30.過去3
投稿遅れました、日曜日も投稿しますので是非見てください!
「私も分かんないんだよね…あれ?あそこにいるのパトラ?」
「あ。本当だ。」
「おーい。パト………」
話しかけようと近付くとパトラの話し声が聞こえてきた。
「うぅ、またお姉様に頬を打たれたの。」
パトラの頬には大きな痣があった。もちろん、リリアはやっていない。それを聞いた友達はパトラを慰めた。
「大丈夫?そのお姉さん最低じゃん。」
「ホント。パトラちゃん安心して。いつでも相談に乗るわ。」
「う、うん。ありがとう……みんなっ」
リリアは目の前で何が起こっているのかよく分からなかった。慌てて声をかけようとした。
「ねぇカク?これどういう状況か分かる?」
「まぁとにかく、リリアはそんなことやらないだろうし、パトラさんに話しかけてみたら?」
「うん…………ちょっとパトラ?それどういうこと?」
「!?」
パトラは目を丸くしたが、一瞬で演技を始めた。
「………お、お姉様…」
「この人がお姉ちゃん?」
「パトラちゃんに近付かないで!!」
「………」
パトラが大声を出すと、周りの人はなんだなんだとこちらを見る。リリアは困り切ってしまった。第一からして、やってないことをやったと言われても、意味が分からない。
「あのね、私そんなことしていないんだけど、貴方達の間違いじゃないのかしら?」
「嘘付かないでよ!!ほら!パトラちゃん泣いちゃったじゃない!!」
「はぁ………えっとパトラ?一回話しましょう?別の部屋を用意するわ。」
「ひぃ、う、うん分かった。」
◆◇◆
カクに帰ってもらい、空き部屋を用意し、リリア、パトラの二人で話すことになった。
「パトラ。落ち着いた?」
「ヒッ。う、うん。」
パトラの目には光が無く、泣き疲れたのかグッタリとしている。リリアはまず、どうしてこんなことを言ったのか聞くことにした。
「ねぇ、パトラ?その怪我はどうしたの?」
「え、えっと。分からない。」
「分からない?どういうこと?」
「………分からないの。朝起きたら、頬に痣があって、その後誰かに『リリアがやったと言いなさい』って言われたの。でも、思い出せない……………」
「そうなの、でもパトラは本当にこんな事やりたかったの?」
質問と答えを繰り返せど話の糸は絡まっていくばかりだった。
「ちがう………ごめんなさい。こんな事したくないのに、体が勝手に、動くの……お姉様、逃げて。私最近おかしいの。お姉様を叩いたりするだけじゃなくて、サリス製薬っていう所で、薬を作ってるの!お姉様の身が危険なの!!」
「なんて……酷いことを、分かったわ。でもパトラのことも心配よ。」
不可思議なことが増えていく中で、扉がノックされた。
「どうぞ。」
「パトラお嬢様、リリアお嬢様。就寝のお時間です。」
「あら。もうそんな時間?分かったわ。そろそろ寝室に戻るわ。お姉様。」
「ん?」
「私が何をいっても、信じないでね。」
~~~~~~
(どういうこと?これが過去にあったこと?パトラが誰かに……………操られてる?)
目の前をすぎていくリリアの記憶は頭の中で蘇っていく。その記憶は止まることなく、次のシーンに移る。
~~~~~~
30話到達!全然終わらなくてすいません…………
★★★★★、ブクマ、レビュー、お願いします。やる気UPになります!




