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魔法を解くと一斉に罵倒が飛んでくる。
めんどくさいが魔力を極力消費しないため致し方ない。
「‥‥‥」
『悩んでるな、あのリーダー。ま、しょうがないか。今回のことを平和的に解決するために冒険者を集めたんだろうが、元凶がでできたからその対処をしなきゃならなくなったからな。しかも、自分がちょっかいかけた訳じゃない。て言ってるからなおさらか。』
「(レイ。その事って言わなかった方が良かったんじゃない?)」
「(そうだな。でも、何も言わずただ時間が過ぎるのを待つの何かな。)」
シエラが心配してくれたが、どうにかなるだろと考えている。
そして、
「みんな聞いてくれ!今は判断材料が足りなさすぎる。そこで提案なんだが、霧を発生させた君。」
「‥‥‥」
「君が霧の中で戦った功績を無かったこと。金貨一枚だけの功績にしてもらえないだろうか。もちろん、それではわりに会わないから、後でこちら個人から金貨を‥‥‥そうだな、三枚渡そう。」
「ふん‥‥‥ま、それぐらいなら構わない。」
「では、この話は以上だ、他に何かあるか。」
「まだ納得できねーな。」
『まだまだ話続くのかよ。』
まだ冒険者は納得していないようだ。
「そいつが霧を出すのは分かった。だが、そいつがそれそうおうの実力があるのかは別だ。ちょっかいをかけていないなら実力を見せろ!」
「成る程。しかし、それでは誰があの殺戮をしたのかが問題だ。」
「そりゃ、そいつらに別の仲間、協力者がいるからだろ!」
「ふん‥‥‥」
沈黙、そして誰かが、『決闘だ!』と叫んだ。
他の冒険者もそれに続き『そうだ決闘しろ!』とか言い出す始末。
収集がつかなくなってきた。
「全員静かにしろ!とにかく、大量発生の件はさっきの話で片付いたことでいいか!」
「俺達はそいつが本当に、たいした実力の持ち主かどうか知りてーだけだ!」
「そのための決闘で、あの子が負けようと俺は金貨五枚渡そうと思う。」
「別に構わねー。何度も言ってんだろ、実力が知りたいって。俺らが勝てばお前にあれだけの魔物を殺る実力無しでどうなることやら。」
「‥‥‥どうする、君。正直言って私には決闘するしないを決めることはできないが…」
『ここで俺にふるか。リーダーはやってほしくないようだが‥‥‥やんなきゃ周りの冒険者に難癖つけられそうだな。仕方ない。』
「俺の条件を飲んでくれるならやっても良いぞ。条件ってのは、審判が公平なジャッジをする人にすること。俺が勝ったら何も言わず負けを認めること。決闘をするのは明日の‥‥‥そうだな、十時に始めること。一時間毎に十分の休憩をもうけること。この四つだ。これが飲めるなら‥‥‥あ、あともう一個、一度決闘したら再戦は無しにする事。この五つだ、この五つを飲めるなら決闘しよう。」
「っ‥‥‥」
「‥‥‥ふ、いいぜ、俺はその条件飲んでやるよ。」
めんどくさい冒険者がそういえば、周りの冒険者も賛同して、明日、決闘する事になった。