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バァン!
「ちょっ、大丈夫!?」
そうセレナの声が聞こえる。エレインボールを氷水につけた瞬間、水が一気に蒸発したため、爆発よようなことが起こった。
「ああ何とかな。ただ、ちょっとミスった。」
そういい、右手のトングを見せようにする。
「え、ちょ、先は!?」
「先?」
そう言われて改めてトングを見る。
「なっ、先無い!?まさか!」
未だ沸騰している受け水を見ると、エレインボールの形に違和感がある。
「これ、もしかしてトングが溶けたんじゃないかしら?と言うか、そうとしか説明が……」
『鉄の融点は少なくとも1000℃は超えてるはず。ただ、この世界に純正の鉄を作る精錬技術があるとは考えにくいから、不純物込み込みのやつならもしかしたら……』
「……そうだな。溶けたのかもな。」
「いや、あなたがやったんでしょ。でも、ここまでの威力が出るなんて、魔道も攻撃に使えそうね。それに、倒せたみたいだし。」
「倒せた……倒せたのか?これ。」
「だって―――」
シエラが向いた方は視線をやると、扉が開いていた。ボス部屋でボスを倒すと開く次への道だ。
「おぉ、じゃあ、」
ボコォ
視線を戻した瞬間エレインボールは消えてなくなった。
「ボスが倒れて消えるのと、扉が開くには若干ラグがあるのか?まあ、いいか。セレナ、先に行こう。」
「先に行こうって、これなるべく壊さないようにって言ったわよね。」
セレナが魔道コンロを持ち上げる。が、中心が真っ黒に焦げている。試してみなくてもわかるぐらい壊れてるのが伝わる。
「……ごめん。」
「はぁ、まあ今回は倒せたから、新しいの買うので許してあげるわ。」
「本当ごめん。」
「はいはい。じゃ、とっととここを出ま―――しょ?」
突然景色が変わった。
全く前触れもなく唐突に、瞬きをした瞬間違う景色を見たように。だが、目の前には見覚えのある扉があった。
「「「…………」」」
「ここって二十階層のボス部屋の扉だよな。」
「ま、まさか〜」
「時間が来たら強制的に出されるのね……」
「スゥ―――帰りましょ!」
「そういえば、ボスのドロップって何が貰えたのかしら?」
「そうだな、ちょっと待って。えぇと……」
迷路を帰りながらマジックバックに手を入れる。するといつものように中に入っている物のイメージが湧いてくる。そのイメージを入れた順に並び替える。
「ん、これか?」
出てきたのはの手のひらに収まるほどの真っ黒い石。
「何かしらこれ?」
「何って言われても……さあ?」
「他の冒険者が倒せてないらしいけど、これじゃあギルドに持ってっても石ころっ言われそうね。」
「本当に言われそうだからやめてくれ。」
『そうだ、一応。』
名前 「レイ」
種族 「半悪魔」
保有スキル
剣王術Lv2
短剣王術 Lv1
双剣王術 Lv1
体術Lv2
逆手術
投擲 Lv9
生活魔法
収納魔法
無属性魔法
火属性魔法
水属性魔法
風属性魔法
光属性魔法 Lv6
闇属性魔法 Lv9
火炎属性魔法 Lv2
氷属性魔法 Lv5
雷属性魔法 Lv3
霧魔法 Lv8
幻影魔法 Lv8
付加魔法 Lv1
並列思考
思考加速Lv6
超感覚Lv9
メモ
特殊スキル
疑似神眼
魔の支配
虚飾ノ影
龍の生命力
龍化
龍装
種族スキル
魂魄魔法
悪魔覚醒
異界の精神構造
『付加魔法?付加ってことか?まあどっちでもいいか。帰ったら色々試してみるか。』