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デートしてたら異世界転移した件  作者: なぎさセツナ
1/5

椿と渚①

椿は双葉病院に勤務する看護師。

2か月前から入院している渚の担当看護師だ。

身長は高く、173cmの渚よりも背が高い。

歳も2歳年上だ。

椿は始めから渚に好意を寄せていて、渚の世話をよくしていた。

トイレに行こうとしている渚を見つけると。


(椿)

ねぇ、トイレに行きたいの?私が連れて行くよ。


(渚)

お願いします。

その、トイレで……シて(照)


(椿)

何言ってるの?それはできないよ。


(渚)

手でシコってくれるだけで良いから。


(椿)

え……でも……それは……



困った表情をする椿。


(渚)

だって、一昨日から勃起が治らないんだ……


(椿)

媚薬、入れすぎたかな?(ボソっ)


(渚)

えっ?


(椿)

いえ、なんでもないわ。

えーっと、私と一緒にいても、治らないの(ニヤッ)


(渚)

だって……(照)


(椿)

私も君と一緒に居ると、ドキドキしちゃうからね。



獲物を見る目で渚を見る椿。

心なしか舌舐めずりをしていた。


(渚)

うん(照)


(椿)

そこは"お姉様"でしょ(ニヤリ)



もはやエサを目の前に置かれた肉食獣のような目で渚を見る椿。


(渚)

はい、お姉様♡(照)


(椿)

ふふふっ♡可愛い♡お姉さんも大好きだよ(捕食者の目)


(渚)

えへへ♡(照)


(椿)

私達、これまで以上に仲良くなれそうね(ニヤッ)


(渚)

はい、お姉様♡


(椿)

ねぇ、出口付近だし、早く行きましょうか。



そっと渚の手を握る椿。


(渚)

はい、お姉様♡



垂れそうになる涎を我慢して、繋いだ手を放さずにいる椿。


(椿)

病室に戻ると、また忙しくなるものね。


(渚)

うん。


(椿)

じゃ、こっち来て。



椿は空いている病室に渚を引き入れる。


(椿)

ふふふっ♡


(渚)

このまま一緒に居たい(照)


(椿)

ふふふっ♡私は構わないけど、看護師としてはダメなの(微笑み)


(渚)

じゃあ、お仕事終わってから(照)


(椿)

そうねぇ、仕事が終わったらゆっくり時間を取って、デートしましょう。


(渚)

はい、お姉様♡


(椿)

一緒に居るの、楽しい?



はにかみ、甘えた声で渚に問いかける椿。


(渚)

うん、楽しいです♡


(椿)

ふふふっ♡私も楽しいよ。

君と一緒になら、毎日こんな感じでも良いな(微笑み)


(渚)

お姉様ったらぁ〜♡(照)



そこへ、上司が入ってきた。

めっちゃ気まずい。


(椿)

えっ?


(渚)

わっ!(驚)



上司と目が合うと、慌てて目を背けて渚との関係を誤魔化した。


(椿)

何もない!看護中に話しかけたりしないでよ!


(渚)

はい!ごめんなさい。



上司が居なくなると、ため息をついて渚に謝る椿。


(椿)

ごめんね……変なことさせちゃって……


(渚)

ううん、そんな事ないよ。


(椿)

本当に大丈夫?



心配そうな顔をして、渚の顔を覗き込む椿。


(渚)

うん、だって、お姉様だから。


(椿)

ふふふっ♡可愛いわね。

でも、私、看護師なの。

冷静にならなきゃね。


(渚)

お仕事中は、ですよね。


(椿)

ええ、お仕事中は……ね。



しゅんとする渚を慰めるように頭を撫でる。


(椿)

だからさ、退院しても会ってよ。


(渚)

はい♡お姉様♡


(椿)

退院後は、普通にデートとかしたいしね。


(渚)

うん♡


(椿)

ねぇ、図書館に行きたいな。

私、推理小説が好きなんだよね。


(渚)

そうなんだ。

ボクはライトノベルが好き。

特に異世界転生もの。


(椿)

へぇ〜、そうなんだ。

私も一度読んでみたいと思ってるんだ。

興味あるんだよね。


(渚)

面白いよ、スカッとするし。


(椿)

えと……内容が知りたいんだけど、教えてよ。


(渚)

えーっとね、主人公が異世界転生する話。


(椿)

でしょうね、おい!


(渚)

あはは。

転生した主人公がチートになってて、色々無双するんだ、面白いよ。


(椿)

へぇ〜、それって凄いね。

実際にあったら最強じゃない。


(渚)

そうそう!実際にあったら楽しいよね!


(椿)

ふふふっ♡でも、現実世界で生きるのが好きかな。


(渚)

えぇぇぇっ!!!やっぱ異世界だよ(笑)


(椿)

異世界に行きたいのは、逃避願望があるからじゃないの?



クスリと笑い、からかった口調になる椿。


(渚)

でしょうね。

それと、チートで無双でウハウハな生活って良くない?(笑)


(椿)

え〜?それで現実を無視しても良いの?


