12
ある日、俺とセレナとガビルはシスタールカからこの世界の一年や曜日等の話しと、成人についての話しをしてもらった。シスタールカは、いつか俺がお世話になったおばさんと同じように、30代ぐらいの茶髪、茶目の人で包容力は、まあ、ご飯をくれたおばさん以下な人(シスタールカのために一様言っておく)で、その息子のガビルは、赤毛、茶目の俺より1才上の子。
まあ、話しを聞いた限り、日付や1日の時間、1年のサイクルなどは前世とほぼ一緒で、唯一違うのは4年に一度のうるう年が12月32日になってることぐらいだった。そして、12月32日には祭りっぽいのをやるらしいことも聞いた。
成人は15才だったので、やや驚いたが‥‥‥。
俺もセレナも4才だし、ガビルももう6才でちょうどいい、てことで教えてもらったが、ガビルは何となく理解してる様だが、セレナはちんぷんかんぷんだったようだ。
それからさらに時間が過ぎて、俺の5才の誕生月。
今年もセレナからクッキーを貰った。去年よりも美味しくなっていたと思う。
そして次の日
「ねえレイ!町に行かない?せっかく5才になったんだから!」
「‥‥‥別にいいけど。」
「本当!やったーー!!」
『まったく。そんなに嬉しいんなら一人で豊穣祭に行けばよかったのに。』
豊穣祭とは、毎年9月にある行事のことで、いろんな屋台が並ぶが、シスター達との約束として『5才以上じゃないと勝手に一人でお外に出てはダメ。』と言うのがあり。セレナの誕生月が8月、俺の誕生月が10月の関係でセレナは行けたが『レイと一緒がいい!』と言って豊穣祭に行かなかったのだ。
「ねえ、レイ。どこにいこっか?」
セレナが満面の笑みで俺に話しかけてくる。
「うん~。冒険者ギルドかな?」
シスターから俺がなんで教会にいるのか聞いたので、冒険者ギルドがあることは知ってる。
「冒険者ギルドね!よし!行こう!」
「え、ちょ、ま、今すぐ!?」
こうして俺はセレナにつられて冒険者ギルドにやって来た。
冒険者ギルド
名前の通り冒険者達が集まる組織。どこの勢力にも属さず、自由奔放な荒くれもの達が集まるところ。
以上シスター達の伝聞より抜粋。
に行ったがエルフの美少女セレナが居てもなにも起こらず普通に登録できた。
登録と言ってもS、A~Eある内さらに下のGだったが。
F、Gは子供やこづかい稼ぎをやる人ようで、それ以上は成人していて、魔物と戦う人がなれるものだった。
俺もセレナも近所の手伝いばっかのF、Gランクの依頼はパパッと終わらしてすぐにFランクになったが、それよりもこんな子供(自分で言うのもあれだが)に冒険者登録できていいのか。と驚いた。