよ。

ふふふっ、私達は確認に行かなきゃならないの。


(渚)

もうお手上げだよ(ため息)



渚は隊長のところに相談に行く。

隊長のところに相談に行くのだが、椿の妄想は止まらない。


(椿)

ふふふっ、渚、スタンピエドを阻止する方法は3つあります。

一つは儀式の進行を止める事。

二つ目はスタンピデを引き起こすマナの汚染を浄化する事。


(隊長:男装)

三つ目は?


(椿)

最後の一つは、スタンピートを引き起こす儀式者を捕縛・尋問する事よ。

これで最低限の結果は期待できるでしょう。


(隊長:男装)

二と三は今やってるわな(ため息)


(椿)

あはは、渚。

スタンピートを起こそうとしないでも、私達の仲間達が懸命に戦っている最中なのよ。


(隊長:男装)

コイツ、大丈夫か?


(渚)

もうお手上げです……


(椿)

大丈夫よ、渚。

スタンピートを防ぎきれなくても、魔王と邪神さえ現世への降臨を成就させなければ、次回の機会を失わせる事が出来るわ。


(渚)

もはや支離滅裂でしょ(ため息)


(隊長:男装)

ダメだこりゃ(ため息)



呆れまくる周りをよそに、一人鼻息が荒い椿。


(椿)

渚、心配する必要はない。

うふふっ、私が居る限り、スタンピデを起こす事は許さないわ!


(隊長:男装)

いつになったら"スタンピート"って言えるようになるんだ?


(渚)

もう一生無理かも(ため息)


(隊長:男装)

しかし、バトルジャンキーになってないか?


(渚)

アドレナリン、バンバン出てますね。


(隊長:男装)

アドレナリン?


(渚)

あっ、それは、体内にある興奮剤です。

突撃前とかに興奮剤飲んだりしません?

あれと同じような物です。


(隊長:男装)

危ねぇ〜な、おい(ため息)



遠い目で、椿を見る隊長と渚だった。



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