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黒い糸のようなものが切れると、操っている二人が倒れた。
俺が斬擊の飛んできた方向を見ると、正拳突きで飛ばした冒険者がいた。
「油断しちまったぜ。本当。ほらかかってこいよ、次はそううまくいかねーぞ。おいお前ら!」
冒険者がそう言うと、数人、冒険者の背後に集まった。
どれも前衛の装備だ。
「さて、たっぷりといたぶってやるよ。」
いいの入ったと思っていたが、とっさに身体強化でもしたのだろう。ピンピンしてる。
『なら今度は最も身体強化して相手してやるか。ここで勝って置けば後々楽そうだしな。』
俺は身体強化をさらにして迎え撃った。
『新しく『思考加速』があるお陰で、強化中でも他の事ができるようになったな。』
そのまま俺は相手を吹き飛ばしていった‥‥‥
数分後
静まり返った練習場で、俺は首謀者であろうめんどくさい冒険者の首を締めていた。
あのあと俺は攻撃を、頭か腹に狙いを定めて殴る蹴るをしていたが、それでもなかなかしぶといやつもいたから、足を折りまた吹き飛ばしていた。
それでも向かってくるやつは優先的に首を締めていった。
その光景を見た、参加していなかった冒険者が俺の行動に唖然としているから静かなものだ。
「グッ‥‥‥ガッ‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥そこまでだ。」
「ふん‥‥‥他に俺に不満があるやつはいるか。」
「「「‥‥‥」」」
「いない、か。‥‥‥」
「「「‥‥‥」」」
「俺達がいる!」
そう叫び声が聞こえた方に目をやると、明らかに成人してない子供がいた。
「おいバカ、やめろ!」
「なんだよ!あいつがちょっかいかけたやつなんだろ!何で戦わないんだよ!」
「っ‥‥‥相手が悪すぎる。今はやめておけ。」
「はぁ?何変なこと言ってんだよ!」
「いいから止めておけってば!」
「おい、そこのちっさいの。俺に不満があるならかかってこい。」
俺がそう言うと、子供を引き留めてた冒険者もなにも言えずただ、苦虫を噛み締めた顔をした。
「(今回は、相手の戦意喪失もしくは気絶で勝利にしてくれないか。)」
「俺は公平だったら何でもいい。」
「(そうかありがとう。)」
準備している時に、審判がそう聞いてきたのでそう答えた。