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第16話 権能のレベルアップ

こちらは本日1話目です。

次話は18時の更新となります。

これが今見た自分の能力である。



名前:黄道 丈


能力:《言語理解》

   【分解】LvⅡー《情報分解》

           《素材分解》

           《分解結界》

           《認識分解》



権能のレベルが上がってるわ。

そして、明らかに今までなかった能力が1つ増えている。

新しく増えた《認識分解》を《情報分解》で調べる。



《認識分解》

  他生命体からの自身に対する感知を分解し、阻

  害させる。

  能力的には《隠蔽》《気配遮断》を組み合わせ

  て、数段進化させたものである。

  距離もしくは能力に差があるほどに、自身を感

  知する難易度は上昇する。



……明らかにこれが俺に起こった現象の原因だわ。

とりあえずアイネが俺を認識できなくなった時、これが働いてたんだろうな。

どうやら戦闘時に自動的に有効化されたみたいだ。


「あー、理由がわかったよ。これの権能のレベルが上がってたわ。それで俺のことを認識できなくなったんだと思う。」


アイネに対して、《認識分解》の説明をする。

納得しつつも、なぜか微(・)妙(・)な(・)反(・)応(・)を返された。

どうしたんだろうか?


『なるほどね、けどこんな早く権能のレベルが上がるとは思わなかったわ。私も神の1柱だけど、なにが原因でレベルアップするのか知られてないの。』


ほう、そうなのか。

とりあえず会話が終わったら調べてみるか。


「心当たりがないわけでもないから、まあちょっと後で考えてみるさ。夜遅くまで付き合わせてしまって悪かった。」


『いえ、いいのよ。おやすみなさい。』


「ああ、おやすみ。また明日の夜に。」




他の能力を調べてみたところ、《素材分解》と《分解結界》の効果が上昇していた。

具体的な効果の上昇は以下の通りだ。



《素材分解》

  従来の能力に加え、分解した際に生じた不要物

  を分解処理できる。

  またこの能力を非生命体に対して付与できる。


《分解結界》

  従来の能力を非生命体に対して付与できる。



練習した結果できるようになったと喜んでいたのがまさか能力がレベルアップしたおかげだったとはな。

なんかかなりやるせない気持ちになる。


それにしても、また純攻撃的スキルは取得できなかった。

これも非常に残念に思う。


ただまあ《素材分解》だけでなく《分解結界》を非生命体に付与できるようになっていたのは喜ばしい。

これでこの住居を外敵から保護できる。

むしろ鉄壁の要塞とでも言える。



早速付与してみよう。

神経を研ぎ澄まし、住居全体を覆うように《分解結界》を張っていく。

壁や屋根、床や窓に隙間なく展開していく。


……しかし、これは疲れる。

付与させることは散々練習したから慣れているといえば慣れているがこれまでの比じゃない。

《素材分解》のときに比べ、何(・)1(・)0(・)倍(・)も(・)の(・)疲(・)労(・)感(・)が押し寄せてくる。


そして、無事に結界を張り終えたものの、息も絶え絶えで、床に突っ伏した。

これは気軽に使うものではないな。

注意しておかなければ。


結果は……もう暗くてよく見えないし、明日リメに魔法で攻撃してもらおう。

また嫌な思いさせるかも知れないが、安心安全のためだ、我慢してくれよ。


しかしこれができたなら行動範囲を広げることができる。

なにせ他者から一切手出しされないんだからな、長時間留守にしても何とでもなる。

2、3日の旅程にして、海にも山にも行ける。

思わぬところで生活環境改善の手助けが増えたな。




それにしても、なぜレベルが上がったんだろうな。

一応条件として考えられることは3つである。

一定期間の経過、能力使用回数の一定数突破、ゴブリンらしきものの討伐である。


一定期間の経過に関しては、特別なことなどない。今日でもう3日目だし、この世界に身体が馴染んできたからという見方ができる。

元々魔力という要素のない世界からやってきたのだから、十分に能力を扱えてないのだろう。

これが原因なら自動的レベルアップなので日々気にせず生きていけば良い。


能力使用回数の一定数突破も、考えられる要因だな。

《分解結界》は基本的に常時有効化してるし、《素材分解》も《情報分解》も拠点作成のために多用しているからな。

使いこなせるように慣れば、レベルアップするというのはなかなか道理ではないかね。


ゴブリンらしきものの討伐は個人的には最も関連性が高いと踏んでいる。

なぜなら討伐したことによりレベルアップしていて、その結果有効化した《認識分解》の能力でそれ以降魔物に察知されなかった、と因果関係が説明しやすいからだ。

それに《素材分解》における不要なものの分解処理も討伐以降できるようになっていた。

なので、これがキーになっていると思う。


あれこれ考えてみたものの、実際どうなっているかは判別がつかない。

今回はたまたまどれかが要因になったのかもしれないし、全部が条件であり満たされからレベルアップしたということも考えられる。

次回以降も同じであるという保証はないのだ。


一応スキルでレベルが存在するものは修練度によりレベルが上がっていくとアイネから説明は受けている。

ただ固有スキルより数段上の性能である権能も同じであるのか、と言われると疑問が残る。


考えているだけ八方塞がりになっている気がする。

止めだ止め、そのうち上がってたらラッキーぐらいに思っておこう。



なんにせよ、レベルアップのおかげで行動の幅は確実に広がった。

より良い生活のために明日から頑張ろう!

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