17.すれ違い
どう展開が広がっていくのか、楽しみにしていてください!
「好きな人がいるんじゃ………………」
「へ?」
驚きの余り硬直してしまう。カクは少しだけ困惑した。
「え?でも、この前、恋バナをしたって…………」
(あれは、カクのことを話してたんだけど、そう言う風に解釈されてたの!?)
「好きな人が居るんでしょう?」
「え!?いや、いませんよ。あ、でも居るっちゃ居るんですけど………………」
カクは少しだけ傷ついた表情を見せた。
「やっぱ居るんじゃないですか!駄目ですよ。好きな人以外にプレゼントなんて渡しちゃ。」
「え。あ、違っ………」
そう言い掛けたときには、既に渡したはずのイヤリングは、手の中にあった。カクはベンチから立ち上がって、小さな声でぽつりと呟いた。
「…………じゃあ、諦めなきゃ」
「へ?………今……なんか、」
「何でもないです!また明日、パーティで!」
そう言うと話しかける暇もなく、カクは立ち去ってしまった。一人残されたリリアの頬に涙が流れた。
「うっ………違う……なん……で」
その涙は、止まることなく流れ続けた。手には返されたイヤリングが固く握り締めてあった。
(恋って、こんなに苦しいものなの?違う、カクは悪くない、全部私のせい、私が早く伝えなかったから、もっと早く、こうなる前に、好きって言えてたら。)
◇◆◇
「どうしたんですか?こんな所で。」
十分ほど経っただろうか、目の前から声が聞こえる。驚いて咄嗟に顔を上げる。
「へ?あなたは………………」
そこには、リリアと同じくらいの年齢そうな、青年が居た。
「おおっと、これは失礼しました。私は、バトエラ国、第一王子の、レオと申します。」
「!?」
バトエラ国と言えば、世界の中でもトップ10に入る、有名な先進国である。そんな国の第一王子が、こんな所にいて、しかも声を掛けてきた。という驚きで、リリアの涙はすっかり止まってしまった。
「……………そんなお方が、なぜこんな所に…………」
「お。涙は引っ込んだ?えっとねぇ、スノウ・クロック国の王都に用があって、来てたんだけど、お散歩したくなっちゃって。」
「お、お散歩……………真夜中ですが……護衛様などは、」
「いないよ?王子様にもねぇ、一人になりたいときがあるんだよ。」
(っは!なんか普通に話してるけど、王子様よね!?敬語使わないと、)
「君、名前は?」
「あ、申し遅れました………マーガレット・アル・リリアと申します。」
「リリアね、よろしく。」
「はっ、はい。」
しどろもどろしていると、レオは、笑みを見せた。
「あはは!そんな緊張しなくていいよ。そういえば泣いてたんだよね、気になって声を掛けたんだけど、」
その言葉でさっきの出来事を思い出したリリアの目に、また涙が浮かんでくる。
「……………えっと、誤解されて、失恋しちゃって…………」
「ふぅーん。で?今でも、その人の事好きなの?」
「え?あ、はい。」
(何で急に、そりゃ今失恋したんだから、まだ好きに決まってるでしょ、大好きなんだから……)
リリアは黙り込んでしまう。数秒経ったあと、レオは口を開いた。
「よし。そいつの所、行ってきな!」
「へ!?いやでも、私、フラれたんですよ!?」
「フラれたのは、誤解されたリリアだろ?」
(誤解された………………私?)
「それって……」
「誤解が解ければ、付き合えるかもしれないよ。」
「!!」
「そのまま終わっていいの?」
その言葉で頭の中にかかっていた、霧が晴れた。
「私、行ってきます!ありがとうございました!」
(誤解を、解く!)
リリアの足は、大好きな人の元へ動いていた。
気付いたら、50ポイント行ってました。読んでくれている皆様!ありがとうございます!
まだまだ続きますのでよろしくお願いします!
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