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さて、あれから三ヶ月がたった。
スティーブさんとシスターセリナの関係は良好で、いちゃいちゃいちゃいちゃしている。せめて周りの人がいないところでやってほしい。
そして俺達は今日、ギルドの出禁が解除されてギルさんに稽古をつけてもらっている。
‥‥‥まあ、盗み見するのは良くないからな~。ヴェン爺からの追加で一ヶ月出禁は甘んじて受け入れる。
俺自身隠蔽や隠密を使ってなかったし‥
稽古するにあたって、俺は少し無理をすることにした。
無理と言ってもただ単に身体操作で無理やり力を引き出して、筋肉を痛めて、それを治し、また痛める。
要は筋トレめんどくさいからズルすると言うことだ。
「はあぁぁぁ!」
「遅い!」
ドン!
「グフゥ!」
「はあぁぁ!」
「ほれ」
「のわぁ!」
バタン
スティーブさんが剣の打ち合いでギルさんに吹き飛ばされ、隙を狙ったであろうガビルは足をとられて転んだ。
『二人ともよくやるよな~。年開けてからギルさん、二人に手加減してないのに。‥‥‥スティーブさんに厳しくするのは分からなくもないが、ガビルは‥‥セレナを取られてがむしゃらになっている、かな?』
「おーい、レーイ、いくよー。」
「(さて、俺も新しいスタイルの練習といくか。)いいぞ。」
俺は俺でシエラと剣の練習をしている。
いつもは身の丈に合った剣の長さで練習していたが、今回は短剣の二本持ちで、時々逆手にしている。
対するシエラは剣一本で戦っている。
理由を聞いたら、『セレナと戦っている時、尻尾で剣を使ってる時間が無かったから。あと尻尾が一本増えて余っちゃうから。』と、返ってきた。
ちなみにシエラの尻尾は一月の下旬ぐらいに本人も気づかず、いつの間にか生えていた。
え?何で俺が短剣で、双剣みたいなことしているかだって?
それは‥‥‥ロマンだよ、ロマン。決してガビルが剣上手くなってさばききれないからこうしたんじゃないからな。
あと俺はセレナとも、練習している。
セレナは弓を練習しているが、俺は弓が全く使え無かったので投擲のスキルを鍛え用としている。
セレナの命中率(的の真ん中)93/100(一応全部、的に当たっている。)て、ヤバすぎないか。