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さて、俺が14と言うことは一個上のガビルは15‥‥‥成人だ。
成人したと言うことはギルドで正式に登録できると言うこと。
ギルドに行ってステータスを見よう、と言う話になりついていくことにした。
「おや、みんなそろって何かご用ですか?」
「ヴェン爺!俺は今日で15歳なんだ。だから正式にギルド登録したい!」
「おっと、そうでしたか。すみませんね、最近老いのせいか忘れることが多くてね。ええっとギルド登録でしたね。ガビル、こちらに。」
「お、おおう。」
ガビルは若干緊張したままヴェン爺に呼ばれ、奥へと行った。
「‥‥‥なんかヴェン爺の話し方変じゃね。」
「え?そうだった?」
「確かに‥いつもは私達をさん付けで呼んでたのに‥‥さっきはガビル、て呼んでたような‥‥‥」
シエラは気づいたようだがセレナは‥‥‥うん、まあ‥‥‥
と、5分ほど話している内に二人が戻ってきた。
「お帰り、どうだった。」
「うーん。ずいぶんと呆気なく終わったな。すてーたすって言ったっけ、なんかそれが見えてて、そこで自分のスキルが分かるみたいだった。」
「すてーたす?」
「すきる?」
なんかゲームチックだな。
「「ねえ、ヴェン爺 (スキル)(ステータス)って、何?」」
「ふむ。‥‥まあいいでしょう。来年には知ることですし。いいですか三人とも。先にスキルについてからお話はしましょう。スキルとは自分のやる事やっている事を強くしてくれることです。例えば剣術のスキルについて、力が同じ双子でも剣術のスキルを持っていたほうが剣の扱うとき強くなります。まあ、スキルが無いからと言っも、剣の扱い方が上手ければ話は別ですがね。次にステータスについて、ステータスは‥‥‥まあ、スキルを見るためのもの‥‥‥ですかね。」
「「「「へえー」」」」
「ああ、あとスキルには特殊スキルなるものがありますが、それは生まれもった才能なので持っているひとは少ないですね。」
「へー、そんなに珍しいんだ。これ。」
‥‥‥うん?
「なあガビル。なんの特殊スキルもってんだ?」
「え?なんか『剣の才』ってのがあるぞ。」
「なるほど、それなら最近スティーブさんと渡り合っていることに納得しますね。しかし――――いいですかガビル。先ほども言ったように特殊スキルと言うのは持っている人が少ないのです。くれぐれも秘密にしてください。」
「は、はい!」
ヴェン爺が念をおして忠告している。
それほど特殊スキルは重要?なのだろう。
「あのー、さっきから気になってたんですが‥‥ヴェン爺さんって、ガビルのこと、と言うかみんなをさんずけしてたのにどうしてガビルって言ってるんですか?」
「ん?まあ、理由は単純ですよ。ガビルが成人したから、です。」
来年は俺も「レイ」と呼ばれるんだなと、のんびり考える俺だった。