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「それではまず、魔法の基本に―――」
ついて説明しよう。
この世界の魔法には無属性魔法と、火、水、風、土、と光、闇、の六種類の基本属性魔法がある。(俺は無と光と闇のことを失念していたが光はちょっと、無と闇は普通にできた。)
魔法を放ったあと、その魔法は基本消えてしまう。
これは『ウィンドカッター』をやったとき、人の首が斬れるほどの速い風があったのにも関わらず、周りには何も被害がなかったことからも分かる。
この世界の誰でも魔力を持っており、どれかの属性魔法にはいっている。
無属性魔法を除く、二つ以上の属性魔法を扱える人は半分よりちょと少ない位なんだとか。
そう言う人たちは自分の魔法を組み合わせて自分だけの魔法を編み出す人が多い。
そう言った魔法は努力次第ではとても強くなるらしい。(俺の霧魔法も表示されているレベルが下がっていたが、干渉魔法を使ってみると新たに『希釈』『濃縮』『圧縮』『膨張』の四つの事ができるようになっていた。なのでレベルが下がっていたと思われる。)
そして、得意な魔法の色が髪や目等に顕れる事がある。
「先生、質問。」
「はい何でしょう、レイくん。」
「火魔法って何ですか?」
「お!レイくん。その言葉どこで聞いたんですか?」
「‥‥スティーブさんに。」
「スティーブさん?」
「村にいる冒険者。」
「そうですが。それは珍しいですね。いいですかレイくん、『火魔法』とは特別な魔法何ですよ。」
「特別?」
「そうです、特別なんですよ。火魔法と言うのは火属性魔法と一緒のように思えますがちゃんとした違いがあるんです。」
ちゃんとした違いとは、例えば木についている一枚の葉っぱに火の魔法を放つと、木全体に燃え広がり、火属性だと葉っぱ一枚のだけが燃える違いと、属性魔法よりも高威力な魔法であるが、そのため詠唱と言う手順を踏まなくてはならない違い。
違いを俺的に解釈すると火魔法の炎はマッチなどで着けた本物の炎で、燃え広がると言うこと。
ちなみに用、才能のようで、二種類以上魔法が使えない人はより少ないらしい。
「へえ~、そんな違いが。そう言えばルーデンスさんは何の属性魔法を使えるの?」
「私ですか?私は‥‥自慢ではないですが全部の属性魔法と聖魔法を使えます。」
「え!全部!それに聖魔法っなに!?」
「聖魔法と言うのは、基本魔法とは別の回復系魔法や補助系魔法を会わせた。と言えばちょっと誤解があるんですが、まあそんなようなものだと思ってくれればいいですよ。まあ、私の魔力量が少ないので、基本魔法も聖魔法もただ使えるだけになっていますが。」
「あなた~、どこにいるの~。」
「おっと、妻が呼んでますね。『ランカー、ここですよー。』」
そうやり取りして表れたのは緑髪に深緑の目をした20代前半ほどの女性だった。