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異世界転生した。  作者: R0R0
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「危ない!」

「っ!?」


バッ!


シエラが崖に土壁を生やしたがもう一歩遅く、下から来た魔物は俺の足を咥え、そのまま上へと持ち上げる。


「っ!『スラッシュ!』」


少し遅れて攻撃したがタイミング悪く俺を離したせいで大きなダメージは与えられなかった。


だが離れたことで襲ってきた魔物の全体が見えた。


魔物は一般的にタカと呼ばれる外見をしているが、めちゃくちゃ大きい。俺が持ち上げられたのも納得する。


そのまま対峙し―――


「……あ」


攻撃するのに意識が向いたせいで『フライ』が解け、重力に従い下へ落ちていく。


「っ〜〜」

『下は崖!クソ、せめて対岸に!』

「『エアストーム』ぐっ!」


自分の魔法を自分でくらい落下地点をなんとか対岸へ変えた。


『よし、これで……』

「Kyyy!」

「ぬお!」


魔物が上に乗っかってきた。


『こいつ、このまま地面に叩きつける気か?なら好都合。』


すると突然、ズバッ!と魔物の翼に風穴が空いた。


「Kyyy!」


魔物は咄嗟の出来事に俺から離れて、俺はそのまま地面に着地した。


舞った土埃を風属性魔法で吹き飛ばし視界を確保する。


『今のはセレナの矢か。本当正確だな。』


魔物は俺をただ上へ上がるのではなく二人と離すように俺を咥え移動していた。


そのため、今は二人とは離れた位置にいる。



かくいう二人は俺を襲った魔物よりも二回り小さいやつらと戦っている。問題はなさそうだ。


「さてと、普通、翼に風穴が開けば飛べなくなるはずなんだが……なんで飛べてんだお前。」


俺の視線の先には危なっかしく飛ぶ魔物がいる。


飛んでる理由がどうであれ、空飛ぶ魔物は厄介だ。なんせ弓や魔法しか当たらない。


体当たりでもしてくれれば別だがあいつはあんな状態だ。


『ここは無難に魔法で倒すか。』


そう結論付け魔力を集める。



―――


通常、魔法を発動するためには魔力を「溜める」必要があり、一般に()()と呼ばれている。これは消費する魔力が多いほど長くなり、多くの魔力を消費しているため高威力な魔法が打てる。


つまり、タメを行なっているということは、強力な魔法が飛んでくる合図になる。


タメは練習によって短く、それこそ魔法をタメ無しに放つこともできるが、いくら努力したからといって、タメの長い=高威力な魔法がタメ無しにポンポンと打てるわけではない。



だが(レイ)は違う。


他人よりも圧倒的にタメが短かいのだ。


そのため、タメ無しで放てる魔法の威力が他人の魔法より数段上の威力になっおり、溜めた場合、さらに上の威力になる。


―――



「Kyyy!」

『やっぱ、向かって来たか。』


魔力を溜めると濃度というか揺らぎというか、とにかく魔力感知に引っかかる。


溜めるということはそれだけ強い魔法が来るため、当然阻止しようとしてくるか、逃げるのどちらかだ。


魔物の場合も本能的にやばいと感じるのか、そのどちらかを選ぶ。


今回は阻止しようと向かって来た。だが、


「もう遅い。『サンダー』!」


バァッ―――


閃光とともに空気が割れたような爆音と衝撃が走った。


俺の魔法に打たれた魔物は焼かれたように湯気を出しながら落ちていき、やがて光となって消えた。


「魔力を込めすぎたか……ま、倒せたからいいか。二人と合流しよう。」



森を抜け、もう魔物を倒し終わった二人と合流した。


「あ、レイ!大丈夫だった!」


セレナが駆け寄り、俺の体をあっちこっち調べる。


「大丈夫だ。あれぐらい大したことない。」

「大したことないって……こっちは心配だったんだから。」

「はいはい。二人とも先に進みましょ。これから中ボス倒して、ギルドに地図渡して、二十階層のボスに挑戦するんでしょ。」

「そうだな。行こうか。」

「あ、あとレイ。」

「?」

「体に違和感があったらすぐに言ってね。治してあげるから。」

「わかった。」




何か変なところがあったか?と思いながら手足を回すレイだった。

用事があるので次は八月中旬の投稿になりそうです。

あとストックが切れたので以降、二週間に一回の投稿にかわりそうです。

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