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「ねえ、ギルさん。ちょっと質問。」
「急にどうしたんだ?レイ坊。」
「セレナのプレゼントにセレナの目の色と同じ青色のハンカチにしたいんだけど大丈夫かな?」
「なに言ってんだ!大丈夫に決まってんだろ!なあヴェン。」
「ええ、ここでは大丈夫ですね。」
「ここでは?」
「そうですよ。場所によってはそれが求婚の証になってしまうところもあると言うことです。」
「求婚?」
「それに関してはレイさんがもっと大人になってからです。」
「ふぅん~」
「レイさん。人にあげるプレゼントについて他の人に聞くことは良いことですよ。もちろん一人で決めなくてはいけないときもありますが、いつかのギル見たいに誤って高貴なお方に贈り物をして、テレサと修羅場になつりましたから。」
「おい!ヴェン!その話しはもう終わったことだろ!」
「‥‥‥」
「おっと、レイさんにはギルとテレサが夫婦だと言うことを話してませんでしたね。シスターセリナはギルとテレサの子供ですよ。」
「ソ、ソウナンダハジメテシッタヨ、ヴェンジイ。」
「おい!ヴェンてめー!覚えてろよ!」
「これもギルのような勘違いで、求婚する人を増やさないだめですよ。」
その後誰にも言わないと言うことで話が収まった。
「そう言えばヴェン爺、結婚してるの?」
「ええ、レイさん達も受付で会ってますよ。」
「え?サラさんが?」
「ようですよ、私の妻です。」
世界は本当に狭かった。
ちなみにサラさんとは黒髪、所々に茶毛、(白髪も生えてる)で深緑の目をしてる三十代後半に見える五十代(ヴェン爺の一才下らしい)の女性。
普通に三十代と言われれば確かにと頷くぐらい、スタイルがいい。
「子供もいるの?」
「もちろんです。ランカと言う娘が居ますよ。」
そのとき、俺の脳裏にあの包容力のあるおばさんがよぎった!
「ヴェン爺、その人どんな見た目?」
「どうしたんですか?レイさん。」
「いいから。」
「ランカは緑髪で、目も緑ですよ。」
俺はそれを聞いて内心ほっとした。
「それがどうかせれましたか?」
「い、いや。その人が見覚えのある人だったのかなって。」
「そうでしたか、えっと確かレイさん達に授乳されていたのはマリさんでしたよ。」
「そうなんだ、ありがとう。」
(人がせっかく言わなかったのに授乳なんて言わないでくれ!)
こうしてセレナのプレゼントが決まった。