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ワイバーンを討伐した日の夕食にワイバーンの肉が振る舞われた。
めちゃくちゃおいしかった。
「やっぱり竜の肉はうめーな!」(ギル)
「そうですね。亜竜ですけど。」(ヴェン)
「うん、美味しい。」(サラ)
「そうね。」(テレサ)
と、ギルさん達も美味しそうに食べている。
ワイバーンは実質ギルさん達が討伐ものなので、それをどう使おうがギルドから文句は言われないので今回の肉パーティーができた。
ちなみに魔法を教えてくれたルーデンスさんはここにはいない。
ワイバーンを撃ち落とすのに一役勝ったが、それにより魔法が枯渇しており体調が優れていないので家で休んでいる。
ついさっきルーデンスさんの妻のランカさんがワイバーンの肉を持って家に帰っていったが。
次の日、
村にはいつも通りの活気が戻った。
そして筋肉の人(勝手に名前をつけた)が昨日の夜中に村を去っていったことが分かった。
夕方頃からちらほらと別の村に避難していた人が帰って来た。
そのまた次の日、
村に商人の馬車がたくさん押し寄せてきた。
理由は単純。ワイバーンの素材を買い占めるためだ。
ワイバーンは亜竜であるが、それでも並みの鍛冶屋が打った鉄製の防具や武器よりも強いからである。
それに伴ってか鍛冶職人が何人か村に来た。
その中に鍛冶職人で有名なドワーフが一人いた。
そういえばスティーブさんとギルさんが‥‥‥
「最近切れ味が落ちたなぁ‥‥‥もう寿命か。でも村に鍛冶屋ないし‥‥‥」
「どうしたんだ、浮かない顔しやがって。」
「ギルさん、それがですね‥‥‥‥‥‥」
「なるほどな。確かに鍛冶屋ねぇもんな‥この村。」
と話した翌日にワイバーンの話だったから、職人に直してもらうだろう。
運が良ければ亜竜製の武器を作ってもらえるかもな。
ともかく村が無事で誰も死んでなきゃ全て良しだ。