(渚)

もはや無視して良いレベル(笑)


(椿)

ふふふっ♡君のその一面も好きだけど、現実逃避は良くないと思うよ。


(渚)

あはは(笑)



優しい眼差しで渚を見つめる椿。


(椿)

現実が嫌になったら、私に相談に来なさい(微笑み)


(渚)

はい♡お姉様♡


(椿)

それで退院したら、図書館に行こうね。

是非、推理小説の好きな作家の本を紹介するから。


(渚)

はい、楽しみにしています♪


(椿)

ふふふっ♡楽しみにしてて(微笑み)


(渚)

うん♡



数日後、退院した渚。

晴天の下、二人は街を並んで歩いている。

渚が身につけた服装に、椿が同じように服装を整えているのが見て取れた。


(椿)

今日は最高の天気だね。


(渚)

はい♡お姉様♡


(椿)

ねぇ、どこに行きたい?



にこにこ明るい声で渚に尋ねる椿。


(渚)

じゃあ、図書館行きましょう。


(椿)

あっ、こからだとショッピングモールに行った方が近いわよ。


(渚)

ならショッピングモールに行きましょう、何か食べません?ラーメンとか?


(椿)

ふふふっ♡ラーメンね、私はカレーが良いかな。


(渚)

じゃあ、カレーにしましょう。

どこ行きます?CoCo三番屋とか。


(椿)

えっ?あの有名店よね。

うーん、良いけど、女の子としては不本意かな。


(渚)

本格インド料理のタージマルとかかな?


(椿)

あそこはまた違うよね。

個別に好きな物が出来上がっているし、お値段も高いから、"ご褒美"的な時だよね。

普段は行けない。


(渚)

たしかに高級店ですよね。

じゃあ、無難にフードコートですかね。


(椿)

フードコートね。

でも、少し歩くけど、先に図書館に行って、帰りにショッピングモールで買い物ってどう?


(渚)

良いですね、そうしましょう。



という事で図書館に行く渚と椿。


(椿)

ほら、あれ、私の好きな作家のコーナーよ、行きましょう!



推理小説コーナーを指差し、渚を連れて行く椿。

棚に挟まっていた本を抜き取り、熱心に説明する椿。


(椿)

この作家、ミステリー作品が多いんだけど、時々ロマンスも書いているの。


(渚)

そうなんだ……あれ?お姉様!足元に……

これは転移魔法陣!異世界転移ですよ!捕まってください。


(椿)

えっ?何を言い出すの?


(渚)

ほら、足元、光ってるから!


(椿)

えっ?



慌てて周りを見回す椿。


(椿)

誰か!


(渚)

大丈夫です、ボクが一緒に居ます。

一緒に転移しますから。


(椿)

えっ?!異世界転移!?


(渚)

そう、これ、"勇者召喚"ですよ!

本当に経験するとは思わなかった!


(椿)

マジで……



目を丸くする椿。


(渚)

行きましょう、お姉様、異世界へ!


(椿)

えっ?ちょっと待って、私、現世で君を看病したいのに……


(渚)

大丈夫です、一緒に居ますから。



召喚魔法に導かれ、異世界へ転移する。


(椿)

えっ?……本当に異世界に……?


(渚)

やっぱり異世界だ。


(椿)

凄い……畑や森があり、家もあるし……人里よね!


(渚)

ですね、中世ヨーロッパみたいなところですね。


(椿)

ふふふっ♡本当に異世界に来ちゃったね……


(渚)

はい、来ちゃいました、異世界!



しばらく歩き、道端にあった石碑を見つけて止まる。


(椿)

あら、これは何だろう?


(渚)

うーん、何だろう?



文字を見た途端、表情が青ざめた椿。


(椿)

何これ!


(渚)

えっ?ボク達のお墓?


(椿)

えっ?なぜ?!


(渚)

ひょっとして、転移じゃなく転生?

死んじゃったかな?


(椿)

嘘でしょ!そんな事!


(渚)

まぁ、この世界で生きて行けば良いし。

えーっと、ステータスはと……凄い!ほら、チートだよ!


(椿)

嘘……!?どうして私は低いの?!


(渚)

えっ?なんで?じゃあ、ボクがお姉様を守るのかな?


(椿)

えっ?私が守られる側?


(渚)

反対な気がする……


(椿)

どういう事?


(渚)

お姉様に守られたい(照)


(椿)

ふふふっ♡冗談でしょう?


(渚)

でも、このステータスだと。


(椿)

でもね、私は強くなって、誰かを守りたいの。


(渚)

じゃあ、守ってください。

ってか、お姉様はレベルアップしますよ?

ほら、"成長加速"ってありますから。

これ、経験値積むと強くなるヤツですよ、多分。


(椿)

えっ?レベルアップ!?


