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ギリギリまで吟味してましたが、なかなかいい案が出ず変な流れになりました
すいません
「そこまで!勝者、レイ!」
イーラさんの合図で決闘が終わった。
俺はそっと剣をしまいながら上から降りた。
「待ってくれ!まだ負けてない!」
「いいえ、貴方は決定的な一撃をもらいました。」
「それなら俺は魔法をくらわせたぞ!それでちゃらだ!」
「確かに貴方の魔法をくらいましたが、私が合図しました?それにどう見ても貴方は先程の攻撃に反応も対応もできていませんでした。」
「はぁ?チッ。‥‥‥(そうだ)あ~あ、せっかく新調した俺の防具がお前のせいで汚れちまったなぁ、どう弁償くれるのやら?」
相手の防具は俺が後ろから倒したせいで、俺の吐いたものが胸当てにべっちゃりとついていた。だか、
「待ってください!決闘のルールとして、武器や防具、消耗品などは全て自己責任です。なので―――」
「うるせぇ!」
バシッ、
逆上したペドロがイーラさんを殴ろうとしたのを誰かが受け止めた。
「ギルド職員への危害はご法度だぞ。最悪ギルドカードの剥奪だってありえる。」
「あんた―――」
「ほれ、」
「おっとと。」
「そんなかに金貨三十枚入ってる。それで防具を買え。残りは勝手にしろ。」
「‥‥‥分かった。(チッ、運のいいガキが。)」
金をもらったやつはそのまま練習場を後にした。
「なかなかいい試合だったな、名前は‥レイとか言ったか。俺はカイザーだ、よろしく。」
「‥‥‥よろしく。」
「そんな警戒しないでくれよ、別に取って喰おうとするわけじゃないんだし、な。」
俺にそう話しかけてきたのは三十代の男で、青髪、蒼眼だ。
「それで、何かようか?」
「ああ、お前の真の実力を見てみたいと思ってだな。」
「嫌だ。」
「お前っ、思ったことズバズバ言うな。面白れぇ、一回手合わせしようぜ。」
「び、BランクパーティーのカイザーさんとDランクのレイではあまりにも実力差があるのでは?」
「なあーに、ちょと遊ぶだけだ。」
「あの、レイくん。別に断ってもいいのよ。」
「別にいいよ。負けても何か取られる訳じゃないし、自分の実力を知れるいい機会だよ。」
こうして俺はBランクの人と決闘をすることになった。