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次の日、俺は目が覚めた。
前世で数えるほどしかなかったが、目覚めたときから頭が冴えていて二度寝するきも起きないほどスッキリと目覚めた。
『これはあれだな‥‥ええっと、虫の知らせたってやつだっけ?』
俺は導かれるようにある方向を見つめた。
『「身体操作」「身体強化」』
俺は持てるスキルを使い、視力を上げた。
ちなみに身体強化は無属性魔法によるもので、使い勝手がいい補助魔法であり、俺としては、内側から力を底上げするのが身体強化で、体の補助が身体操作のイメージである。
『‥‥‥まだ黒い影しか見えないな‥‥‥もっと魔力を込めてみるか。』
すると、どんどんと倍率が上がっていき、やがて
バキッ
と、一線がこえた音がなったとたんワイバーンの姿がはっきりと見えた。
『なんかヤバい音がなったけど今は関係ない。ワイバーンだワイバーン。』
俺が見たワイバーンはファンタジーでよくある姿に、所々傷が固まった様なところがあり、翼はボロボロだった。
『ヴェン爺の言っていたワイバーンはあれだな。あんな弱ってるけとギルさん達で大丈夫かな。』
「レイ~、入る、っ!レイ!どうしたのその目!」
「あー、セレナか。一様聞いておくが俺の目どうなってる?」
「どうなってるもなにも、変!おかしい!」
「そうか、参考にならないことが分かった、ありがと。」
「どうしてそんな嫌みを言うの!バカー!」
それから、目に送っている魔力を止めると目は戻った。
後でもう一度試してどんな風になっているか見てみないとな。
べ、別に何か期待してる訳じゃないからな。
それからセレナは朝食の用意があるから台所に行き、たまたま早起きしたから俺は外に出た。
「あれ?ギルさんどうしたのこんな朝早くに。」
「ん?ああ、レイか。それがな、気配がしたから飛び起きたんだが‥‥‥いなくってよ。」
「何の気配が?」
「そりゃーもちろん竜の気配だろ。急に感じたと思ったらすぐどっか行きやがった。」
「竜って、ワイバーンのことじゃないの?」
「いいや、あれは竜の気配だった。一度会えば絶対に忘れない。」
「へえー」
「お、さてはお前俺の話を信じてないな。ここは一つ俺の冒険者時代の話を‥‥」
結局三十分ほど(一方的な)立ち話をした。