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考えてみたら十万字ESN大賞に応募してるのに十万字行かなそうなんで二話投稿していきます
「あ、待って!‥‥‥行っちゃった、どうしよ、シエラ!レイ一人で行っちゃった!」
「ええ、落ち着いてシエラ。まず、他の人にこの事を伝えて準備してもらいましょ。」
「え、でもレイが‥‥‥」
「いいから、私もレイが心配よ!でもこのまま魔物の大群に襲われてみんなに死んじゃったらどうしようもないの!だから速く他の人に知らせて。」
「う‥‥分かったわ‥‥‥」
「ほら速く走りなさい!」
「あ、リーンさん。」
「う、頭が‥‥‥」
「やべえ、吐きそう‥‥‥」
「シエラ、速くこの二人を治してあげて。あら、レイは?」
「それが‥‥‥魔物を撹乱するって一人で‥‥‥」
「「「はぁぁ!?一人で突っ込んでいったの!?(か!?)」」」
「なんてバカな事を‥‥‥」
「そんなもん自殺行為だぞ‥‥」
「なんで二人で止めなかったのよ!」
「うっ‥‥‥私は止めようとしたけど‥‥‥勝手にレイが‥‥‥うっ‥‥‥」
「っ‥‥‥ごめんなさい。そうよね、貴方達がレイを簡単に行かせるとは思わないわよね。」
「うっ‥‥うっ‥‥‥リーンさん‥‥‥」
「よしよし。」
「たく、とにかく大量発生を食い止めるために、全員起こすぞ。俺は西、お前は南、リーンは北、嬢ちゃん達は東だ、行くぞ!」
こうして大量発生への準備が進められた。
始めはなかなか聞き入れてくれなかったが、カイザーが今回のリーダーである「新緑の風」を説得し、何とか準備してくれた。
そして数分後、
「おいおい、マジかよ‥‥‥」
目の前に広がるのは森を覆う濃霧と、その濃霧から飛び出してくる魔物達だ。
だがその量が明らかに少ない、理由はおそらくレイがあの濃霧の中で魔物を狩っているからだろう。
「あいつヤベーことしやがるな‥‥‥」
「まさかここまですごいとは思わなかったな‥‥‥」
「ほら、ボケッとしてない。出てきた魔物を討伐するわよ!」
そこから数分後、準備した冒険者が続々と討伐しに来た。
それからさらに数十分後、霧が晴れた。
「霧が‥‥レイに何かが!」
「ふっ‥‥‥!セレナ!」
セレナはシエラの声を無視して、森へと突き進んだ。
「「GAUUuuuu!」」
霧が晴れたことによって魔物が一斉に街にくるようになり、まだ霧から出て来ていなかった奥の方にいた強い魔物が押し寄せてきた。
「邪魔!」
セレナがそう一言言うと魔物が突然引き裂かれたり、発火したり、目を押さえたり、挙動不審になったりし、そして地面がまるで走りやすいように平になったりした。
カイザー視点
カイザー達とスティーブさんは大量発生の対策として中央、右翼、左翼と別れて戦うよう指示があり、セレナ達は左翼、カイザー達は右翼に決まっていた。
そして霧が晴れたとほぼ同時にセレナが森へと行くのを見つけ、続いてシエラがセレナを追っているのも見つけた。
「おい、リーン森へ突っ込むぞ!あとスティーブとかいうやつも!」
「何言ってるのよ、強い魔物が残ってるじゃない!」
「そうだ‥‥‥さすがに自殺行為だ!」
「ああ、さっきそれをやるセレナ達が見えたんだ!」
「な!たく本当にバカね‥‥‥」
「しょうがない‥‥‥分かった!」