(渚)

うん。

ボクはカンストしてるけど、お姉様は成長してレベルアップしていくステータスですよ。


(椿)

ふふふっ♡それは良いかもね……頑張って強くなりたい。


(渚)

強くなって守ってください。

お姉様に守られたい(照)


(椿)

えっ?本当に私を頼りに?


(渚)

ダメですか?


(椿)

ふふふっ♡大丈夫だけど(ニヤッ)


(渚)

わーい♡



手を繋ぎ、小道に入ると、妖精のような魔物が現れた。


(椿)

あら、魔物……


(渚)

ホントだ。


(椿)

この子達、私を狙っているみたいね。


(渚)

やっちゃってください、お姉様。


(椿)

頼むぞ!



杖を使って魔法を放ち、殲滅した。


(渚)

凄い、お姉様!


(椿)

どういたしまして。

でも、この感じだと……王都とかに向かう?


(渚)

そうですね。

王都に向かい、ギルドで冒険者登録っていうのがテンプレですね。


(椿)

うふっ、テンプレ。

でも、その通りかもね。



街に着き、宿屋に泊まる。

翌日、朝に起床すると同時に出発した。


(椿)

冒険者ギルドは王都の正門の右手にあるって書いてあるね。


(渚)

そうですね。

早速行って冒険者登録しましょう。


(椿)

ふふっ、そうだね。


(渚)

で、その、あの……


(椿)

ん?どうしたの?


(渚)

昨日、身体を確認したら、"ふたなり"になってた。

ちん●とマン●の両方あるんです、胸も膨らんでいるし……

こういうのを"ふたなり"って言うんですが……

自分が"ふたなり"になってるなんて……


(椿)

えっ?!そうなの?


(渚)

はい、ちょっと嬉しい。

"ふたなり"には興味あったから(嬉)


(椿)

ふふふっ♡大丈夫よ……


(渚)

お姉様……


(椿)

えっ?何?(ニヤッ)


(渚)

ふふふっ♡


(椿)

あっ!もう!



渚の背中を叩いた椿。


(渚)

あれっ?胸が大きくなった!


(椿)

えっ?


(渚)

ほら。


(椿)

見せてごらん……凄いね!


(渚)

これ、Dはあるよね。


(椿)

そうね。

揉んでみたけど、柔らかいね。

感度も高そうよ(ニヤッ)


(渚)

あっ♡お姉様♡(照)


(椿)

うふふっ♡可愛い♡(ニヤッ)



意味深な笑みを浮かべる椿だった。


(椿)

冒険者ギルド、着いたね。


(渚)

ここかぁ……如何にも、ですね。


(椿)

ふふふっ♡そうね。


(渚)

じゃ、入りましょう。


(椿)

よし、入るよ!



扉を開ける椿。


(渚)

頼もう!



完全スルーされた渚。


(渚)

お姉様(涙目)


(椿)

えっ?


(渚)

・・・(半泣)


(椿)

嘘よ、おいで(微笑み)



椿に抱きつき、慰められる渚。

受付に案内される

 

(ギルド職員:女)

新しい冒険者ですか?


(渚)

はい、そうです。

冒険者登録をお願いします。


(ギルド職員:女)

お名前と年齢、出身地を教えてもらえますか。


(渚)

名前は渚、歳は22で出身は異世界です。

召喚されました。


(ギルド職員:女)

えっ?……


(渚)

召喚魔法で、二人とも異世界からの召喚です。

こちらはお姉様の椿様です。


(ギルド職員:女)

は、はぁ……



しばらくして……


(ギルド職員:女)

お待たせしました。

登録証とこのメダルを渡します、無くさないでくださいね。


(渚)

はい、ありがとう。



ギルドカードを受け取り、ポケットに入れる。


(椿)

これで冒険者としての活動が可能ね。


(渚)

そうですね。


(椿)

このメダルは、街の外壁や門での防衛に参加し、敵を倒すと発行されるクエスト報酬証だって。


(渚)

へぇ〜……


(椿)

この冒険者カードは、最下級から始めて、上位ランクに昇格するにつれて色が変化するって。

緑、青、黄、赤、銀、金の順ね。


(渚)

ボク、金だ。


(椿)

えっ?本当?!


(渚)

ほら。

測定とかしてたから、それでかな?


(椿)

ふふっ、凄いね!私は銀よ。


(渚)

お姉様も凄いですよ。


(椿)

ふふふっ♡ありがと(微笑み)


(渚)

では、何かクエストでも受けます?


(椿)

そうね……でも、今、王都では大変なことが起こってるみたいよ。


(渚)

えっ?


(椿)

見て、この張り紙。

魔物が大量に現れて被害が拡大しているそうよ。


(渚)

ほんとだ!


(椿)

早くなんとかしなければ。


(渚)

じゃあ、それ絡みのクエストを受けましょう。


(椿)

そうね、どうしようか?


(渚)

とりあえず、受付で詳しい話を聞いてみましょうか?


(椿)

そうね、じゃあ、行きましょうか。



椿と渚は詳しい話をギルドの受付に聞きに行った。



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